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魔王転生Ⅱ(1)

魔王転生新章開幕です!まああいかわらずいろいろとめちゃくちゃですが最後までよろしくお願いします!

この世界は5つの国に分けられている。その中のヘルヘイム王国と国ではないが魔物の村との間にはには同盟ができていた。あの騒動から数年が経ち、魔物の村も王国の支援により完全に復旧していた。しかし、そんな魔物の村が勢力を拡大していくのを、苦い顔で見つめる1人の男性が居た。


第1章「不穏」

朝起きると今日は青空が全く見えない曇りだった。「曇りかぁ・・・気分乗らないな。」俺はそう言って部屋を出て階段を降りる。実の妹、梨花と朝食を食べ、外へ出る。「こんな日は快晴が良かったなぁ・・・」こんな日とは・・・そう。今日は、この〝魔物の村〟の誕生10周年なのだ!盛大に祝わなくては!・・・というものの・・・まさか曇りとは。こういうのってだいたい晴れた空の下でヤるものでしょ。そう思いながら俺は石で舗装された道を歩く。建物は石造りからレンガになり、さらに街は発展した。と、そこへ・・・5頭ほどの馬がやって来た。人が乗っている。「王国からか?・・・」いや、違う。よく見るよエンブレムがちがかった。王国の騎士団のエンブレムは狼。しかしこのエンブレムは・・・鷹だ。「えっと、あんたたちは?」俺はそう聞いたが、ボスらしき人は質問を質問で返した。「お前がティルか?」なんだこいつ。礼儀を知らんやつだな。「まず先にそっちが名乗れ。」俺が少し圧をかけて言うと、少し焦った表情になる。「お前がティルということであっているな。私はマルク・シューゴ。エスタリアル連合国の・・・」そう言って少し間を開けたあとに言った。「皇帝です。」


第2章「Emperor」

エスタリアル連合国の皇帝か・・・「皇帝が何用で?」俺はすこし嫌み混じりに聞く。すると・・・「それがな・・・・」そう言って馬から降りて来た。俺は少し身構え、戦闘態勢に入る・・・その時だ。「どうか私達をお助けくださいぃ・・・」え?「我が国はあの、〝スヴェリア共和連合王国〟にて攻撃を受け、国民の命が脅かされております!どうか、どうか手助けを!」なんだ、国同士の争いか。「すまないが、今はこちらの人材も大体がここら一帯の偵察に向かっている。だから・・・すまんな。俺が行こうにも、この村を守る人が少なくなっちまう。万が一のことを考えて、戦力は十分に確保しておかないとだからな。」マルクの顔がそんな・・・という顔をしてこちらを見る。「だから、すまないがこれでいいか?」ゴーレムを何体か呼んできた。マルクはぽかんとしている。「村の最高戦力には程遠いが、人や通常のモンスターなどよりは強いだろうな。それにこいつらは不死身。体のどこが欠けても割れても壊れても、再生能力を兼ね備えてるからな。」ゴーレム達は小さくお辞儀をした。「あ・・・ありがとうございます!」そう言ってマルクは去っていった。「なんだったんだ?あいつらは用事が終わったら帰ってくるようにと伝えたから戻ってくるが、前までこんな事なかったよな。」と、準備準備〜黒霧達が帰ってくる前に済ませておかなきゃな。


第3章「宴会・怨会」

その日の夜、空は雲一つ無かった。皆がわいわいと食事を食べたりしている。「皆!注目!」ステージ中央にティルが立っていた。「今日はこの村設立10周年だ!みんな、食べて、飲むぞ!」「「「「「「おー!」」」」」」みんなの歓声が夜のそれに響く。と同時に、「キャー!」と悲鳴が聞こえた。「なんだ?」俺は声の方向へと目を向ける。その方向には・・・「なんだ・・・?お前。」刀を腰に下げ、口元を手ぬぐいか何かで隠している男が居た。その足元には・・・「べリム!」腹部から激しく流血している。「なにをしている貴様!」ゴルバが勢いよく飛び出し、殴りつける。男が下がったときにべリムを抱えあげ、反対方向に走り出した。が・・・「あが・・・」ゴルバの腹部にゆっくりと刀が刺さっていく。「貴様・・・」ゴルバがゆっくりと倒れ、男が消える。ゴルバの弱点を分かっている・・?!「お前か。」そう耳元で聞こえた。真裏を見ると・・・すでに胸部に刀が突き刺さっていた。「やば・・・」そこで意識が途絶えていた。俺は目を覚ます。横には険しい顔をしたゴルバとべリムもいた。「ティル様・・・ご無事で何より・・・グハッ!」起き上がろうとしてゴルバが咳ごんだ。「あんま無理するなよゴルバ。お前、結構勇敢だったぜ?」べリムが少し体を起こして「俺、めっちゃ感謝してるよ。あのままだったら多分とどめ刺されてたからね。あのあとティルが気を失ってから黒霧さんと一騎打ちしてたぜ?黒霧さん、惜しくも負けちまったけどな。」右側から声がする。「不覚を取ってしまった。」お前もいたのかよ。「で、今は稲荷の看病の元、皆復活というわけだ。」ちょうど部屋に入ってきた稲荷がニコッと笑ってピースをする。「俺は前も看病されたことあるからちょっと世話になりすぎかもな。」そう俺が言ったあとに「そんなことないよ。私、そういうの見捨てれないから。それと皆には優しくしてもらってるからね・・・その御礼ってことで!」と言って部屋をあとにした。「・・・そうか。」なんでか笑みが浮かぶ。がしかし、「あの男・・・完全に敵対してるよな。」黒霧も頷く。「あの太刀筋、我々を切るのに一つも迷いがありませんでした。」やっぱり・・・そうとなると・・・スヴェリア共和連合王国の兵士である可能性が高そうだな。あの感じだと特殊部隊のようなものだろうか。どちらにしろ、俺達を脅かす存在にはなりそうだ。警戒を深めなきゃいけないな。


