✒ 【 石の上にも500年 】 あれから3年も経ちました。
──*──*──*── ダンジョン都市・メダバムア
──*──*──*── 攻略者広場
≪ セグウェト共和国 ≫に入国した日から既に3年と3日が経った。
今は≪ ダンジョン都市・メダバムア ≫に滞在している。
≪ ダンジョン都市・ソクラデス ≫に居た時は11歳だったけど、3年経った事もあってオレは14歳になっていた。
成人の儀を迎える15歳まで残り約9ヵ月と17日って感じかな?
4つある≪ ダンジョン都市 ≫の中で≪ メダバムア ≫が最後で漸くダンジョン攻略を終えて、攻略者広場にテントを張って寛いでいる最中なんだ。
別に年配者じゃないのに、もう1083日経っているなんて信じられないぐらい時間の流れを早く感じる。
明日には≪ セグウェト共和国 ≫を出て別の≪ 国 ≫へ行く予定を立てている。
オレ的にはタシィが養子として向かった≪ アブカニズダ帝国 ≫に行ってみたいと思っている。
タシィはセフィが初めて実体化してくれた人間の姿で、架空上の人物だ。
シュケルハン侯爵家の遠縁って事で、オレの10歳の誕生日を祝う日に踊ったダンスの相手をしてくれたんだ。
14歳なったタシィを見てみたい気もする。
あぁ…でも、養子に出た事になってるから、もう姓はセロッタではないんだよな。
因みに妖精さんがタシィの抜け殻に入っていて、身代わり妖精として実際に≪ アブカニズダ帝国 ≫で色々と暗躍させているそうだ。
暗躍って、あんまり歓迎の出来ない言葉だけど、身代わり妖精さんに何をさせてるのか気になる。
戦争にならないように皇帝や貴族に掛け合った事で、相当な手柄を立てる事が出来たとかで、高位の爵位を与えられているらしい。
身代わり妖精さん、すげぇ……。
タシィルドレテクと再会する為には侯爵令嬢として会う事になるかも知れないから面倒かもな。
≪ アブカニズダ帝国 ≫にも《 リーチェ商会 》があって、タシィルドレテクが運営の一切を担ってくれているみたいだ。
《 リーチェ商会 》は≪ アブカニズダ帝国 ≫になくてはならない商会にまで発展しているそうで、順調に領地開拓資金を稼いでくれているんだとか。
皇帝の懐に入り込んじゃうなんて、随分と遣り手なんだなぁ~~~って思う。
暫く≪ アブカニズダ帝国 ≫に滞在して、タシィルドレテク《身代わり妖精》の元でのんびり過ごしたら、観光でもしようかな?
ベアリーチェ
「 セフィ、タシィルドレテクの世話になった後は観光でもするのか? 」
セフィ:セフィーロ
「 観光しても良いですよ。
最近では帝国歌劇が流行っているそうです 」
ベアリーチェ
「 帝国歌劇ぃ? 」
セフィ:セフィーロ
「 歌劇団が幾つかあって、歌劇場を借りて歌劇を披露するんです 」
ベアリーチェ
「 あぁ~~歌って踊る演劇みたいなヤツだな?
見てみたいかも! 」
セフィ:セフィーロ
「 《 リーチェ商会 》がスポンサーをしている歌劇団がありますから、チケットを確保させますね 」
ベアリーチェ
「 うん。
──って、スポンサー迄してるんだ?
凄いな… 」
セフィ:セフィーロ
「 民衆に娯楽を提供する事も必要ですからね。
大道芸やサーカスのスポンサーもしてますよ 」
ベアリーチェ
「 大道芸にサーカス迄?!
なかなか手広くしてるんだな。
大道芸もサーカスも見てみたいよ! 」
セフィ:セフィーロ
「 特等席で見られるチケットを確保させますね 」
ベアリーチェ
「 うん!
明日には≪ アブカニズダ帝国 ≫かぁ。
う~~~ん、楽しみぃ♪♪♪ 」
セフィ:セフィーロ
「 ティマ,バゥム,キィルとも今日でお別れですね。
ベリィ、明日の朝までにお別れの挨拶を済ませてくださいね」
ベアリーチェ
「 えっ……連れて行かないの?!
てぃまもばぅむもきぃるも家族じゃんかぁ!
さよならするなんて嫌だよ!! 」
てぃま
「 キキィキキィ~~~! 」
ばぅむ
「 キィキィキィ~~! 」
きぃる
「 キルキルキィ~~! 」
ベリィ
「 ほらぁ、皆『 お別れするの嫌だぁ! 』って言ってるよぉ! 」
セフィ:セフィーロ
「 言ってません。
唯の空耳です。
第一、ベリィはDMと会話が出来ないでしょう 」
ベアリーチェ
「 出来ないけど……でも、例え出来なくても通じ会える事は出来るよ!!
