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女性陣も、リッターくんとほーじくんも、ちゃっちゃと服を選ぶ。店主らしいおねえさんが、ミエラさんに話しかけ、ドレスをすすめていた。カルナさんもそのドレスの話題にひきこまれる。
ネクゼタリーさんは唯一、手付きがのんびりしていて、三人分選んでいた。自分の分、それに、サーダくんとダストくんの分だろう。
ほーじくんが俺の袖をひっぱったが、俺は頭を振った。だって、俺、服ならもう沢山持ってる。それにどうやら、ここはネクゼタリーさん持ちらしいので、遠慮しておいた。なんとなく。……なんとなくね。
案の定、ネクゼタリーさんが支払いをした。ユラちゃんが抗議しないので、なんらかの協議がいつの間にか行われていたようだ。ユラちゃんが抗議しないのなら、問題はないのだろう。
みんな、服を抱えて、また移動した。
で、やっと意味がわかった。屋台の通りをぬけてすぐのところに、大きくて立派な建物があったのだ。その建物の外観で理解した。ここはお風呂屋さんだ。
予想は的中した。
なかへ這入ると、レントのお風呂屋さんみたいなフロントがあって、ユラちゃんがそこで交渉している。すぐに人数分の鍵を持って戻ってきた。ここも、お風呂は個室なのだ。
奥へと続くアーチはふたつあって、その両方から、さっぱりした様子のひと達が出てくる。お喋りしながら這入っていくひと達も居た。
おそらく向かって左が男湯、右が女湯だ。個室と云っても、男女で棟を分けているみたい。これはレントと違うけど、いいと思う。事故が減る。まあ、俺がジーナちゃんに助けてもらったのは、男女で棟が別れてなかったおかげなんだが。
前は来なかったところだけれど、内装を見るに、まだ凄くあたらしい。できたばかりの、都会ふうのお風呂屋さん、ということだろう。これはいい。
ユラちゃんが鍵を配る。俺も鍵をもらった。キーホルダーに番号が書いてあるようだが、読めない。
ただし、個室の扉にも同じものが描かれている筈なので、見比べて同じところへ行けばいい。それに、鍵があわなかったら違うってことだ。わかりやすい。
そう考えていたが、その心配さえもないらしかった。ほーじくんが俺の腕をとって、案内してくれるらしいから。
お風呂、最高!
浴槽はしっかり手足をのばせる大きさだし、お湯はたっぷりあるし、つくりつけの棚には豪勢なことにせっけんが置いてある。自由につかっていいみたい。
小さな窓を開けたら、星空が見えた。なにこれ最高じゃん。このビジネス、超絶儲かるんじゃない? ああ、生き返った。
感想ありがとうございます。
こっちの世界は乳幼児死亡率高い&魔物の襲撃あるので平均寿命短めです。