第4章「協力者」

怪我が治り、俺達は騎士団を派遣してもらってモンスターと騎士団で交互に見張りをして警戒を強めた。そんな中、「ティル殿。どうですかな?」ティルが振り向くと、新国王のオルベスタが居た。「あぁ。オルベスタか。騎士団勢力の派遣、ありがとうな。」オルベスタはいえいえという顔をしたあとに「もし危険だと思いましたら。私にあなたの開発した通信機たるもので連絡してくださいね。必ずしも駆けつけます。」頼もしいな。今回の国王は。前々回の国王は知らないが、2代目の国王なら知っている。国王と言って良いのかわからないがガープである。あいつはヤバかったなぁ・・・それに比べて今回の国王は優しいし取引もしてくれる。良い同盟を結んだもんだ。「ところで、そっちから情報は?」オルベスタがそれがですねと自信まんまんな顔をして話し始めた。「あの騎士については分かっていないのですが、スヴェリア共和連合王国が一つの国を滅ぼしたということを聞きましたね。たしか・・・エスタリアル連合国でしたね。」エスタリアル・・・?!おいおい、つまり俺のゴーレムが負けたってのか?!とその時ドシンドシンとゴーレムが2体帰ってきた。「おい、あと一体は?」ゴーレム達に聞くと、悲しそうに首を振った。「そうか・・・壊されて戻るはずが再生しなかったんだな。」ゴーレムは頷いた。「これはかなり厄介だぞ・・・」スヴェリア共和連合王国・・・いったいどんな手を使ってあのゴーレムを壊したんだ?全く想像がつかない。「もし、もっと勢力が居るのでしたら私たちの強力な兵を何名か派遣しましょうか?」そうしてもらうのが一番だが・・・「でも、そうしちゃうとそっちの防御が薄れるだろ?」オルベスタは心配ご無用。と言ってから事情を説明した。「なるほど。ケントが居るから戦力はこっちに持ってこれるってわけか。たしかにあいつ強いもんな。」オルベスタが自分の通信機のボタンを押す。「シン、コウ、カン。あなた達は魔物の村の護衛に来てください。」「「「はっ!」」」通信機の向こうからやる気に満ちた返事が帰って来る。「いやぁ、ほんとありがたい。この騒動が収まったらなにかそっちに送るよ。」俺が言うと、「いえ、見返りはいらないです。これも同盟の内ですから。お互いに助け合う。こちらに兵を送った代わりにこちらがピンチになった場合駆けつけてもらいます。」俺は頷く。「あったりまえだ。」オルベスタと俺はフフフフ・・・と不敵な感じで笑った。「なんか・・悪いこと考えてない?あの2人・・・」「かもしれねぇな・・・」と稲荷とべリムが話していた。「ところでオルベスタ。」「なんでしょう。」俺が尋ねるとオルベスタは振り返る。「この事態、戦争になるのか?」俺がそういったあと、オルベスタは少し考えてから「なる可能性もあるでしょうね。」とだけ言って去っていった。いまは誰も、戦争以上の事態になるだなんて思っていなかった。


