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黒崎くんは吸血鬼  作者: 工藤啓喜
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第ニ話 9

蓮が部屋で死んでいた時、エルウィンはもちろん、メイド達も、使用人達も、左近寺も、屋敷中の皆が心配したのである。

蓮は、エルウィンの言葉を有難いと思うと同時に申し訳ない気持ちになる。


「責任って、どうすればいい?」

「そうですね…屋敷の皆さんを、特区の中華街に招待して頂けるといいと思いますよ。もちろん黒崎様のお金で」

「んん〜〜何のことかな?」

「でなければ、死ねばいいと思います」

「毒舌!!!俺の能力より毒つえーな」

「でなければ、死ねばいいと思いますよ。むしろ、くたばれクソ虫野郎」

「クソ虫はひでえ。しかも死ねとか二回も言うなよ!!……わかった。連れて行けばいいんだな!」

「でなければ、死ねばいいと……」

「やかましい!!」


ほっほっほ。とエルウィンが、笑っている。完全にシテヤラレタ感が、満載だったが、仕方がない。

心配をかけたのは、事実だ。


「あ、皆さんの分はもちろん全額支払って下さいね!」

「鬼かよアンタ!!」


かくして、蓮の奢りで、特区中華街へ繰り出すことになった。蓮としては、なるべく繰り出したくはなかったのだが…


そうと決まったエルウィンの行動は、非常にスピーディーで、あっという間に、屋敷中に伝播してしまった。


どうやら今月は、蓮のお小遣いも死んでしまったようだ。


しかし、蓮はこんな日常を失いたくないと強く思う。たとえ、皆に心配をかけてしまったとしても、こんなバカバカしくてアホな日常を絶対に護ると蓮は誰にでもなく誓った。

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