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初めてのお仕事は巡回でした ②

「団長! ありがとうございました!」


「ハッハハ! 気にするな! お前はよく戦ったよ。私の目に狂いはなかったな」


豪快に笑って私の頭を撫でる団長の手は温かくて少し痛いけど気持ちがいい。私のために全力で駆け付けてくれたんだと思うと本当に心から嬉しい


「クロエ、お前に問うぞ? まだやるか?」


それは私に依頼の継続をやるかどうの質問だった。確かに怖い思いもしたし傷も完全には癒えてない。でも、そんなの考えなくても決まってる


「やります! やらせてください!」


「そか、無理だけはするなよ? 危ないと思えば直ぐに私を呼べ」


「はい!」


そこから私は村で一夜を明かすことになった。村の警備団の人が回復魔法をかけてくれて怪我も完治したから問題なく動ける。魔力は時間をかけないと回復しないからあれだけどスッカラカンになったのはラッキーだった。最近は必死にならないと魔力が空にならないので魔力量を増やすのに苦労してたからね


「それとお前に言っておくことがある」


「何ですか?」


団長は私の側に一日いてくれて村を発つその瞬間までいろんな話をしてくれた。そんな団長が真剣な顔で私にとあることを告げた。それは私には信じられない………いや、魔力が空になった納得のいく理由を告げてくれた


「私がここに向かう途中、何度もイヤリングから魔法が発動した。おそらくお前の魔力を消費して魔法が発動したと思う。お前の陰口は戦闘にも使えると言うことだ」


「………う、うそ」


信じたくないと言うか驚きが大きかった。けど、これであんなに早く魔力が失くなった理由が納得した。セットしてる陰口から魔法が全て発動したなら今は三つセットしてるから四倍の魔法を使ったことになる。魔力が空になるわけだよ


「………って、ちょっと待って! 辺境伯様のイヤリングでも発動したってこと?」


「うん? おぉ、そうなるな! アッハッハッハッハ! 今ごろ大変なことになってるだろうな!」


「笑い事じゃないですよ!」


副団長までならまだよくないけどまだいいとして辺境伯様はヤバい。帰ったら首が飛ぶかもしれないと思うとこのまま逃げたくなってきた


「まっ、気にするな! 私からも謝っておいてやる。まぁ、そんなことを気にするような人じゃないけどな」


「本当ですか? 帰ったら首が飛びませんよね?」


「そうなったら………ドンマイだ!!」


爽やかな笑顔でグーサインを出して怖いこと言わないでよ。私はまだ死にたくないんだから。まさか陰口から魔法が発動するなんて想像もしなかった。でも、これは新しい発見だったかもしれない


「行ってきます!」


「頑張れよ」


団長に見送られて私は南の地域を調査していく。もう一つの村は平和で闇の魔物の被害がない訳じゃないけど例年通りぐらいとのこと。そこら辺にいる生息してる魔物も小型が中心で問題があるようにも思えない。報告は随時行って問題ないことを告げていく


「………私のスキルはサポート向きなのかもしれない」


陰口は戦闘にもサポートにも向いてるけどサポートの方が使えると思う。誰かの体にセットし攻撃をすることも回復をすることも可能。バフ魔法もかけれるしやりたい放題だ。だって、本来なら回復やサポート魔法は対象者に一定の距離まで近寄らないと駄目なのに私には距離の制限がなくなるんだもん。これほど効果的な魔法はないと言うか最強すぎてヤバい。そう考えると悪口にはどんな効果があるんだろうか


「………使っても反応ないんだよね」


道中、試しに何度も使っても効果を発することはなかった。もしかしたら敵に使う力なのかと思って試したけど別に動きが鈍るわけでもないし弱ってる様子もなかった。全くの謎の力でどんな力を秘めてるかわからない。これはエミリアさんに相談して効果を確かめさせて貰わないと駄目かもしれない


「南の地域の調査はこれで終わりと」


南は村が一回攻撃されていただけで他に異常はなかった。次は東の地域に移動してそこから西へと移動。そして、北へと向かって終了かな? 南の調査だけでた大体一週間ぐらいか。エミリアさんは三ヶ月ぐらいはかかるって言ってたからそれぐらいで確かに終わりそう。この領地は南北は短いけど東西には長く広がってるからそっちの方が大変。村の数も東西だけで十以上もあるし調査するのは時間がかかりそうだからね


「うん? あれは商人さんかな?」


東の地域へと向かってると三台の馬車が並んで同じ方向へと移動してるのを発見した。向こうも私に気が付いたみたいでこっちを見て会釈してくれた。一応話だけでも聞いた方がいいかな?


「こんにちは」


「こんにちは、もしかして騎士団の方ですかな?」


「はい、この地域の調査をしてまして。護衛も沢山連れていて大変そうですね」


三台の馬車に護衛と思われる冒険者が二十人を超えてる。ちょっとした行軍のようになっていた。何を運んでるのかと思ったら東側の村のあちこちに生活必需品を運送してるそうだった


「本当にご苦労様です」


「いえいえ、騎士団の方がこうやって闇の魔物を定期的に討伐し調査も行ってくれているから私たちも安全に村へと行けるのですから感謝しかありませんよ」


私が商人さんに頭を下げると商人さんも畏まって頭を下げた。そこから簡単な雑談をして来た方向に闇の魔物が

どれだけいたか聞き取り調査をすると数はそうでもなく例年通りぐらいのようだった。私も村のあちこちに行かなければならないと話すと商人さんはとある提案をしてくれた


「よければ一緒に行きませんか? 騎士団の方がいてくれると助かりますし騎士団の貴方も馬車に乗ってくだされば疲労が少なくてすむでしょうから」


「う~ん、甘えてもいいのかな?」


「いいと思いますよ。騎士団の方を同行させるのは一度や二度ではありませんから」


先輩たちもやってるなら私もいいかな? なら、お言葉に甘えてご一緒することにしようと

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