第5章「事の始まり」

王国から3人の騎士、シン、コウ、カンが派遣され、戦力が大幅に増加した。それと追加で・・・1人の少女が立っていた。「誰?」俺が聞くとその少女は「私?私はベニーズ・ワイスだよ!」と答えた。誰?ベニズワイガニ?「お前、ここがどういうところか知ってるのか?」そう聞くと「分かんない!」と元気よく答える。「・・・馬鹿かおまえ。」え?と言う顔をして「それほどでも〜」と言い始める。「褒めてない!」また、え?という顔をする。こいつ、救いようのないアホだ。「でもさ、どういうところか分かんないけど戦えば良いんでしょ?」は?戦う?こんな筋力も魔力もなさそうな少女が?「ふざけたこと言ってないで帰・・・」俺がそう帰れと言いかけた時、少女が何やら小さなチップを投げた。そのチップはまたたく間に変形していき、人がひとり乗れるくらいの二足歩行の丸っこいロボットとなった。ベースの色は真紅で少し紺色と白色が細かい所に散りばめられている。「は?」なんだ・・・これ。仕組み的に魔導なんだろうけど、どうやって折りたたんでんだ?「へへーん!すごいでしょ!」ムカつくな・・・「誰に作ってもらった?」そう言うと少女は即答だった。「自作。」へぇ・・・自作ねぇ・・・ん?自作?え?!「すごいでしょ!」満面の笑みで自慢する。こいつ、アホだけど天才だ・・・「馬鹿と天才は紙一重ってこういうことなんだな・・・」小声で言うと、「なんか言った?」なんだかムスッとした表情になり、言葉に重みが感じられた。「なんでも、ない。」俺が固まりながら言う。「ならいいいや〜」と言ってくるくる回りながらロボットに近づき、ジャンプしてロボットに乗り込んだ。「早速来客だよ。」少女が急に真剣な声を出す。前方を見ると黄色と水色と緑の旗が見える。「ああ、スヴェリアだ。みんな、戦闘態勢に入れ!」全員が一斉に体制を整える。「全軍突撃ィ!」相手のリーダーらしきものが大声を上げる。こちらもまけじと「皆行くぞ!」「「「「おー!」」」」まず俺と黒霧とべリムで構成された特攻部隊が前方へと突き進む。その後ロンが透明になり敵の背後へ回る。前方後方から攻撃を浴びせ怯ませる。「コウ、カン、我々も行くぞ。」「「おう!」」3人は走り出し、シンが剣を抑え、コウが切りつけ、カンが炎で焼き尽くす。リーダーらしき人物の方を向くと、なんとベニーズが一対一で戦っていた。「見ててよ?それ!」なにやら煙を出し、周りの敵を痺れさせる。「特製しびれ粉〜吸ったら動きにくくなるよ〜」仲間が吸ったらどうすんだよ・・・「いっくよー?」そう言って着地し、リーダーらしき人物に向かって拳を突き上げる。「どーだ!」しかし相手はまだ起き上がる。「えー?まだ倒せてないの?」そう言ってベニーズがロボットから出てくる。「そろそろ眠ってよ。」そう言って頭に手を置く。すると相手は少しもがいてから大人しくなった。俺がこっちの敵を片付けてからそっちへ行き、「こいつ、どうなった?」と聞くと、「この人?ああ。眠ってもらったの。」顔が狂気に満ちていた。「眠ってって・・・」するとすぐ明るくなって、「だいじょーぶ!この人数時間後には起きると思うから〜」どうすんだよ。起きた時。「捉えておくか。にしても、お前強いな。」ベニーズは満面の笑みで笑った。〈その少し離れた所で〉咲良と刹那が少し離れた木陰から見ていた。「なんですかあの女性・・・」「ティル様に馴れ馴れしくして・・・」と何やら誤解が起きていた。


第6章「不穏」

「さぁて、聞かせてもらおうか。」俺達は棒に縄で縛り付けた数人のスヴェリア兵に問い詰めた。「まず、なんで急に周りの国を攻撃し始めた。」「国が不利になることなど言わない。」「じゃあ、お前はどういった立場なんだ?」「国が不利になることなど言わない。」こいつ・・・俺は少し頭にきた。「展開・・・」クリスタルの部屋へとリーダーを俺と一緒に転送する。「さぁ、情報をはいてもらおうか?」俺の後ろからはクリスタルの針が数百本覗いている。「く、国が不利になることなど言わない・・・」まだか。「言えよ。」俺は羅生門を首に突きつけた。「そもそも俺は戦争とか戦いがあんま好きじゃなくてね。」そう言って首元に少し押し付ける。「情報、くれるよね?」「・・・わ、分かった・・・」よかった。「なら良し!」俺は笑顔に戻って話をする。「まず、なんで急に周りの国を攻撃し始めたんだ?」「周りの国が我が国の計画の邪魔だったからだ。」計画・・・「計画ってなんだ?」「それは流石に言え・・・」俺がクリスタルの針を全方向から突きつける。「る・・」「じゃあ言ってもらおうか〜」俺は笑顔に戻る。「我々の計画とは、〝この世界をあちら側の世界とつなげる〟ことだ。」あちら側・・・まさか・・・「人間の世界か。」「よく知っているな。何故知っている。」聞いてきたが俺は答えなかった。「今はそんなことどうでもいい。次の質問だ。なぜ人間の世界と繋ぐ必要がある。」「・・・」「答えないのか?」「これは黙秘する。黙って殺せ。」はぁ・・・「最初から殺す気はなかったって言うと嘘になるけど実際お前から情報を吐くために生かしてるんだよな。だから殺しはしない。が、それなりの生き地獄を味わってもらおう。あの騎士達みたいにね。」裏には8年前ほどの時に閉じ込めた奴らが居た。今でも苦しそうに悶えている。リーダーは冷静さを保つためにつばを飲み込んだ。「どうだ?」「む、向こう側の人間は、こちらの人間なんかよりも耐久性が強く、強力な魔法が覚えられる。そして、いろいろな機会などの技術も知っている。」ああ。でも、今からじゃ俺の村には勝てないな。「残念だが、俺の村はもうその機械とかを作って活用している。」リーダーはすぐに顔を上げて言う。「何故だ?!」「それに戦力もある。あと、向こう側から来た時にすぐ仲間になれって言われても家に返せって言うだけだろうな。」そう言って俺だけがクリスタルの部屋から出ようとする。「待て!最後に聞きたい。戦力とは、一体何なのか。お前はなぜ機械たるものを・・・」「お前達人間がまだ発見していない種の鬼人と転送されてきた向こう側の人間。それと、機械の存在を知っているのは、俺が向こう側で死んでこっち側に〝転生してきた者〟だからだ。」そう言って俺は部屋をでる。その後、リーダーを牢獄の中へ転送させ、兵に見張りをさせた。「さて、みんな。厄介な事になったぞ。」「どういうことですか?ティル様。」刹那が聞いてくる。「向こう側、異世界の人間が来る。」「異世界・・・ということはケントさんや梨花様、ティル様のような感じでしょうか・・・」咲良が疑問を抱く。「ああ。一番近いのは転送だからケントだろうな。俺と梨花は転生だからな。」梨花も頷く。「実際、そんなことをして何をしようと・・・オデには分かんない。」雷牙もちょっと頭をかく。「ああ。でも、多分〝この大陸の統一〟が目的だろうな。」「支配・・・」アクリアがつぶやく。「ですな・・・ここにいる全員と他の勢力全員で停めましょう!」ゴルバが拳を突き上げた。「そうだな。みんな、やるぞ!」歓声が上がる。「あれ、なんかやってた?」あとから送れてやって来た梨花はキョトンとしていた。


