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教皇の呼び出し

「ルーナス様、お呼びでしょうか」


「急に呼び出してごめんなさい。来てくれてありがとう」


私たちは初日に会って以来ずっと顔を合わせることのなかったアイシャ様の叔母であるルーナス様に呼び出され中庭にあるガーデンへと向かった

そこには小さな建物が建てられ周囲には綺麗な花たちが自分たちをこれでもかと言うぐらいに主張してる

そんな華やかな場に何十人もの騎士たちが周囲を彷徨き警戒していて私たちはそんななかを案内してくれる執事さんに追従して通り抜けてきた。めちゃんこド緊張したよ


「………き、綺麗すぎる」


そして、問題のルーナス様はアイシャ様の面影を残しつつそのまま大人になったって感じだ。こちらを優しく微笑む姿はまさに肖像画の絵画の人のようで芸術のように綺麗だ。アイシャ様もこんな風に綺麗になるのかと思うと羨ましいしか出てこない


特に胸が


「ルーナス様、どうかなされたのですか?」


「ここは非公式の場、以前の呼び名で構いませんよ」


「では、甘えさせて貰います。叔母様、急に呼び出されてどうかされたのですか?」


「教皇に会える、そう言ったらあなたは喜ぶかしら?」


「「「「!?」」」」


思わず私たち全員が目を見開き驚いてしまう。アイシャ様の目標は教皇に会うことでそのための事前準備を日々行っていたからだ

会いたくもない貴族との面会を許可し仲を取り持ったのも全ては教皇に会うため。どの貴族が何処と繋がってるかわからないが、私が地獄耳をセットして情報を集めてるのもその為だ

時間はかかるものの少しずつ情報が集まり会えるかもしれないまで嗅ぎ付けたところにまさかの会える発言

これにはアイシャ様も目の色を変えて食い付いていた


「冗談は好きではないですよ?」


「うふふ、私は嘘を言いません。教皇に会えるのは間違いないですがアイシャではないのですよ」


「?? では、誰………まさか!?」


アイシャ様がルーナス様に少しだけ脅すような形で問い掛けるとルーナス様は笑って答えていく。その答えにアイシャ様は最初は疑問に思っていたけど、慌てるように私を見てきた。そして、そんなルーナス様もまた私を見て教皇様が私を呼んでると言ったのだった


「そうです、クロエと言いましたね。教皇様が貴女をお呼びですよ」


「………へっ?」


まさか、私が教皇様にお呼びされているなんてあり得なくない? 私ってただの平民で何の取り柄もない………いや、少し変わってる嫌われ者とか訳のわからない称号を手にしたけど、それ以外は普通の女の子だよ? 何で呼ばれたのかわかんないんだけど


「クロエのことを調べたのですか?」


「さて、わたくしにはわかりかねません。教皇様が何を考えクロエをお呼びしたのか。これは国家としても一大事であり一応調べはしたものの情報は出てきませんでした。嫌われ者………そんな変わった称号と凄まじい力を持ってる以外はですが」


「………」


「どんな力なのか………問いただしたい気持ちはありますが守秘義務があるのも存じています。私はもうルースフィア王国の人間ではなくスティアーシュゲル聖王国の女王ですから危険なものには手を出したくありませんので」


「それは危険で失くなれば手を出すと捉えても?」


「さぁ? どうでしょうか」


なんか凄い高度なやり取りしてる気がする。と言うかアイシャ様が初めて怒ってるように見える。どんな人にどれだけ失礼なことを言われても笑って躱していたアイシャ様がルーナス様には表情を崩してる。それだけ心を許してるのか、そうしなければならない相手なのか………私にはわからないけど逃げたいので逃げてもいいかな?


「クロエに手を出すことは私が許しません。彼女は私の切り札であり最高のカード。手を出すと言うならそれ相応の反撃をさせて貰いますので」


「今の貴女が? 王国に追われ逃げてきた貴女に脅されても怖くはありませんよ」


「クスッ、本当にそう思いなら黙っておくべきでは? ルーナス様は私の何を恐れてるのでしょうか?」


「うふふ、強がりもそこまでいくと立派です」


「クスクス、相変わらず臆病な叔母様ですね」


怖い………この二人笑ってるのにめちゃんこ怖い。なんか口撃しあってるのがよくわかる。これもまた一つの武力ってことだよね? 私にはちと真似できないかなぁ


「教皇様には何時お会いしにいけば?」


「お好きな時、お好きな時間にとのこと。本当に異例なことです。こんな厚待遇、聞いたこともありませんよ」


「………何が狙いなのか、叔母様が調べたくなる気持ちがわかりますね」


「えぇ、教皇様はもしかすると嫌われ者の称号を存じ上げてる………そう考えてもいいかもしれませんね」


二人の推測はどんどん飛躍していきとんでもない方向へと走っていく。でも、実際はもっと単純でくだらないことだった。私だってドキドキしながら行ったらまさかのまさかだったんだから

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