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黒崎くんは吸血鬼  作者: 工藤啓喜
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第ニ話 14

井萩と、会ってから数日後。宗介は、横浜特区へ向かっていた。

特区へ向かう電車の中で、宗介は井萩との会話を思い出していた。


★★★


『おや?立花さんですか?』

『ああ。日取りを決めた』

『そうですか。では、私も貴方に合わせて特区へ向かいます。前も言いましたがやり方は貴方にお任せします。良いデータを期待していますよ。立花さん』


井萩の上からの物言いに、少しイラっとしながら宗介は、電話を切った。

正直、井萩の依頼は断っても良かったと思う。現在、金にそこまで困っていない…とはいえ最低限は必要ではあるが、ともかく金は問題ではない。

ただ。一つ気になった事があった。

黒崎蓮…彼は人外、それも闇の眷属レベルの人外に間違いない。

もし、黒崎蓮が宗介の考えている通りなら…宗介には何が何でも確かめる必要があった。


★★★


次はーー横浜中央街ーー

そんな車内アナウンスが流れ、ドア付近に立っていた宗介は、下車する準備をする。

横浜特区に行くには、横浜中央街という駅で降りなければならない。

横浜中華街と紛らわしいが、別物である。

横浜中央街を降りて10分程歩けば、横浜特区の入り口に入れる。特区の入り口は東西南北中央の5つの入り口がある。

今回、宗介が入るのは中央口からで、前回来たときは、二越デパートがすぐ近くで見えたのだが、立て篭もり事件のせいで今は、空き地になっている。

特区に着いた宗介は、考えていた。

一体どうやって、蓮と会い、蓮のデータを手に入れるか。データを手に入れるなら闘えばいいだけである。しかし、宗介には蓮に感謝することがあっても特別怨みはない。

あくまで、宗介が抱いている疑念は疑念であり、蓮が“そう”だとは限らない。なによりまずは、会わないことには始まらない。

そんな事を考えながら、宗介は電車を降り、改札を出た。

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