第7章「嫉妬」

俺達はさらに守りを固め、黒霧と雷牙が偵察に行く。「ねぇねぇティルくーん。」裏から陽気な声が聞こえてくる。「なん・・・どわっ!」ベニーズが急に体重を乗せてきた。「んだよベニズワイガニ・・・」「ベニズワイガニじゃない!ベニーズ・ワイス!ベニズワイガニは美味しいけど、私は食べられたくないよ!」怒るとこそこかよ。名前覚えてくれてないほうじゃなくて食べられたくないって理由かよ・・・「で、何の用だよ。」「ちょっとさ、B/astの修理手伝ってほしくて。」「ぶらすと・・・?あれか。あのロボット。別にいいが、俺はそんなメカニックでもないぞ。」ベニーズの顔が輝く。「メカニックでもなくても良い!はやく来て!」そう言って俺の手を引いた。待って、これあいつら(刹那と咲良)が見てたら俺とベニーズ終わったくないか?そう言ってガレージへ行く。「うわぁ・・・すごい。」ガレージにはいろんな工具などがあり、他にもいろんな試作品があった。「ちょっと待ってね。」そう言ってベニーズはロボットを展開する。「どこが壊れちゃってたっけなぁ〜」と言って表面を探り始める。「ここだ!」そう言ってパネルを外す。「ここの配線がショートしちゃってね。それとしびれ粉も補充しとかなきゃ。ちなみに、色んな種類があるよ。味方へのバフ効果で俊足だったり回復だったり、パワー増強だったり魔法の威力向上だったり。デバフ効果はしびれ粉に鈍化薬。あとはやけどするぐらい痛いガスとか。全部自作。」こいつ天才かよ。「で、何すれば良いんだ?」「個々の回線魔法でくっつけてよ。」ああ、何だそういうことか。「分かった。」俺は同じ色の回路をつなげていく。「あなた、なんで回路の仕組み分かってるの?魔物なのに。」「お前、転生者だろうな。」「なんで分かったの?!」んなの簡単だろ。「だってな、こんな機械作る技術が俺の国以外には今無いんだよ。それに、魔物なのにって言ってる時点で向こうの世界こと知らないって思っただろ。」ベニーズは頷いた。「俺は転生者だから分かるんだよ。」ベニーズがああ!と納得した顔をしてから、えぇぇぇ?!とめちゃくちゃ驚いた顔をする。「まあ、驚くのも無理はない。だって転生先が魔王なんだもんな。」「魔王・・・」ベニーズが固まる。こいつ理解が追いつかなさすぎて頭脳オーバーヒートしやがった。「とりあえず、直そ・・・直ってる。」俺だって回路は高校でやった。「じゃあさ、ちょっとこのあと良いかな?」とベニーズが聞いてくる。「いいってなにが?」「いや、予定無いかなって。」・・・?「無いが、どうした?」「このあとさ、温泉行くんだけど、一緒にいかない?」温泉?あったっけどんなとこ。「ヘルヘイム王国に私が建てたんだ〜」え?「お前が?」「うん!」機械以外も出来るのかよ。やっぱこいつ天才じゃね?アホだけど。「で、まあ行ってもいいが、他の奴らも一緒に・・・」「ダメ。」ダメかぁ。俺達は2人でヘルヘイム王国へと歩いていった。「ティル様をどこへ連れて行くおつもりですかあの女は!」「切っていいですか?」「抑えなさい。刹那。」「2人ともちょっと深く考えすぎじゃない?」稲荷が呆れて言う。「さて、俺は男湯だから、あとでな・・・え?」ベニーズは俺の手を離さずに歩いていく。「ちょ、え?」「ティル君今性別無いでしょ?」まあそうだけど・・・流石にそれは・・・プライドが・・・結局一緒に女湯に入ったのであった。風呂上がり・・・「はぁ〜気持ちよかったぁ」ベニーズが言う。「俺が今度来るときは男湯だからな・・・」そう言ってすぐに帰ろうとすると引き止められる。「待っててよ〜」はぁ・・・わがままめ。「それに、ティル君一応無性だからどっちも入れるんだよ。」だからなんだ。慣れてる男湯で良いだろ。「これじゃ俺が変態みたいじゃん・・・というかずっと視線を感じる・・・」実際の所俺は人間の世界で同級生には「この年でそんな純粋なの珍しいぞ。」と言われていた。刹那と咲良は温泉の中でも監視していた。「馴れ馴れしくして・・・・」咲良が暗い顔で睨んでいた。


