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❗✒ 侯爵令嬢は悪役令嬢になって、王子殿下に「 婚約を破棄する 」と言わせた~~~い!!  作者: 雪*苺
【 一六〇七日目 】 ランシティブ公爵領地 フィールド ─→ 平民街
571/575

✒ 【 正義は誰にあり? 】 ランシティブ公爵邸 / ランシティブ公爵へ物申そう! 2


──*──*──*── ランシティブ公爵邸


 クレムレン大公令息とロミバイン子爵令息を乗せた馬車は、ランシティブ公爵邸へ到着すると停車した。


 クレムレン大公令息とロミバイン子爵令息は、訪問する知らせを出さずにたのである。


 本来ならば前以てランシティブ公爵邸を訪ねる事を知らせる便たよりを最低でもぜん(ぜん)じつには届くように出すのが帝国貴族の最低限のマナーであり、ルールであるにも関わらず、そのマナーとルールを無視しての訪問である。


 成り上がりのランシティブ公爵へ帝国貴族のマナーやルールを守り対応する帝国貴族が少なく、無礼な振る舞いが横行する原因の1つには、クレムレン大公令息の存在も関与していた。


 フェニルノース大公も知らぬ存ぜぬで息子の無礼で非礼な振る舞いを見て見ぬ振りをして見逃しているのだがら、ほかの帝国貴族達がランシティブ公爵に対して無礼で非礼な振る舞いをしても誰も彼等の低俗で幼稚で愚かな所行を責めたり、咎めたり、さとしたりする者はないにひとしかった。


 ランシティブ公爵をかばいだてすれば、自分達もフェニルノース大公に目を付けられ、睨まれたりしたらロクな事にならないからである。


 ランシティブ公爵邸の扉をノックすると使用人が扉を開けて、クレムレン大公令息とロミバイン子爵令息を向かえ入れた。


──*──*──*── 玄関ホール


クレムレン・フェニルノース

「 ランシティブ公爵に会いたいのだか、呼んできてくれ 」


使用人:A

「 恐れながら申し上げます、フェニルノース大公令息様。

  旦那様はお客様と会談中で御座います。

  会談が終わるまで御待ちくださいませ 」


ロミバイン・リゴオンデート

「 おい、使用人風情が大公令息に意見するのか!

  此方こっちの方が重要な用件なんだ!

  とっととランシティブ公爵を連れてい!!

  愚図の役立たずがっ!! 」


使用人:A

「 御言葉を御返しさせていただきます、リゴオンデート子爵令息様。

  本日、御訪問されるとの便たよりは届いておりません。

  便たよりを出されておられず御訪問されたお客様が、子爵令息様であろうと大公令息様であろうと旦那様は御会いになりません。

  御会いになられるにしても御訪問される便たよりを出された御客様を優先させていたいております。

  会談が終わり次第、旦那様には御伝えさせていただきますので、大人しく御待ちくださいませ 」


ロミバイン・リゴオンデート

「 貴様っ!!

  使用人の分際で大公令息を待たせるつもりか!! 」


使用人:A

「 私は至極真っ当な事実を述べさせていただいているまでで御座います 」


ロミバイン・リゴオンデート

「 貴様では話にならない!

  ほかの使用人を呼べぇ!! 」


使用人:A

「 御言葉を御返しさせていただきます、リゴオンデート子爵令息様。

  ほかの使用人と交代しても同じで御座います。

  本来ならば御訪問の便たよりを寄越されず御訪問された御客様には、速やかにお帰りいただき、日を改めて御訪問していただくように御案内させていただいております。

  お帰りいただけないのであれば、此方こちらで御客様に御待ちしていただく客間へ御案内致します 」


ロミバイン・リゴオンデート

「 客間だと!?

  恥を知れ!!

  此方こちらはクレムレン・フェニルノース大公令息様だぞ!!

  使用人ごときが命令してい相手ではないんだ!! 」


使用人:A

「 私は命令などしておりません。

  言い掛かりはお止めくださいませ 」


ロミバイン・リゴオンデート

「 生意気で融通の利かない使用人がっ!!

  ランシティブ公爵は使用人の躾がなってないようだな!!

