✒ 【 正義は誰にあり? 】 ランシティブ公爵邸 / ランシティブ公爵へ物申そう! 2
──*──*──*── ランシティブ公爵邸
クレムレン大公令息とロミバイン子爵令息を乗せた馬車は、ランシティブ公爵邸へ到着すると停車した。
クレムレン大公令息とロミバイン子爵令息は、訪問する知らせを出さずに来たのである。
本来ならば前以てランシティブ公爵邸を訪ねる事を知らせる便りを最低でも前々日には届くように出すのが帝国貴族の最低限のマナーであり、ルールであるにも関わらず、そのマナーとルールを無視しての訪問である。
成り上がりのランシティブ公爵へ帝国貴族のマナーやルールを守り対応する帝国貴族が少なく、無礼な振る舞いが横行する原因の1つには、クレムレン大公令息の存在も関与していた。
フェニルノース大公も知らぬ存ぜぬで息子の無礼で非礼な振る舞いを見て見ぬ振りをして見逃しているのだがら、他の帝国貴族達がランシティブ公爵に対して無礼で非礼な振る舞いをしても誰も彼等の低俗で幼稚で愚かな所行を責めたり、咎めたり、諭したりする者はないに等しかった。
ランシティブ公爵を庇いだてすれば、自分達もフェニルノース大公家に目を付けられ、睨まれたりしたら陸な事にならないからである。
ランシティブ公爵邸の扉をノックすると使用人が扉を開けて、クレムレン大公令息とロミバイン子爵令息を向かえ入れた。
──*──*──*── 玄関ホール
クレムレン・フェニルノース
「 ランシティブ公爵に会いたいのだか、呼んできてくれ 」
使用人:A
「 恐れながら申し上げます、フェニルノース大公令息様。
旦那様はお客様と会談中で御座います。
会談が終わるまで御待ちくださいませ 」
ロミバイン・リゴオンデート
「 おい、使用人風情が大公令息に意見するのか!
此方の方が重要な用件なんだ!
とっととランシティブ公爵を連れて来い!!
愚図の役立たずがっ!! 」
使用人:A
「 御言葉を御返しさせていただきます、リゴオンデート子爵令息様。
本日、御訪問されるとの便りは届いておりません。
便りを出されておられず御訪問されたお客様が、子爵令息様であろうと大公令息様であろうと旦那様は御会いになりません。
御会いになられるにしても御訪問される便りを出された御客様を優先させていたいております。
会談が終わり次第、旦那様には御伝えさせていただきますので、大人しく御待ちくださいませ 」
ロミバイン・リゴオンデート
「 貴様っ!!
使用人の分際で大公令息を待たせるつもりか!! 」
使用人:A
「 私は至極真っ当な事実を述べさせていただいているまでで御座います 」
ロミバイン・リゴオンデート
「 貴様では話にならない!
他の使用人を呼べぇ!! 」
使用人:A
「 御言葉を御返しさせていただきます、リゴオンデート子爵令息様。
他の使用人と交代しても同じで御座います。
本来ならば御訪問の便りを寄越されず御訪問された御客様には、速やかにお帰りいただき、日を改めて御訪問していただくように御案内させていただいております。
お帰りいただけないのであれば、此方で御客様に御待ちしていただく客間へ御案内致します 」
ロミバイン・リゴオンデート
「 客間だと!?
恥を知れ!!
此方はクレムレン・フェニルノース大公令息様だぞ!!
使用人如きが命令して良い相手ではないんだ!! 」
使用人:A
「 私は命令などしておりません。
言い掛かりはお止めくださいませ 」
ロミバイン・リゴオンデート
「 生意気で融通の利かない使用人がっ!!
ランシティブ公爵は使用人の躾がなってないようだな!!
代わりに俺様が直々に躾てやるよ!! 」
使用人の対応に頭に来ていたロミバイン子爵令息は、目の前に立っている融通の利かない使用人に対して拳を振り上げると左頬を殴った。
殴られた使用人は身体のバランスを崩すと床に倒れ込むと、殴られた左頬に左手を当てながら恐怖に満ちた目でロミバイン子爵令息を見詰めながら痛がる素振りを見せる。
予めセフィが配置させていた身代わり妖精である為、ロミバイン子爵令息のヘナちょこパンチを直に食らっても痛み等を一切感じないのだが、生みの親でもある妖精王からは、手を上げられたら恐怖に戦きながら令息達を怖がる演技をして、調子に乗せて悪さをするように誘導するように──と指示を受けていた。
セフィが〈 テフ 〉で構成した使用人の肉体
生意気で融通の利かない使用人へ容赦なく手を上げて
そんな事をしている間
1人の使用人がロミバイン子爵令息とクレムレン大公令息に歩み寄った。
使用人:B
「 御客様!