第8章「完全無欠龍ノ王」

スヴェリア共和連合王国国王。この国王はスヴェリア共和連合王国設立から存在し、現在に至るまで300年を過ごしてきた。しかし見た目はただの人間だ。が、60年ずつに若返り、姿形を変えている。そう。次の子孫の体へ自分の意識を入れ替えているのだ。性別が男性だろうが女性だろうが関係ない。1代目国王は2代目に女王となり、3代目女王、4代目国王。そして5代目の今、国王。20代である。現在の魔力量は過去最大と言っていいほどに膨大で、敵うものなど居なかった。何故こんな事ができるのか・・・それは龍の血を飲み、龍の加護を受けたからである。この力は偉大なものであり、呪いである。そんな中、その城に入り込み、王の暗殺を企んでいるものが居た。あの騎士だ。「奴を殺してこい!」と王が命令している。「くっ・・・あのお方だけは守らねば。」そう言って窓から外に出ていく。その頃ティルは・・・「これすごいな。お前、これどうやって作った?」「これはね〜この装置が魔石の魔力を縮小してこの先端でエネルギーに変える。エネルギーへの変え方は、分かるよね。」ああ、分かる。「それで先端から反発して発射!っていう仕組みだよ。」よく作れるな。「これで戦力も大幅に広がるな。」「でしょ〜」ベニーズは満面の笑みで笑った。その影では・・・「・・・ティル様を取られるのは不服ですけど・・・ベニーズちゃん、想像以上にあざといですね。」「強敵です。」何を考えているのやら。「あの、2人とも?それもう変人だよ。」リゲルが裏から呆れて見ていた。「ちょ、ベニーズ、重いって!」「誰がデブよ。」「いやそうは言ってない。」少し沈黙。その後また「今度はね、これ!」と機嫌が戻り新しい発明品がでてきた。「なんだ?これ。」「なんかできた!」能力はっきりしてねぇのかよ。「うぅ・・・私もあれほどに天然だったらよかったのでしょうか・・・」咲良が少し涙を流している。「あの、偵察の時間です。行きますよ〜」梨花に声をかけられても動かない2人だった。「仕方ない。私1人で行こっと。」そう言って梨花は1人で偵察に出かけた。その後・・・「はぁ?!梨花を1人で行かせた?!何やってんだお前らは!」と怒られた咲良と刹那であった。「私、行こうか?」ベニーズが言う。「あ、良いのか?」「うん!新しいの試してみたいし、もし襲われたら試せるもん!」いや、襲われてないのが一番なんだけどね。「じゃ、行ってきまーす!」そう言って部屋を出ていった。「さて、お前たち。分かってるね?」「「はい・・・すみません。」」態度はしっかり反省している。が、しかし本心は反省していなかった。〈ベニーズパート〉さて、妹さんは何処かな・・・・あ!居た!「おーい・・・」・・・!襲われてる。「助けなきゃ。」そう思って急いで向かう。すると・・・上から剣士が降ってきた。手ぬぐいで口元を隠し、刀を2本腰に差している。なに?私が梨花ちゃんの元へとついたときにはもう敵は片付いていた。「あなた、誰?」私がそう聞くと男は「答えるまでもない。そちらの魔王達に伝えてくれ。王の弱点は光だと。」意味がわからなかった。男はそれを言ったあとすぐに去っていった。「あの人・・・お兄ちゃん達を一回刺した人・・・」梨花は怯えていた。「刺したって・・・あの人が?」じゃあなんで助けたの?更にわからなかった。〈王〉「何?魔王は謎の刺客によって殺された?まあ良い。結果的には良しだ。これで邪魔者は居なくなる。私の理想が敵うのだ。」


