第ニ話 42
「バカ言え。仕事はしっかりこなすのが俺の流儀だ」
『なら!!決着をつけようか!!』
二人が声を揃えて、宣言をする。
蓮は、紫色の死毒を備え、宗介は刀を構え“その時”を待つ。
互いの体力は既に限界を迎えていた。
蓮は、異名能力の酷使、宗介は心を喰われていた時の精神的な疲労のためだった。
エルウィンとメイド達も使用人の左近寺も固唾を呑んで二人の闘いの行方を見守っていた。
蓮の額からゆっくりと汗が頰を伝い流れた。そして、額の汗が石畳に落ちると同時に宗介が動く。宗介は、これまでにない速さで蓮に迫っていた。
(俺は…お前さんと闘うことを迷っていた。迷っているくらいなら、やらなきゃ良かったのにな…。その挙句に、俺ん中の鬼に心を喰われちまった。我を忘れて暴れちまった…。ざまァねえ…すまない黒崎)
…宗介の縮地。そして立花の一族に伝わる移動術・隠影のその複合技。
高位型移動術、隠影縮地は宗介が編み出したオリジナルの技。
さらに、立花流の剣術。
これが完全に決まれば、蓮といえども立ち上がるのは、相当、困難である。宗介は全てを込めて全身全霊をもって刀を振るう。
一方、蓮も紫色の死毒を最大火力にする。
五本の指を一本ずつ順に折り曲げ、一つの箱を作る。拳という名の箱を。
そして、体制を低く落として、腕を後ろに引く。
そう。かつて鶴田と呼ばれた人外狩りの男が、繰り出したただの突き。の真似