使用人に手を上げられたのですか? 」
クレムレン・フェニルノース
「 彼が悪いんだよ。
ランシティブ公爵を呼んで来
素直にランシティブ公爵を連れて来
使用人:B
「 御客様、旦那様は別の御客様と会談中で御座います。
会談が終わる迄は── 」
ロミバイン・リゴオンデート
「 それはさっき聞いたんだよ!
言う通
この分からず屋共
使用人:B
「 御客様──う゛っ!? 」
ロミバイン子爵令息は口煩い目の前の使用人の腹に蹴りを入れた。
腹を蹴られた使用人もバランスを崩して床に倒れる。
仰向けに倒れた使用人も恐怖に戦
勿の論、演技である。
使用人:C
「 御客様!
何
暴力を振るうのを止
クレムレン・フェニルノース
「 君
僕は大公令息だよ。
ランシティブ公爵と会談している貴族は、どうせ大公位より格下爵位の貴族達だろう?
彼に殴られたくなければ僕達を案内するんだ 」
使用人:C
「 何
ロミバイン子爵令息は使用人へ3度目の暴力を振るった。
同じ事しか言わずにランシティブ公爵を一行に呼びに行かない使用人に対して、ロミバイン子爵令息は容赦なく暴力を振るい続け、暴力の限りを尽くした。
騒ぎはドンドン大きくなり、しまいにはランシティブ公爵邸内を暴れ回る程
ロミバイン子爵令息に暴れさせる作戦は成功していた。
?
「 ──一体何
大事な会談に水を指すような事をしよってからに…… 」
?
「 誰か来
先約との会談が終わるまで大人しく待てんとは──。
一体何
?
「 ウチの使用人達が申し訳無い… 」
?
「 気にされるな、ディグラマス卿。
礼儀を知らん馬鹿共
?
「 そうですぞ。
公爵邸に来
帝国貴族の恥さらし共
ディグラマス・ランシティブ
「 ブライワレス卿,ルパルデン卿… 」
ディグラマス・ランシティブ公爵は、ブライワレス・フェニルノース大公とルパルデンス・リゴオンデート子爵と共
因みに仲睦まじく階段から下りて来
仲睦まじいのは当然だったが、そんな事を微塵も知らないクレムレン大公令息とロミバイン子爵令息は自分達の父親がランシティブ公爵と共
天地が引っくり返っても有り得ない光景だったものだから、クレムレン大公令息もロミバイン子爵令息も唖然としている。
玄関ホールではロミバイン子爵令息の暴力により怪我を負った使用人達が、ランシティブ公爵邸の主
勿論、これも身代わり妖精達による演技──芝居である。
クレムレン・フェニルノース
「 ──父上っ!!
何
父上がランシティブ公爵の会談相手なのですか!? 」
ロミバイン・リゴオンデート
「 ──親父!!
ランシティブ公爵に何
仲良く会談するなんて親父らしくもねぇ!! 」
ルパルデンス・リゴオンデート
「 父上と呼ばんか、馬鹿者がっ!!
ロミバイン、この騒ぎはお前
子爵令息としての自覚はないのか、馬鹿者めっ!! 」
ロミバイン・リゴオンデート
「 親父……何
何
親父は成り上がりのランシティブ公爵を嫌
何
ルパルデンス・リゴオンデート
「 言葉を慎まないか!
愚息が!!
お前は子爵なんだぞ!
自分の立場を解
ブライワレス・フェニルノース
「 ルパルデンス卿、そうカリカリするな。
血圧が上がるぞ。
──ロミバイン君、君
クレムレン・フェニルノース
「 父上! 」
ブライワレス・フェニルノース
「 クレムレン、ワシはロミバイン君と話をしているんだ。
割り込みをするでない。
口を慎みなさい。
──ロミバイン君、此
子爵は公爵より格下なのだぞ。
公爵邸で暴れるだけでは飽きたらず、君
実に嘆かわしい事だ。
同じ帝国貴族として恥ずかしい事だ… 」
ルパルデンス・リゴオンデート
「 ロミバイン、公爵邸で働いている使用人立場は、お前よりも爵位の高い伯爵家
成人して5年も経っているのに “ 知らない “ とは言わないよな。
お前
お前
ロミバイン・リゴオンデート
「 親父ぃ!
俺を見捨てるのか?!
俺は親父の息子だろ!!
それに俺は悪くないんだ!
悪いのは俺達の前にランシティブ公爵を連れて来
ルパルデンス・リゴオンデート
「 ──いい加減にしないか!
見苦しい!
貴様は帝国貴族の面汚しなのだぞ!!
前以て訪問する便
それを怠
お前
ロミバイン子爵令息は実父
クレムレン・フェニルノース
「 ロミ…… 」