  代わりに俺様がじき(じき)に躾てやるよ!! 」


 使用人の対応に頭にていたロミバイン子爵令息は、目の前に立っている融通の利かない使用人に対してこぶしを振り上げると左頬を殴った。


 殴られた使用人は身体からだのバランスを崩すと床に倒れ込むと、殴られた左頬に左手を当てながら恐怖に満ちた目でロミバイン子爵令息を見詰めながら痛がる素振りを見せる。


 あらかじセフィ(精霊)が配置させていた身代わり妖精である為、ロミバイン子爵令息のヘナちょこパンチをじかに食らっても痛みなどを一切感じないのだが、生みの親でもある妖精王セフィからは、手を上げられたら恐怖におののきながら令息達を怖がる演技をして、調子に乗せて悪さをするように誘導するように──と指示を受けていた。


 セフィ(精霊)が〈 (原質)(みなもと) 〉で構成した使用人の肉体(抜け殻)の中へ入り、動かしているだけの身代わり妖精は妖精王セフィから受けた指示を忠実に遂行しているだけだった。


 生意気で融通の利かない使用人へ容赦なく手を上げて(殴り付けて)怪我を負わせたロミバイン子爵令息は、調子に乗って倒れている使用人へ乱暴な言葉で罵倒を浴びせる。


 そんな事をしているあいだに数人の使用人が現れ、倒れたまま立てないでいる使用人へ手を伸ばし、立ち上がるのを手伝う。


 1人の使用人がロミバイン子爵令息とクレムレン大公令息に歩み寄った。

 

使用人:B

「 御客様!

  使用人に手を上げられたのですか? 」


クレムレン・フェニルノース

「 彼が悪いんだよ。

  ランシティブ公爵を呼んでてくれないからね。

  素直にランシティブ公爵を連れててくれていたら、彼も殴られなかったよ 」


使用人:B

「 御客様、旦那様は別の御客様と会談中で御座います。

  会談が終わる迄は── 」


ロミバイン・リゴオンデート

「 それはさっき聞いたんだよ!

  言うとおりにランシティブ公爵を連れてい──つってんだよ!!

  この分からず屋どもが!! 」


使用人:B

「 御客様──う゛っ!? 」


 ロミバイン子爵令息は口煩い目の前の使用人の腹に蹴りを入れた。


 腹を蹴られた使用人もバランスを崩して床に倒れる。


 仰向けに倒れた使用人も恐怖におののきながら、ロミバイン子爵令息を見ている。


 勿の論、演技である。


使用人:C

「 御客様!

  なにをされるのですか!

  暴力を振るうのをめていただきたい!! 」


クレムレン・フェニルノース

きみたちが殴られるような事をしているんじゃないか。

  僕は大公令息だよ。

  ランシティブ公爵と会談している貴族は、どうせ大公位より格下爵位の貴族達だろう?

  彼に殴られたくなければ僕達を案内するんだ 」


使用人:C

なんも言わせていただいていると思いますが、御訪問されると便たよりを頂いていない以上──あっ?! 」


 ロミバイン子爵令息は使用人へ3度目の暴力を振るった。


 同じ事しか言わずにランシティブ公爵を一行に呼びに行かない使用人に対して、ロミバイン子爵令息は容赦なく暴力を振るい続け、暴力の限りを尽くした。


 騒ぎはドンドン大きくなり、しまいにはランシティブ公爵邸内を暴れ回るほど酷くなったが、全ては身代わり妖精達の作戦である。


 ロミバイン子爵令息に暴れさせる作戦は成功していた。






「 ──一体なんの騒ぎだね?

  大事な会談に水を指すような事をしよってからに…… 」


「 誰かたのですかな?

  先約との会談が終わるまで大人しく待てんとは──。

  一体の貴族だか… 」


「 ウチの使用人達が申し訳無い… 」


「 気にされるな、ディグラマス卿。

  礼儀を知らん馬鹿どもの顔を見てやろうではないか 」


「 そうですぞ。

  公爵邸にて暴れるとは招致千万ではないか!

