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❗✒ 侯爵令嬢は悪役令嬢になって、王子殿下に「 婚約を破棄する 」と言わせた~~~い!!  作者: 雪*苺
【 二十四日目 】 シュケルハン侯爵領 シュケルハン侯爵邸 ─→ エンディミン邸 ─→ フィールド ─→ シュケルハン侯爵邸
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♥ 【 女の子らしく 】 シュケルハン侯爵邸 / ベアリーチェの自室 3


──*──*──*── 2階・ベアリーチェの自室


 食堂で夕食ディナーを終えたオレ(ベアリーチェ)は、()()へ向かった。


 ()()へ入ったら、ソファーに腰を下ろして刺繍の続きに取り掛かる。


 途中でめた刺繍は妖精さんが預かっていてくれた。


 頑張って6枚分の刺繍を仕上げるぞ!!











 ふぅ──、なんとか6枚分の刺繍が終わった。


 オレ(ベアリーチェ)は本気で頑張った!


 刺繍が終わったら、ティーパックを入れる袋状にする為に、裏返しにしたままを手縫いしていく。


 サシェを吊るす為の紐も忘れずに縫い付けないとだ。


 チクチク,チクチク,チクチク──とひたすら針を動かして縫う。


 まるでなにかに取り憑かれたみたいにオレ(ベアリーチェ)は必死にを縫いまくって、漸く小袋が完成した。


 小袋の中にティーパックを入れたら、渡す相手の瞳の色と同じリボンを使って、ちょうちょう結びをしてキュッと締めた。


 かれと思ってキュッと締めたのにセフィから駄目出しを食らった。


 セフィが綺麗に結べる正しいリボンの結び方を教えてくれる。


 リボンを結び終えたら、サシェの完成だ!


 吊るす用の紐も縫い付けたから、このまま部屋の壁に吊るす事が出来る仕様だ。


 達成感あるなぁ。


 サシェに付いている紐を利用して、麦わら帽子の紐に絡ませた。


セフィ:セフィロート

あとは土台を麦わら帽子に嵌め込めば────麦わら帽子のリースの完成です 」


ベアリーチェ

「 やったぁ!!

  1つ完成だな!

  よ〜し、残りの5個も完成させるぞ!! 」


 完成した1つ目と同じように残りの5つも取り掛かった。











 出来たぁ〜〜〜〜!!


 サシェ付きの麦わら帽子のリースが完成した。


 長かった。


 オレ(ベアリーチェ)は最後まで頑張れた!


 一休みしたい。


 セフィが淹れてくれた紅茶を飲みながら、オレ(ベアリーチェ)は達成感に浸っていた。


ベアリーチェ

「 ライエルにはさ、どのポプリを渡したらいいかな?

  6種類もあるけどさ悩んじゃうよ 」


 今、テーブルの上に出ているのはハート型の瓶に入っているピンク(桃色)イエロー(黄色)ブルー(青色)グリーン(緑色)パープル(紫色)レッド(赤色)オレンジ(橙色)のポプリだ。


ベアリーチェ

「 ライエルはさ、男だからブルー(青色)グリーン(緑色)パープル(紫色)オレンジ(橙色)辺りが合うんじゃないかって思うんだけど、どうかな? 」


セフィ:セフィロート

ドライ(乾燥)ハーブ(薬草)ドライ(乾燥)フルーツ(果物)のポプリでいと思います 」


ベアリーチェ

グリーン(緑色)オレンジ(橙色)か。

  確かにオレンジ(橙色)がねいろてるよな。

  “ ライエルを想って作った ” って勘違いされても困るんだけど、オレンジ(橙色)にした方が無難かな?

  じゃあ、グリーン(緑色)なんでだ? 」


セフィ:セフィロート

ハーブ(薬草)は薬剤として使われますけど、リラックス効果もあります。

  寝る前に香りをげば、寝付きもくなるでしょう。

  毎晩、悪夢に魘されるのも不憫ですし 」


ベアリーチェ

「 …………それもそうだな…。

  ガッツリ見ちゃったわけだから、悪夢を見る可能性だってあるんだよな…。

  よし、じゃあ──、ライエルに渡すのはオレンジ(橙色)グリーン(緑色)のポプリに決まりだな!

  手紙は寝る前に書いちゃおうかな 」


セフィ:セフィロート

「 ベリィ、ポプリを入れる箱を用意しました。

  確りフタをしているので、香りが混ざる事はないです。

  箱の中に手紙と転送陣を同封してステインに託しましょう 」


ベアリーチェ

「 そうだな。

  これで一段落だな。

  なぁ、セフィ…。

  今回の未遂事件の事ってさ、じぃさん(ステイン)は知ってたのか? 」


セフィ:セフィロート

「 ワタシが教えましたから知ってましたね。

  シュケンハン邸でライムエント殺害を防ぐ為、エンディミン邸へ行く事を提案しました。

  今は亡きナイロートとステインに面識があったのは幸いでした 」


ベアリーチェ

「 お父様とお母様も今回の事は知ってたのか? 」


セフィ:セフィロート

「 ディアストのみ知ってました。

  レナフォード,子供達,使用人達には伝えないように口止めしてました。

  で漏れて、ナイロートの耳に入るか分かりませんし 」


ベアリーチェ

「 そっか…。

  今回の事を知ってたのは、じぃさん,お父様,セフィ,妖精さんだけなんだな… 」


セフィ:セフィロート

「 出来る限り内密に進める必要がありましたからね 」


ベアリーチェ

「 内密に進めたの?

  なんで?? 」


セフィ:セフィロート

「 現在の国王に身内を厳しく裁く程の力は無いからです 」


ベアリーチェ

「 えっ……。

  国王が罪人を裁く力が無いの?

  なんで?? 」


セフィ:セフィロート

「 国王も人の子です。

  どうしても身内には甘い処罰をくだしてしまうものです 」


ベアリーチェ

「 そうなのか? 」


セフィ:セフィロート

「 罪人を正当に裁けない相手に任せる事は出来ません。

  下手をすれば、隠蔽されたり揉み消される可能性もありますし。

  無かった事にされても困るでしょう 」


ベアリーチェ

「 当たり前だよ!

  無罪放免なんか駄目に決まってるよ! 」


セフィ:セフィロート

「 ワタシも首謀者(真の黒幕)が罰せられずにと生きるのは許せません。

  国王,側近達,皇子殿下,王子殿下達も真実を知りません。

  ワタシが制裁を与えた者達が、ベッド生活を送る事になったのか真相を知りません。

  彼等が真っ黒黒な汚職と悪事に手を出していた事は、資料,報告書,証拠品の存在があるので、無かった事には出来ません。

  国王ですら、厳しい処罰をくださないわけにはいかない程の真っ黒黒ぶりです 」


ベアリーチェ

「 汚職や悪事に対しては厳しく罰せれるんだ? 」


セフィ:セフィロート

「 残念ですけど、その中には身内はませんからね 」


ベアリーチェ

「 罪を償うって言ってもさ、刑務所みたいな所に入れられて数年過ごすぐらいなんだろ、どうせさ。

  それにさ保釈金が払われたら、罪を償わないで釈放されるわけだし…。

  人間の罰し方ってさ、ぬるいよな 」


セフィ:セフィロート

「 ワタシが制裁を加えてかったでしょう? 」


ベアリーチェ

「 そうだよな。

  両腕と両脚を失って、犯罪奴隷に落とされて──、十分な罰を受けてると思うよ。

  一寸ちょっとだけせい(せい)したかもな 」

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