第三話 2
「あら?そうなの?アナタの事だから、また何か企んでいるのかと思って」
“ミラエンテ”と、呼ばれた女が嫌味を含んだ口調で答えた。ミラエンテは、微笑みを浮かべていたが、目は笑っておらず鋭く真っ直ぐな目でシャルデウスを見ていた。
「そんな怖い顔で睨まないでよ?ミラ。本当に何もないよ?」
「お前は皆から信用が薄いからな。疑いもされるんだろう」
「へぇ、僕って信用薄かったんだ。なんかショック」
アマツダラも、ミラエンテと同様に彼の事を信用していないようだった。台詞こそネガティブだが、シャルデウスはあまり気にしてない様子で、癖っ毛を指先でいじっている。そんなシャルデウスを見て、少し苛ついているような声色で、ミラエンテが問いただした。
「・・それで用件は何なの?シャル」
「うん、こんな動画を見つけたんだけど、みんなにも見せてあげようかなって」
そう言ってシャルデウスは、タブレットを取り出し彼らに、とある動画を見せようとしていた。彼は、“神魔”と呼ばれるほどの強力な闇の眷属だが、人間社会にはしっかりと適応しているらしくかなり手慣れている感じで鼻歌でも歌いながら使いこなしていた。
「ほら。これだよ」
シャルデウスは、開いた動画が全員に見えるようにテーブルの上に置いた。動画は映画のような映像作品ではなく、素人が動画投稿するタイプのサイトでもなかった。その動画には、とある人物が映っていて、その人物が戦闘している動画だった。
「これって‥」
ミラエンテが、細長い綺麗な指を顎に当てながら少し驚いたように呟いた。他の者達もその動画を覗き込む。
「ふふ‥あの噂は、本当だったんだね。僕も最初見た時は驚いたけど」
シャルデウスは、軽く笑みを浮かべ毛先をいじりながら言う。