第9章「武者」

「たっだいまー!」ベニーズと梨花が帰ってきた。「無事だったか!」俺は梨花に抱きつく。「もう、心配しすぎだよ〜」と言いながらもついさっきまでの恐怖をこらえている。「なんか背の高さ的に妹さんの方がお姉ちゃん感あるね。」は?「お姉ちゃん・・・良いかもしれない。」梨花が俺を見下ろす。「ちょっとそれは・・・やめとこうぜ?」俺は身構えた。「じゃあ私はお兄ちゃんに甘える〜」と飛びついてきた。結構意味不明だが、まあ良しとしよう。「で、襲われはしなかったんだな。」そう聞くと、何故か表情が曇る。恐怖を押し殺しているかのように。「そうか。」そう言って俺は強く抱きしめた。「怖かったよな。」そしてベニーズの方を見る。「守ってくれてありがとう。」「いや、私が守ったんじゃないよ?というか私が行ったときにはもう戦闘終わってたし。」え?じゃあ、誰が?「あの騎士だよ。」梨花が言う。「騎士って・・・」「お兄ちゃん達を刺した騎士。」あいつか・・・だが、どういう風の吹き回しだ?「なんで・・・」「なんでかはわからないけど、王の弱点は光だって伝えろって言われた。」梨花も頷く。「・・・?王?なんだ王って。スヴェリアの王?でもそうだとしたらあいつは何なんだよ。殺しかけておいて・・・」皆首を傾げる。何なのかさっぱりだ。「とりあえず、一応覚えておこう。」そう言って皆は定位置に戻った。そして夜・・・「ティル君!!!!出来たよ!新しいの!」そう言ってベニーズが走ってくる。「今度は何だ?」「まあ、試してみれば分かるって!」そう言ってまたガレージへと引っ張られていった。そこにあったのは・・・「何?これ。」カプセルが2つ連なっている。「ティル君はそっちに入って。」へ?これ人に使うものなの?そう思いながらも入る。「これで・・・このボタンを押す!そしてすぐ私も入る!」とベニーズが入ったとたん機械がゴウンゴウンと音を立て始めた。「あの、これ大丈夫なやつ?!?!」「大丈夫!ついさっきアクリアちゃんに手伝ってもらってカカシで試したから。」カカシで・・・?なんか試し方が独特だな・・・と考えているうちに意識が遠のく。そして・・・・すぐに意識がしっかりとする。「何だ?」そういったときに違和感を覚える。あれ?こんな声高かったっけ?「よぉし、成功〜!」と反対のポットから〝俺〟が出てきた。これ、精神入れ替え装置?ろくなものじゃねぇな。「さぁて、このままでいいかな。」「ちょっと待てぇ!」ベニーズ(俺)は俺(ベニーズ)を止めた。「もとに戻せ。」「はい。」しょぼくれてもう一回機械を起動させる。「あれ?つかない。」は?ちょっとまって?「あ、ついた。」なんだよ、驚かせやがって・・・そう思った直後に、俺は元の体に戻った。「ふぅ・・・」バカげた発明品だ。「でさ、もう一つあるんだけど、」今度は何だよ・・・もう嫌になってきた。「これ!なんか王?みたいなのの弱点が光って言うから、光の攻撃できるの作ってみたの!」ん??片方は結構使えそうじゃねぇか。「ちなみに・・・」目の前の的に向かってベニーズが試し打ちをする。的にあたった瞬間、まばゆい光が溢れ出し、視界が一瞬白に染まる。その後・・・あれ?なんだここ。お花畑だ。川も流れてる。「おーい、おーい。」あ、おばあちゃんだ。懐かしいな。ん?え?おばあちゃんってもう死んでるよね???それに・・・あれ?人間・・・だったころ・・・あれ???それ以上考える日まもなく俺は帰ってきた。「大丈夫?」稲荷に言われて俺は返事をする。「あ、ああ。何があった?」ベニーズがものすごく申し訳なさそうな顔をしている。「忘れちゃいけないこと。ティル君は普通に太陽のもとに出てるけど、かなり強い太陽光だとまだ焼けちゃう。そして、ベニーズちゃんの発明品は太陽光を莫大なエネルギーに変換して発射し、それを着弾地点で太陽光に戻すっていうのだったの。だから、危なかったね。」なんだよ。俺がいる場所で使えねぇじゃねぇかよ。てか俺いつまで眠ってた?「もう、ティル君さ、こういった時ホントに〝1週間以上起きない〟よね。ほんと毎回心配になっちゃうよ。」い、1週間以上・・・?!どんだけ強力だったんだよ。あの攻撃。それにまだやけども残っている。ベニーズは大きく土下座をした。