  帝国貴族の恥さらしどもに喝を入れてやりましょうぞ! 」


ディグラマス・ランシティブ

「 ブライワレス卿,ルパルデン卿… 」


 ディグラマス・ランシティブ公爵は、ブライワレス・フェニルノース大公とルパルデンス・リゴオンデート子爵とともに階段を下りて1階の玄関ホールへやってた。


 因みに仲睦まじく階段から下りてた、ディグラマス・ランシティブ公爵,ブライワレス・フェニルノース大公,ルパルデンス・リゴオンデート子爵は、セフィ(精霊)が〈 (原質)(みなもと) 〉で構成させた肉体(抜け殻)の中へ入り動かしている身代わり妖精達である。


 仲睦まじいのは当然だったが、そんな事を微塵も知らないクレムレン大公令息とロミバイン子爵令息は自分達の父親がランシティブ公爵とともに仲睦まじく階段から下りてている姿を見て言葉を失っていた。


 天地が引っくり返っても有り得ない光景だったものだから、クレムレン大公令息もロミバイン子爵令息も唖然としている。


 玄関ホールではロミバイン子爵令息の暴力により怪我を負った使用人達が、ランシティブ公爵邸のあるじであるランシティブ公爵へ助けを求めていた。


 勿論、これも身代わり妖精達による演技──芝居である。


クレムレン・フェニルノース

「 ──父上っ!!

  、父上がランシティブ公爵邸にられるのですか!!

 父上がランシティブ公爵の会談相手なのですか!? 」


ロミバイン・リゴオンデート

「 ──親父!!

  ランシティブ公爵になんの用があるんだよ!!

  仲良く会談するなんて親父らしくもねぇ!! 」


ルパルデンス・リゴオンデート

「 父上と呼ばんか、馬鹿者がっ!!

  ロミバイン、この騒ぎはお前(ロミバイン)の仕業なのか!

  子爵令息としての自覚はないのか、馬鹿者めっ!! 」


ロミバイン・リゴオンデート

「 親父……なんでだよ……。

  なんでランシティブ公爵の肩を持つんだよ!!

  親父は成り上がりのランシティブ公爵をきらってたじゃねぇか!!

  なんで仲良く会談なんかしてんだ!! 」


ルパルデンス・リゴオンデート

「 言葉を慎まないか!

  愚息が!!

  お前は子爵なんだぞ!

  自分の立場をわかっているのか!! 」


ブライワレス・フェニルノース

「 ルパルデンス卿、そうカリカリするな。

  血圧が上がるぞ。

  ──ロミバイン君、きみは自分が子爵令息だという自覚はあるのかね? 」


クレムレン・フェニルノース

「 父上! 」


ブライワレス・フェニルノース

「 クレムレン、ワシはロミバイン君と話をしているんだ。

  割り込みをするでない。

  口を慎みなさい。

  ──ロミバイン君、が公爵だという事を忘れているのか?

  子爵は公爵より格下なのだぞ。

  公爵邸で暴れるだけでは飽きたらず、きみは公爵邸で働く使用人達へ暴力を振るったらしいな。

  実に嘆かわしい事だ。

  同じ帝国貴族として恥ずかしい事だ… 」


ルパルデンス・リゴオンデート

「 ロミバイン、公爵邸で働いている使用人立場は、お前よりも爵位の高い伯爵の令息や令嬢が殆んどなのだぞ!!

  成人して5年も経っているのに “ 知らない “ とは言わないよな。

  お前(ロミバイン)に暴力を振るわれ怪我をした使用人達が伯爵である以上、かれの両親や一族は黙っていまいよ。

  お前(ロミバイン)は成人しているのだから、自分の犯した罪と向き合い、罪を償え 」


ロミバイン・リゴオンデート

「 親父ぃ!

  俺を見捨てるのか?!

  俺は親父の息子だろ!!

  それに俺は悪くないんだ!

  悪いのは俺達の前にランシティブ公爵を連れてる事を拒んで逆らったコイツなんだよ!! 」


ルパルデンス・リゴオンデート

「 ──いい加減にしないか!

  見苦しい!

  貴様は帝国貴族の面汚しなのだぞ!!

  前以て訪問する便たよりを出して訪問するのが貴族かんでの最低限のマナーではないか!

  それをおこたり、訪問しといて『 ディグラマス卿を連れてい 』だと!?

  お前(ロミバイン)から公爵より偉い立場になったんだ!? 」


 ロミバイン子爵令息は実父じっぷからいかりを買い、責められるとはつゆとも思っていなかった為、あたふたしながら反抗していた。


クレムレン・フェニルノース

「 ロミ…… 」

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