✒ 【 婚約者として… 】 素敵な庭園 1
──*──*──*── 庭園
滞在部屋で着替えを終えてから、セフィーネと一緒に庭園へやって来た。
当たり前だけど≪ バルハロン王国 ≫では見掛けない花が多く咲き誇っている。
花が季節を無視して咲いているのは魔道具を使っているからなんだとか。
確かに “ 自慢の庭園 ” だと自負するだけはあって、美しい庭園だと思う。
噴水の上には虹が架かっているしな!
ディグラマス・ランシティブ
「 ──おぉっ、シュケルハン侯爵令嬢。
早速、我が息子が自慢の庭園でお散歩ですかな? 」
ベアリーチェ
「 ランシティブ公爵様~~。
とても素敵で見事な庭園ですわ~~。
存じない花も多数ありますし、何時間居ても退屈しませんわね~~。
隅々まで手が行き届いていて心が洗われますわ~~ 」
ディグラマス・ランシティブ
「 おぉ……そうで御座いましょう!
息子が聞いたら喜びます 」
ベアリーチェ
「 こんなに素敵な庭園はワタクシの実家でも維持する事は出来ませんわ~~。
ワタクシに想いを馳せながら作り、手入れをしてくれている庭園だなんて、申し訳無い気持ちになりますわ~~。
庭園との釣り合いがワタクシでは取れませんもの~~ 」
ディグラマス・ランシティブ
「 何を仰られるのかと思えば……。
そんな事は御座いませんよ、シュケルハン侯爵令嬢。
そう謙遜されますな。
貴女は息子の婚約者なのですよ。
謙虚さは美しいですが、謙遜のような卑下は似合いません。
もっと御自分の美しさに自信をお持ちください 」
ベアリーチェ
「 ランシティブ公爵様……、温かい御言葉、有り難う御座いますわ~~ 」
ディグラマス・ランシティブ
「 どうぞ、心行くまで庭園を御満喫されてくだされ。
庭園で茶会も開けますゆえ、自由に御利用頂いて構いません。
息子も喜ぶでしょう 」
ベアリーチェ
「 有り難う御座いますわ~~。
晴れた時には庭園でティータイムを楽しませて頂きますわ~~ 」
ランシティブ公爵と当たり障りのない会話が済むと、ランシティブ公爵は満足そうな顔をして庭園を去って行った。
ニコニコして物腰の柔らかい紳士的な公爵様だ。
ふくよかで頭の髪は薄毛だけどな~~。
毛根に効果抜群の毛生え薬でもプレゼントしてやろうかな?
オレの身代わり妖精さんの義理父になる人か…。
準男爵から公爵に変わったもんだから色々と戸惑ってる感じがしたけど、悪い人じゃなさそうで良かった。
ベアリーチェ
「 セフィ、珍しい花が多いから、色んな花ジャムやスイーツを作ってみたいな。
栞も作って、サシャ,ポプリ,試験管ドライフラワー,試験管の種花,ハーバリウム,香油なんかも作りたい。
花の香りのするフラワーソープや蝋燭も作ってみよう! 」
セフィ:セフィーネ
「 ベリィお嬢様、誰が何処で聞き耳を立てているか分かりません。
御上品な言葉で御話しくださいませ 」
ベアリーチェ
「 …………防音魔法を掛けてよ… 」
セフィ:セフィーネ
「 ベリィお嬢様、言葉遣いを直してください 」
ベアリーチェ
「 セフィーネ、防音魔法と盗聴防止魔法を掛けてくださいませ~~ 」
セフィ:セフィーネ
「 言葉遣いに慣れてください、ベリィお嬢様 」
ベアリーチェ
「 魔法は掛けてくれませんのね~~ 」
セフィ:セフィーネ
「 先へ進みましょう、ベリィお嬢様 」
セフィーネ……融通が利かないし、何気にスパルタ臭がするぅ~~。
オレ、セフィーネと仲良く出来るか不安だよ……。
庭園の奥へ進むと大きくて太くて丈夫そうな大樹がある。
葉っぱが生い茂っていて、丁度良い日蔭になっている。
太くて長い丈夫そうな枝にはブランコが設置されている。
マチルフォント公爵家の庭園にもブランコがあったよな。
背凭れの付いている木製のベンチも設置されているから、晴れた日に読書したり絵を描いたりするにはもってこいの場所だ。
ハンモックやガーデニング用テーブルと椅子も設置したいなぁ~~。
魔法でコーティングしちゃえば、雨ざらしにしても劣化しないし長く使えるし、セフィーネに相談してみようっと。