第10章「決断」

さあ、どうしたものか。俺はあの兵器のせいで太陽光の調節が上手く行かなくなってしまったらしく、太陽のもとへでられなくなった。稲荷が言うには数ヶ月で回復するとことだが、流石にそんなに待っていたらいつ攻められてもおかしくない。「どうしたものか・・・」「ティル殿。この黒霧に名案があります。」名案?なんかあんのか?「ここらへんの森で、どんな病、どんな状態でも正常な状態になおしてくれるというきのこがあるんです。」き、キノコかぁ・・・俺キノコ苦手なんだよなぁ・・・そう思いながらも、まあ太陽のもとへ出るためだ。仕方ない。「ああ。で、とってこれるのか?それは。」そのことを聞くと、黒霧は少しむずかしそうな顔をして、「とってこれはするんですが、それを守る魔物がいまして・・・」魔物か・・・「ここらへんの魔物はお前より弱いだろ。」「いえ、そういうわけではなく・・・」ん?「あのタコです。」あのタコ・・・あ!どうりで黒霧が行くのを嫌がるわけだ。なにせあいつに異性にされて嫌な思いしたもんな。「別個体ということでまだ第1形態なのは良いんですけど・・・なんか嫌なんですよ。」ああ。分かる。あのバルトルヴな。懐かしいなぁ。梨花がまだこっちにやって来たばっかりの頃だ。あの時は・・・黒霧が可愛くなってたな。俺が笑うと、「あの、思い出してニヤけないでください。」と言われた。「すまん。で、どうするんだ?」黒霧は少し気が向かなさそうだったが、「ティル殿のために行ってまいります。」「あんまむちゃすんなよ。たまには休め。」俺はそう言ったが、「今度こそ、自分の手でやつを粉々にしてやるんです。」かおがこわいよ黒霧ぃ・・・〈黒霧パート〉さて、ティル殿のためにキノコを取りに・・・そして・・・あのタコをぶっ潰すために・・・「待ってろあのタコめ・・・」そう言って歩いていった。森の中で、他にも良さげな食料をとり、たどり着いた。その途端に「やっぱりなるのかぁ・・・」黒霧は背の低い少女になった。「このためにこれを持ってきてあるんだ。」聖水のようなものを取り出し、服にかける。服が体にフィットし、動きやすくなる。「さあ、勝負だ!」そう言って走っていく。が・・・「あうっ!」弾き飛ばされてしまう。そこへ・・・一人の少女が降りてくる。「よっと。あれ、なんか服ぶかぶかになった・・・ん?!なんで性別変わってんの?!」「私もじゃ。なぜわたしは男になっておる。」「その話し方・・・」ハナとナルガだ。俺の存在に気づき、2人が俺を見る。「そなたは・・・誰じゃ?服は黒霧殿のものに近い気もするが・・・」「黒霧です。こうなってるのはあのタコ型モンスター、バルトルヴのせいです。」そう言ってクソタコを指す。「黒霧殿?!やけにかわいくなったようじゃな。」ハナが目を丸くして見つめる。「にしてもナルガ、お主も可愛くなっておるの。」そう言ってナルガを見る。その間にも触手が襲ってくる。「邪魔をするな!」ハナが光をまとおうとしたが、「無理ですよ。全てが反転するので。」「なら・・・」ハナは走っていき、タコに一撃を入れた。すると霧が晴れ、変身が解かれる。「なんだ、弱いのう。」黒霧は唖然とした。一発・・・?俺の苦労は何だったんだ・・・その後、キノコを取ってからハナとナルガにお礼を言い、(ナルガはいただけだが、)ティル殿の元へと戻った。「あれ、黒霧。早かったな。」「はい。それがですね・・・」あったことを話すと・・・「え?ハナとナルガいたの?!俺も会いたかったな〜最近遊びに来ないからな。」としみじみしている。「で、このキノコはどう食べるんだ?」俺は答える。「生です。」「え?」「生です。」「えっと・・・」「生でないと効果が死んでしまいます。生です。」えぇ〜?という顔をする。我が主はなぜこんなに仕草がかわいいのだろうか。「どうぞ。」俺は目の前によく洗ったキノコを出す。「食べる・・・かぁ・・・」と言ってキノコを手に取り、口に運んだ。一口かじり、顔をしかめる。「やっぱりキノコ苦手・・・」そう言いながらも全部食べた。〈ティルパート〉はぁ・・・やっぱキノコは苦手だなぁ・・・しめじなら食えるんだけども・・・「あ、でも、なんか調子いいかも。」ついさっきよりも気分がいい。それに、少し入ってくる光でヒリヒリしていた皮膚が大丈夫になった。「いよっしゃ!外 ダァァァァァ!」でた瞬間俺は黒焦げになる。「あの、ティル様?!効果が完全に発揮するまでは2〜3日かかりますので!」と黒霧が言う。「それはやく言って・・・」と俺は倒れる。黒霧が部屋の中に俺を運び込み、また寝かせた。「は、はは・・・早とちりってこういうことか・・・」そういったあと俺は眠りについた。その後・・・俺は目が覚めた。「俺が寝てから何日たった?」「2週間です。」黒霧が言う。まだいたんだ。俺は体を起こす。「ふあぁ・・・なんかここ最近寝てばっかだな・・・」体が痛い。そこは人間と同じなんだな・・・扉が叩かれる。「入ってどーぞー」と俺が気の抜けた返事をする。ふすまが開き、入ってきたのは・・・あの剣士だった。「おまえ・・・」俺と黒霧は戦闘態勢に入る。「どうやって入った。」「どうやってって・・・あ、すみません。やっぱり誤解生んでましたか。」誤解・・・?どういうことだ。「私はあなたを守るために一度殺してあなたがもういないということにしました。」何を言ってるんだ?「まあ、簡単に言うと、スヴェリアの王に命が狙われていたということですね。」は、はあ・・・「で、貴方がたを一度殺させてもらいました。」ゾッとする。俺・・・一度死んでたのか?「でも大丈夫です。俺の能力を使って完ぺきに組成しましたから・・・」「ティル様を刺したことへの言い訳はそれだけか。」そう言って黒霧が首に刀を突きつける。「怖いですね。」そう言って男は前に進んだ。黒霧の掲げた刀が折れる。「ば・・・かな・・・」それべリハルコンだぞ?!なんで折れる・・・そうか・・・こいつ、「会うのは2回目ですね。転生者ティル様。」やけに初めと態度が違う。「俺は転送者、ケントです。」


