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黒崎くんは吸血鬼  作者: 工藤啓喜
40/78

第ニ話 19

☆☆☆


蓮は、エルウィンと話をした後、自室に居た。能力を使用するのは、体力を使うらしく疲れが出ていた。

蓮はベッドに横になり、ゴロゴロしていると、ドアの向こうから、ノックが聴こえた。


左近寺なら、無視をしよう。蓮はそう思って、ドアの覗き穴から様子を伺う。すると、ドアの向こうに立っていたのはエルウィンだった。

蓮は鍵を開けドアを開く。


「失礼致します。黒崎様」


丁寧にそう言うと、蓮の部屋に入る。


「どうしたんだ?じいやさん?」

「いえ、対した用事ではないのですが黒崎様の異名能力(コード・ファクター)についてなのですが」

「能力?…俺の能力ってやばいのか?」


表情が、真面目だった為、蓮はおっかなびっくりな様子でエルウィンに問いかける。

すると、またいつもの優しい微笑みを浮かべながら「ああ。いえいえ。ヤバくはないですよ?」と言って話を続けた。


「私、考えていたんですけど、やっぱり名前は大事だと思います」

「名前?」

「ええ!名前です。能力の」

「あー名前か。名前…ね。名前…」


蓮は、考える。どうせ名前をつけるならかっこいい名前をつけたい。

けど、あんまりカッコつけすぎるのも正直恥ずかしい。

厨二っぽいのは憧れはするが…。憧れよりも羞恥心の方が先に来てしまうお年頃である。

蓮が、頭を抱えてモゾモゾ悶えているとエルウィンが、満面の笑みで蓮に言う。


「ですので!!私が名付けましょう!大丈夫ですよ黒崎様。私、こう見えて名付けは得意なんです」

「お、おう」


エルウィンの勢いに押され、蓮が若干引き気味になっている。


「えーおほん!!では………紫色の死毒(ヴェノム=パープル)と…いう名はいかがでしょう?」

「え!!!予想以上に厨二なんだけど!!」

「カッコ良いじゃありませんか!!紫色の死毒(ヴェノム=パープル)

「いや?いいけど…なんか!テンション高くね!?」

「お気に召しませんか?…紫色の死毒(ヴェノム=パープル)

「何回も言わなくていいから!!なんかムズムズするから!!」

「カッコイイと思うのですが…。紫色の死毒(ヴェノム=パープル)

「あぁぁぁ!!もういいや!!それで!」


ということで、晴れて蓮の第一の異名能力(コード・ファクター)紫色の死毒(ヴェノム=パープル)という名前に決定した。


…エルウィンには、厨二病の気があるのかなあなんて、密かに蓮は思った。一方で、名付けのエルウィンは満足そうな表情で頷いていた。


そんな、エルウィンを見ているとなんか能力の名前が、厨二臭くても大丈夫なような気がしてくる……訳もなかった。


いい歳(実は19歳)こいて紫色の死毒(ヴェノム=パープル)っていかがなものか…技名とか大声で叫ばなくてはいけないのだろうか。などと、色々考えが廻ってしまう。

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