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 他愛もないことを喋った。

 リッターくんは、ジーナちゃんにお祝いを云いに来たのじゃなくて、ユラちゃんから様子を見てくるように云われて来たのだそう。ミューくんはそれを聴いても、別にがっかりしたり怒ったりはしない。

 サキくんは、ジーナちゃんがそろそろ宣言を終えているだろうと考えて、まさしくお祝いを云いに来たのだ。ジーナちゃんが嬉しそうにしたので、ミューくんがからかった。

「ジーナは、サキにお祝いされるのが嬉しいみたいだな」

「ミュー」

「俺だってサキが来てくれたから嬉しいよ。サキ、俺が宣言したあとも、一番にお祝いを云いに来てくれる?」

 ミューくんが可愛らしく小首を傾げ、隣のサキくんにそう迫った。サキくんは微笑んで頷く。サキくんとは反対の場所、めずらしくミューくんの隣に座れたリッターくんは、ミューくんの後ろ髪をじっと見ていた。


「論文、あんた達のおかげでかなり形になってきたの」

 ユラちゃんはうすい胸を張る。まだ食事中だが、ユラちゃんもリッターくんもそれを考えていないようだ。

「共同執筆者として、ほんとに名前をのせるから。いいわよね?」

「勿論よ。ねえサキちゃん?」

「ああ。ユラの手伝いができて、光栄だよ」

 ユラちゃんは満足そうに頷いて、俺を見る。俺も頷いた。「どうぞ」

「じゃ、できあがったら、控えをとって、あんた達にも読ませてあげる」

「俺には許しを得ようと思わないのか?」

「あんたがわたしに逆らうの?」

 リッターくんは口をへの字にした。可愛い。

 リオちゃんが飛び跳ねるような動きをした。口の端に照り焼きのたれがついているが、気付いていないらしい。

「ねえ、もうあとは、ミューくんとフォージくんだけでしょ。七月もあと半分だし、ふたりはおんなじ日の宣言になるのじゃないかしら?」

「ああ、そうかもしれないな」

 ミューくんが頷く。まだ宣言がすんでいない学生さんは、十人と少しくらい。だから、ほーじくんとミューくんが同じ日の宣言になるのでは、というのは、わからないでもない。

 リオちゃんは両手を合わせ、にこにこしている。

「それなら、その日にみんなで一時下山しましょ。マオさんにお弁当をつくってもらって、夜はみんなで四月の雨亭へ行くの」

「リオ、君は食欲があるね?」

 サキくんはそうからかったけれど、リオちゃんの提案を否定はしない。みんなもそうだ。「じゃあ、四月の雨亭で、そのままマオさんを待っていられるな」

「ルッケンレーネを見に行くの、楽しみね」

 ミューくんとジーナちゃんが追随する。ほーじくんとリッターくん以外はくすっと笑い、ほーじくんとリッターくんは微笑んで頷いた。


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こちらも宜しくお願いします。 ループ、あの日の流星群
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