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おもやへ這入ったが、丁稚さん達とサーダくんしか居なくなっていた。そのまま、居間を横切って、俺とほーじくん、サーダくんは前庭へ出る。
そこに、みんな居る。勿論、俺が使役している魔物達は居ないが。
前の通りに、馬車が停められていた。ユラちゃん達がのってきたもの、サーダくん達がのってきたもの、それに少し形の違う、二頭だての馬車が一台あった。その馬車もトゥアフェーノがつながれている。
その近くでネクゼタリーさんと話していたヤームさんが、こちらを向いて、にっこりした。ヤームさんはいつも、可愛らしくにこにこするのだ。
ネクゼタリーさんがヤームさんとの会話をきりあげて、こちらへやってきた。ニニくん達は、ユラちゃんがなにか喋るのを聴いている。リッターくんは馬車の近くに居て、トゥアフェーノ達を触ってまわっていた。御者の技術があるのはリッターくんとネクゼタリーさん、それにタスくらいだけど、あの三台目の馬車はなんなのかな。収穫へ行く時のものとも違う、と思う。
ネクゼタリーさんが、ほーじくんへ向けて喋っている。ほーじくんは無表情だが、頷いてはいた。不満げではない。さっきの話し合いの結果として、なにかしら、ほーじくんも納得できるなりゆきになったらしい。
まだひっかき傷のあるダストくんが、丁稚さん達にひっぱられてやってきた。俺達の前で停まる。サーダくんがちょっとほっとした顔になったのが、なんだか可愛い。
ナジさん、シアナンさん、ラトさんも、少し遅れてやってきた。丁稚さん達がぱっと居なくなる。
ナジさんがダストくんに、厳しい声でなにか云っている。
ナジさんは、どうやらダストくんに、忠告しているらしい。そういう声音と表情だった。ダストくんが首をすくめているのと、サーダくんがはらはらした様子でふたりを見ているのからも、それがわかる。
ナジさんはダストくんの肩をぽんぽん叩き、こちらを向いて喋った。ネクゼタリーさんがにこやかに応じる。ユラちゃんが歩いてきてなにか云い、ナジさんがにこっとして頭を軽く下げた。
ダストくんは首をすくめたままだ。頭をかいて、もごもごと喋る。サーダくんが口を開くが、結局なにも云わなかった。
のっそり歩いてきたリッターくんと、ネクゼタリーさん、ダストくんの三人での話し合いがはじまった。この三人だとリッターくんが一番背が低いかなあ、とどうでもいいことを考える。ダストくんでっかいからなあ。ていうか、見ない間にまた身長伸びてないかなあ。再会の衝撃が大きくて、気付いてなかったけどさ。