今がその時なんだよ!! 」
セフィ:セフィーロ
「 ベリィ、我が儘を言わないでください 」
ベアリーチェ
「 言うに決まってるだろ!!
≪ ランダムダンジョン ≫に返しちゃったら攻略者達に襲われるじゃないかぁ!! 」
セフィ:セフィーロ
「 ベリィ、DMとはそういうものです。
聞き分けてください 」
ベアリーチェ
「 嫌だよぉ!!
他の人間にはぬいぐるみに見えるんだろ?
だったら連れて歩いたって良いじゃんかぁ! 」
セフィ:セフィーロ
「 ベリィ、≪ アブカニズダ帝国 ≫では上位貴族──伯爵位以下が魔道具を持つ事は固く禁じられています 」
ベアリーチェ
「 オレはシュケルハン侯爵令嬢だからセーフじゃんか 」
セフィ:セフィーロ
「 他国から入国した者は上位貴族であろうと一切の魔道具の持ち込みを禁止されています。
見付かれば死刑ですよ 」
ベアリーチェ
「 うぅ……そんなぁ~~~ 」
セフィ:セフィーロ
「 子供用の玩具であっても魔道具で動くぬいぐるみであれば、魔道具の使用を認められていない帝国民にすれば脅威でしかありません 」
ベアリーチェ
「 そんなぁ……。
≪ アブカニズダ帝国 ≫って時代遅れじゃん… 」
セフィ:セフィーロ
「 独裁国家ですからね。
皇帝が独裁し易いように故意に時代遅れな暮らしをさせているんですよ。
帝国民が反旗を翻さないように娯楽に力を入れていますし 」
ベアリーチェ
「 ………… てぃま,ばぅむ,きぃる……。
何とかしてよ、セフィ!
妖精王だろ! 」
てぃま
「 キキィキキィ~~~ 」
ばぅむ
「 キィキィキィ~~ 」
きぃる
「 キルキルキィ~~ 」
セフィ:セフィーロ
「 ………………。
駄目なものは駄目です。
『 ≪ セグウェト共和国 ≫に滞在している間だけ 』と約束したでしょう 」
てぃま
「 キキィキキィ~~~! 」
ばぅむ
「 キィキィキィ~~! 」
きぃる
「 キルキルキィ~~! 」
セフィ:セフィーロ
「 静かにしなさい。
…………君達も『 ベリィと離れたくない 』と言いますか。
≪ ランダムダンジョン ≫へ戻る事を拒否すると言うのですね 」
てぃま
「 キキィキキィ~~ 」
ばぅむ
「 キィキィキィ~~ 」
きぃる
「 キルキルキィ~~ 」
てぃま,ばぅむ,きぃむはオレの周りをパタパタと飛んでいる。
可愛いなぁ~~~♥
ベアリーチェ
「 皆ぁ~~~ 」
セフィ:セフィーロ
「 全く……仕方無いですね。
≪ きにゅ鉱山 ≫に住まわせましょう。
鉱山スライムが多く生息してますし、寂しくないでしょう 」
ベアリーチェ
「 セフィ、有り難う~~❗
鉱山夫の獣人族は驚かないかな? 」
セフィ:セフィーロ
「 元の姿に戻しませんよ。
鉱山夫達を怖がらせてしまいますし、作業に差し支えますからね 」
ベアリーチェ
「 それもそうだな。
リアルなドラゴンが鉱山内に居たら作業どころじゃなくなっちゃうもんな 」
セフィ:セフィーロ
「 明日の朝、きにゅの様子を見に≪ きにゅ鉱山 ≫へ行きましょう 」
ベアリーチェ
「 うん。
きにゅに会うのも久し振りだな!
きにゅ、元気にしてるかなぁ~~~ 」
明日は≪ アブカニズダ帝国 ≫へ行く前に≪ きにゅ鉱山 ≫へ寄って、 てぃま,ばぅむ,きぃるを残して行く事になった。
3年も一緒に生活していたから離れ離れになるのは寂しいなぁ……。
ベアリーチェ
「 てぃま,ばぅむ,きぃる──、今夜は一緒にウォーターベッドで寝ような~~ 」
てぃま
「 キキィキキィ~~ 」
ばぅむ
「 キィキィキィ~~ 」
きぃる
「 キルキルキィ~~ 」
てぃま,ばぅむ,きぃるは嬉しそうにクルクルと飛び回っている。
どうやらオレと一緒にウォーターベッドで寝てくれるらしい。
オレも嬉しいよぉ~~~♥️♥♥♥




