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いつの間にかやってきていたリッターくんが、ユラちゃんを両手でステップからおろした。そのまま、じたばたしているユラちゃんを、自分達がのってきた馬車へとつれていく。やっぱりもう出発なんだ。
ほーじくんがそっと、ニニくんを促した。ニニくんの手を軽くひっぱって、馬車のなかを見るのだ。
タスがニニくんを見、ニニくんもタスを見た。だがニニくんは、目をちょっと潤ませ、頭を振って、ほーじくんの手を振りほどいた。タスがなんともいえない表情をうかべている。なんだか、緊張しているみたいな……ああ、違うかな……。
数歩、後退ったニニくんの両肩を、ネクゼタリーさんが両手でおさえるみたいにした。
リッターくんが来ているのだから、リッターくんと話していたネクゼタリーさんがここに来ていたって、なにもおかしくない。それなのに俺は驚いて、びくっとしてしまった。
その震えは、ほーじくんにも伝わったらしい。ほーじくんの手の力が強くなった。ほーじくんはかすかに顔をしかめ、兄へなにか云う。
ネクゼタリーさんは微笑みで小さく頭を振った。ほーじくんが更に言葉を重ねるが、それはまるで無視して、ニニくんにささやきかける。ニニくんは今度は頷いて、ネクゼタリーさんに促されるまま歩いていった。ネクゼタリーさんと腕を組んで。
ほーじくんが鼻に皺を寄せている。凄く不満があるというのは、とてもよくわかった。
ほーじくんがマルジャン達へなにか云い、タスが頷いて、扉が閉まった。
ダストくんがやってきて、サーダくんと喋っている。サーダくんは微笑みで嬉しそうだが、ダストくんはしょんぼりしていた。まだ、叱られたのが響いているらしい。
でも、サーダくんが喋るうちに、ダストくんの表情も明るくなっていった。それからダストくんは、マルジャン達の馬車の御者台へのる。サーダくんがダストくんへなにか云ってから、自分達がのってきた馬車へと小走りに移動していった。
ほーじくんが俺の手をひっぱる。
俺はダストくんに軽く頷いて、ほーじくんにひっぱられるまま歩いた。ほーじくんは肩越しに後ろを見て、カルナさん達になにか云い、カルナさん達が俺達を追ってきた。
ユラちゃんが馬車のステップに立って手をぶんぶん振っている。ほーじくんが、俺をそこへつれていって、ユラちゃんは俺の手をとった。ほーじくんの手が離れていって、彼は兄達と同じ馬車へ向かう。
淋しいけど、ニニくんが心配だから、ほーじくんがニニくんと同じ馬車なのはいいことかもしれない。
さっき、ネクゼタリーさんはニニくんになにを云ったんだろう?
感想ありがとうございます。はげみになります。
誤字報告ありがとうございます。訳のわからんミスしてました。




