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Day2-3♦宅配便

 段ボールで出来た部屋の説明を聞いていたら昼になった。

 腹が減ってしまった。

 今日は食パン一枚しか食ってない。


 「おっ、もう昼か。よし、昼飯を食おう。」


 そいつはごそごそベット代わりの布を探って、手を出した。


 「非常食だ。栄養満点だぞ。」


 確かに非常食だ。

 地震などでガスや電気が使えない時に食うやつだ。


 「これは俺のおふくろが送ってきたものでな、すごく旨いんだ。お前も食え。ただし3つまでな。」


 非常食と書かれた鉄の缶からそいつが取り出したのはビスケットだった。

 俺もその缶からビスケットを取り出した。

 そして食べた。

 旨かった。ただの何もかかっていないビスケットなのに。


 そしてそいつはビスケットをほうばりながら言った。


 「そういえば、お前は何をして指名手配された?」


 そうだった。おれは追われていた。

 俺は出来るだけ細かく話した。


 話し終わって沈黙ができた後、そいつがそれを破った。


 「そうか…。ケンカするほど仲がいいっていうことわざがあるが、お前はちょっと行き過ぎたんだな。」


 そこでことわざをいれるか。と思った。


 「俺は先週まで宅配便で働いてたんだ。トラックを運転してた。いろいろな人と話せてとても楽しかったよ。」


 こいつそんな奴だったのか。

 俺は笑いそうになった。


 「しかしな…5日前、眠くてボーっとしながら運転してたらうっかり人をひいちまったのさ。あわててトラックから降りて、ひいてしまった人に駈け寄ったら、そいつはもう息してなかった…。俺は逃げた。トラックに乗ってな。そして近くのコンビニでトラックを降りて自分ちに歩きで帰った。なぜだか、周りには人がいなかった。早朝だったからだと思う。」


 そいつはだんだん暗い表情になってきた。


 「そして昨日、テレビで懸賞金ゲームっていうのを見た。ルールを聞いて、俺は殺されるかもしれない。と思った。だからホームレスになったのさ。」


 また、沈黙。

 カラスの声がよく響いた。


 「…ま。この話は終わりだ。とにかくここで静かにしていれば見つかることは少ない。楽しくいこうや。」


 晴天が生み出す影より暗かった顔が、晴天の空より明るくなった。


 こいつと一緒なら怖いものなんかないと思った。


 午後14時。

 懸賞金…136万8千円。

 おれのスマホに電卓機能を入れておいてよかった





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