✒ 【 婚約者として… 】 素敵な庭園 2
セフィーネと庭園を散策していると草花の奥からガサガサと音が聞こえて来た。
ベアリーチェ
「 何の音かしら~~? 」
セフィ:セフィーネ
「 不用意に近付かないでくださいませ、ベリィお嬢様 」
ベアリーチェ
「 そ…そうでしたわね~~。
貴族令嬢たる者、先ずは様子見でしたわね~~ 」
いかんいかん、ついつい何時もの癖で不用心に近寄る所だった。
未だガサガサと音がしている。
?
「 チィ……チィ……チィ~…… 」
ベアリーチェ
「 鳴き声…ですわね~~。
仔猫かしら~~? 」
今にもかき消えんばかりの弱々しい鳴き声だ。
まるで誰かに見付けてもらいたくて必死に鳴き声を出しているようにも聞こえる。
ベアリーチェ
「 セフィーネ…… 」
セフィ:セフィーネ
「 ベリィお嬢様は動かないでください 」
オレに向かって言った後、セフィーネが草花を掻き分けてくれる。
ベアリーチェ
「 セフィーネ……何が居ますの~~? 」
セフィ:セフィーネ
「 怪我をした怪物の子供です 」
ベアリーチェ
「 怪物!?
怪我をしてるって、どゆことだよ?! 」
セフィ:セフィーネ
「 ベリィお嬢様、言葉遣いを気を付けてくださいませ 」
ベアリーチェ
「 あ゛っ……。
コ、コホン……セフィーネ、危険はありませんの~~? 」
セフィ:セフィーネ
「 大丈夫です。
敵意も殺意もありません。
かなりの深傷を負っています。
怪物ですから直ぐに死にはしません 」
ベアリーチェ
「 そうですのね~~。
危険な怪物の子供ですの~~? 」
セフィ:セフィーネ
「 セブラミゼードドと言う名前の怪物です。
セブラミゼードドから人間を襲う事は滅多にない種族です。
人間が攻撃すれば襲って来ますけど 」
ベアリーチェ
「 此方が何かしなければ安全な怪物ですのね~~ 」
セフィ:セフィーネ
「 どうされますか?
このまま息の根を止めますか? 」
ベアリーチェ
「 何でだよ! 」
セフィ:セフィーネ
「 ベリィお嬢様、言葉遣いを気を付けてくださいませ 」
ベアリーチェ
「 ぐぅ……態とだろぉ~~ 」
セフィ:セフィーネ
「 ベリィお嬢様 」
ベアリーチェ
「 うぐ…………。
助けたいですわね~~。
手当てをして元気になるまで、お世話をしたいですわ~~ 」
セフィ:セフィーネ
「 畏まりました。
では応急処置をさせていただきます 」
ベアリーチェ
「 お願いしますわ~~ 」
セフィーネは深傷を負って弱りきっているセブラミゼードドをエプロンの上に乗せると応急処置をしてくれた。
普通に回復魔法を掛けてあげたら良いんじゃないの?
セフィ:セフィーネ
「 安心の出来る場所で休ませる必要があります。
ベリィお嬢様、お部屋へ戻りましょう 」
ベアリーチェ
「 勿論ですわ~~ 」
そんなわけで、怪我をした怪物を助ける事にしたオレは庭園散策を中断して、セフィーネと一緒に庭園を後にした。
何で公爵邸の庭園に怪物が居たのか分からないけど、公爵領地にも怪物は出現するらしいから、迷い込んだのかも知れないな。
子供の怪物が迷い込むなんて事があるのかな?
怪我の具合は酷そうだし、紫色の血も出ていて体中が汚れている。
休ませるにしても先ずは汚れている体を綺麗にしてやらないとだ。




