空間の主②
エンデの周囲の空間が地面も含め揺れるが、
砂利も空間も音を立てない。
エンデも含めてしばらくの間、不気味なぐらい音がしない。
「さすがね。『空間』を冠する存在だわ。」
そう言いながら、六花は周囲を見回す。
世界樹の根の周辺に光の帯が集まり、
それが、流治たちが描いた魔法陣を浮かび上がらせる。
そして、それを中心にして張った、フレイアの結界が淡く輝く。
「すごい。こんなことができるなんて。」
セレスはその力の奔流を眺め、呆然とする。
「そりゃそうだ。管理者の権能、「死」、「時」、「空間」、「生」。
その4つの中の「時」と「空間」の共作だからな。
一つの管理者がより細かい調整をするために権能を分割した存在だ。
別れたことで、司っている権能であれば何でもできる。」
そう言いながら流治は濡れ縁に寝っ転がった。
暫くすると、黒い靄が結界の外から光の帯を遡るように凄い勢いで、
流れてきた。
そして、かがり火と世界樹に到達すると、黒い粒子となって空気に溶けた。
それが終わってしばらくするとエンデが目を見開き、すくっと立ち上がる。
「どうよ。地脈の修正と空間の正常化完了したぜ。」
「ありがとう。さすがね。満足よ。」
「すごいです!!」
六花とセレスは手放しでエンデをほめる。
「これでいいかい?我が主。」
エンデはそう寝転んでいる流治に尋ねる。
「嫌味かい。エンデの仕事を疑ってはいないよ。」
流治は寝っ転がったままちらりとエンデを見て、そう答える。
「流治。見てきてよ。」
「はぁ。短い休暇だった。」
勢いよく立ち上がると、流治は結界の境目へと歩きはじめた。
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「さすがエンデだな。仕上がりは上々。」
結界の外側はうっそうとした森が広がるものの、
以前のように空間のゆがみはなくなっていた。
そして、草むらの中には何かがうごめいていた。
「何かはいるが。ま、それほど脅威にはならないかな。」
そしてしばらく、淵にそって静かに歩く。
「うん?」
そんな流治の前から、ゼロスとエレイアが歩いてきた。
「よう。どんな感じだ。」
「気づいているかもしれないが、すごい速さで領域が拡張している。」
「だな。歩いているだけでは、確認は無理だな。」
「じゃあ珍しくやるか。3人で。」
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そう言うと3人は光に包まれる。




