✒ 【 正義は誰にあり? 】 無断テント / ランシティブ公爵へ物申そう! 1
無断テントを訪れたらベアリーチェ・シュケルハン侯爵令嬢と御付きの侍女が馬車に乗り込み、無断テントから去って行ったのを本職の使用人達と共に見送った使用人に変装していたロミバイン・リゴオンデート子爵令息は、激しい怒り表情を歪ませながら愛しいクレムレン・フェニルノース大公令息のテントへ向かって歩き出した。
完全に自分の不注意で檻から逃がしてしまった今回の目玉で1番欲しかったセブラミゼードドの親鳥と子鳥がシュケルハン侯爵令嬢の独断により仕留められてしまい、シュケルハン侯爵令嬢の勝手な判断でランシティブ公爵領地の何処かに埋葬され弔われる事に対して腹が立たずにはいられない。
馬車の上にはこれがみよしと言わんばかりに仕留めたセブラミゼードドの親鳥と子鳥の死骸が乗せられていた事にも腹が立った。
セブラミゼードドの死骸が乗せられ、落ちないように固定されている馬車の中には深傷を負ったセブラミゼードドの親鳥から襲われて大怪我をしたと言われたランシティブ公爵家で働く使用人達が6名も乗っていた。
誰1人として軽傷の使用人は居らず、巻かれている包帯からは血が滲んでおり、セブラミゼードドの親鳥に食い千切られたのか腕や脚を失っている使用人も居た。
片眼を包帯で巻いて隠している使用人も居り、目を失っている可能性もある。
実に痛々しい姿で馬車に乗っていた使用人達には精気も感じられなかった。
想像以上に酷い有り様な使用人達の怪我が仮に完治したとしても使用人として働く事は激しく難しそうである。
使用人として働けないとなると、ランシティブ公爵邸を解雇されてへ故郷のある実家へ帰省する事になるだろう。
大怪我をしている使用人達の姿を見た、リゴオンデート子爵家の使用人達は顔を真っ青にさせながら息を飲んで激しいショックを受けていた。
フライパンで後頭部を思い切り殴られたような衝撃を受けたように、あまりのショックで立っていられず地面へ座り込む使用人まで居たぐらいだ。
血の気の引いた真っ青な顔をした使用人達から一斉に軽蔑したような責められるような冷たい視線を向けられて事にもロミバイン・リゴオンデート子爵令息は腹を立てずにはいられなかった。
シュケルハン侯爵令嬢に悉く好き勝手に言いたい放題に言われた言葉にも当然、腹が立った。
ロミバイン・リゴオンデート子爵令息は自分の仕出かして来た事の全てを棚に上げて、シュケルハン侯爵令嬢の行った事に対して激しい怒りを燃やしていた。
使用人達へ「 文句がある奴は怪物の檻へ入れるぞ!! 」と声を荒げると、使用人達を残して1人で歩き出したわけだ。
──*──*──*── クレムレンのテント
ロミバイン・リゴオンデート
「 ──クレン!
シュケルハン侯爵令嬢はとんでもないクズ令嬢だぞ!!
未だションベン臭いガキじゃないか!!
成人もしてない未成年の分際で侯爵令嬢ってだけで、好き勝手言って去って行きやがった!! 」
クレムレン・フェニルノース
「 ロミ……そんなに興奮しないでぐれ。
…………僕にもシュケルハン侯爵令嬢の声は聞こえていたよ。
それに顔も見た。
確かに幼い少女だったな。
未成年が故に怖い物知らずなんだろう。
無知な事は可哀想だな…。
彼女の善悪の付かない愚かな行動の所為で、シュケルハン侯爵家とランシティブ公爵家は帝国貴族から消える事になるのだからね 」
ロミバイン・リゴオンデート
「 クレン……それじゃあ… 」
クレムレン・フェニルノース
「 ロミ……良く最後まで堪えて耐えてくれたね。
邪魔な目は早目に摘んで燃やしてしまおう 」
ロミバイン・リゴオンデート
「 あぁっ、そうだな!
早速── 」
クレムレン・フェニルノース
「 その前に、馴れない事をやり遂げて頑張ってくれたロミを労いたい。
労わせてくれるかい? 」
ロミバイン・リゴオンデート
「 クレン……。
未だ昼前じゃないか…(////)
昨夜も激しかったし? 」
クレムレン・フェニルノース
「 昨夜は昨夜だよ。
それとも…僕に労われるのは嫌なのかな? 」
ロミバイン・リゴオンデート
「 …………嫌な……わけない…(////)
ただ……昨日の今日だから……優しくしてほしい…(////)
…………激しいと俺の身体が持たない……(////)」
クレムレン・フェニルノース
「 う~ん……、それは難しいかもね。
滅多に拝めない使用人姿のロミを楽しめるんだから、手加減出来るか不安だなぁ……ふふふ♥️ 」
ロミバイン・リゴオンデート
「 …………御手柔らかに頼むってば……(////)」
クレムレン・フェニルノース
「 口ではそう言ってもロミの身体は激しいのがお好みだろ?
昨夜より満足させてあげられる自信があるんだ。
僕に全てを委ねてよ? 」
ロミバイン・リゴオンデート
「 ………………あ…あぁ(////)」
そんなこんなで使用人姿のロミバイン・リゴオンデート子爵令息の格好に欲情した絶倫男──もといクレムレン・フェニルノース大公令息は、色っぽい流し目で愛人のロミバイン子爵令息を自分のベッドへ促した。
昨夜、ロミバイン子爵令息と熱く激しく愛し合ったベッドの上へだ。
使用人の靴を脱いだロミバイン子爵令息はベッドの上に上がると上半身を起こした仰向けの状態で愛しい恋人──クレムレン大公令息の抱擁を素直に受け入れた。
クレムレン大公令息の手によって乱れた使用人の制服を身に付けているロミバイン子爵令息は照れているのか恥ずかしがっているのか両頬を赤らめている。
トロンとさせた瞳でクレムレン大公令息を見詰めながら、欲しそうな表情をしている。
クレムレン大公令息は欲しそうな表情でねだってくれる可愛いロミバイン子爵令息を焦らしては遊ぶのだった。
御互いに満足するまでベッドの中で乳繰り合ったクレムレン大公令息とロミバイン子爵令息は、遅めの昼食を済ませるとランシティブ公爵邸へ向かう事にした。
シュケルハン侯爵令嬢から届けられた封書を持参し、貴族社会に慣れておらず、味方も少なくも何時も弱腰で脅威の欠片もない御人好しのランシティブ公爵に面会し、クレムレン大公令息とロミバイン子爵令息が直々にシュケルハン侯爵令嬢の行き過ぎた愚行に対して物申しへ行くのである。
出掛ける準備を済ませたクレムレン大公令息とロミバイン子爵令息は使用人に用意させたクレムレン大公令息専用の馬車の中へ乗り込むと、シュケルハン侯爵令嬢が滞在しているランシティブ公爵邸を目指して、無断テントから馬車を走らせるのだった。




