表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
2/5

EP2. 肉ください

やばい。







何あれ?

すっごいデカい。横幅も縦幅も。


ギリギリ人間のカタチを保っている大きな球体のような全裸の

頭つんつるてん男が路肩に立ちこちらを見つめて、

にたにたしながら歯をカチ、カチ、と鳴らしている。





しかも、それがうつろに吐き出す言葉はなんとなく覚えがある。








『 肉    ください 。』








オカルト掲示板の退屈なスレッドの1つがよぎった。


「アレ、マジなのかよ…」


リアリティのないホラ話だと思っていたがマジだった。


最寄駅とも、自宅のある住宅街の方面とも、中途半端に遠い位置にあるコンビニへの道なだけあって、

あたりに人の気配はない。

街灯がうっすらそれを照らしている。






「『あげません』って言ったら絶対にダメなんだよな…。いや、違う、それは俺がテキトーにレスしようとした内容だ…。」

頭の中が真っ白になり働かない。

あいつと遭遇したときの正解は何だ。



というか10mは離れた距離からも伝わる「近寄ってはいけない」雰囲気のそれと、

あのスレの主はすれ違えたのか。どういう胆力だ。


早くこの場を離れないとという感情とは裏腹に

前にも後ろにも体は動かなかった。

むしろ少しでも足を動かしてしまうとバランスを崩してしまいそうなくらい、

ようやく立っているという感覚だった。



体感、5分にも10分にも感じられた短い時間を経て

「それ」は動き出した。











『 肉    みつけタぁ!』












それのこちらに向かってくる動きは獲物を狩るハンターというよりはるかに無垢で、

ただママに「ごはんよ」と言われた子どものようだった。




死ぬ。


そう思うと同時―もしくは、それより少し後に、つんつるてんの頭が球体から離れ地面にたたきつけられた。

俺の目の前に、刀を持ち、黒い軍服を着た出で立ちの若い男が立っていた。





「君、大丈夫?

というか、霊感持ってたりする?」








茶髪のチャラチャラした雰囲気の男に、これほどまでに抱かれてもいいと思ったのはこれが初めてだ。






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