第11章「刺客の正体」

どういうことだ・・・こいつが、ケント?顔立ちもケントなんかより大人だ。でも、どこかケントとにているところがある。「お前・・・未来から来たのか?」そう言うと、少し困った表情を浮かべ、「うーん・・・未来から来たっていうのはあながち間違いじゃないけど、正確に言うと第3の世界から来た。」第3・・・?「マルチバースか・・・」「その通り!だから、この世界のケントとは別人でいいよ。第3の世界での魔王ティルはもう死んじゃったけどね・・・」俺は息を呑んだ。「だから、あなたを守りに来た。あなたも俺の世界のティル様と同じ末路を歩まないように。」そういうことか。「お前は・・・スヴェリアの行っている実験でこっちに来たのか?」「実験?あれはまだ始まってすらいない。それと、あいつらは人間の世界とこの世界の存在しか知らないはずだ。俺が居る第3の世界と第4の世界と第1、第2の世界は記憶的に区切られているからね。こうして接触するか、こちらの最新技術で感知するしか存在を知る方法はない。」なるほど・・・「で、その王の弱点が光ってわけか。やっと分かった。」第3の世界のケントがおお!と言う顔をする。「あの少女、伝えていてくれてたんですね!こちらの世界では見かけなかったものなので。」え?俺やケントは居るのになんでいないんだ?「黒霧ってそっちにも居るのか?」「黒霧さん?ああ。ティル様の死を受け入れられずに今は部屋にこもってるけどね。黒霧さんだけじゃなく咲良さんに刹那さん。雷牙さんも。」「妹は・・・」「ティル様に妹はいなかったな・・・もしかして、こっちのティル様には居る?」「居る。一番大切だ。」なるほど。とケントが言う。「新発見だ。世界線が違うんじゃなくてそもそもの作りが違うのか。なるほど。」「なあ、俺達がそっちに行くこととかは出来るのか?」「出来るさ。」そう答えた。なら・・・「俺は蘇生魔法が使える。お前のは多分死んだ直後に使用しないと反映されないタイプだろ。」ケントは驚き、「そうだよ。こっちの世界ではその蘇生しか無いからね。」「俺ならそっちの俺を生き返らせれるかもしれない。」俺は言い放った。ケントは信じられないという顔をして、「じゃあ、こっちの騒動が終わったらお願いするよ。」そう言って床の間に座った。「で、王が狙っているのはあなたのコア。心臓だ。」心臓・・・「あなたの心臓は主から離れても動き続け、無限大の魔力を放ち続ける。」俺の心臓にそんな能力が・・・「それを使って奴はポータルを開こうとしているんだ。もし心臓を取れなかった場合はきっとティル様自体をエネルギーとして利用するだろう。」少し間を開けてから付け足す。「エネルギー失調で死ぬまで・・」ゾッとした。そうはなりたくない。できるなら妹の近くか仲間の近くで死にたいと思っているからだ。それに死ぬつもりなんてない。こっちの世界では寿命がないらしく、いつまでも生きていけるからだ。「で、なるほどな?その王とやらが俺を殺しに、または捕まえに来るわけだ。」ケントは頷く。「にしてもケントが2人ってなんか分かりづらいな。」「あ、そのことならもうこちらのケントに伝えてあります。案の定第3第4の世界のことも知ってましたし。」へぇ・・・って、あいつ知ってたのかよ!マジで何なんだ?あいつ。普通にどこから来たんだよ・・・「まあとにかく、まずは戦うための準備をしましょう。」準備・・・か。「たとえば何が必要なんだ?」「光です。」やっぱりかぁ・・・「光の兵器は・・・出来てるには出来てるんだけど・・・」ケントが目を輝かせながら首を傾げる。「だけど・・・?」「俺にも害があって・・・一回死にかけた・・・」三途の川見えた時はマジでビビった。「あぁ・・・こちらと同じ死に方です。こちらは俺が作った太陽光の兵器の実験でティル様が巻き込まれ、太陽の下で焼け死んでしまったんです。」あぁ・・・強力な太陽光+現役の太陽か・・・俺は室内だから助かったのかな・・・「よく考えたら太陽光恐ろしっ!」ケントは頷く。「実際のところ、俺はこちらのケントとは違くて亜人です。」へぇ・・・え?さっきから情報量が多いって。「太陽は・・・克服済みと。」「はい!」笑顔で頷く。なんかこっちのケントと違って敬う言い方してくるせいかめっちゃ気分悪い。「で、俺は城への入り方も知ってます。準備ができたら行きましょう。」そう言って第3世界のケントは窓から出ていった。「いや、扉からでてけよ・・・」


第12章「禁忌の呪文」

王国では・・・「これさえあれば・・・」と王が一冊の本を手に、開いていた。「しかし・・・読めん!何故だ!」見た目は若いが、中身が100歳超えなので話し方はどうしても年寄り臭い。「何だこの文字は・・・魔物の文字ではあるまいな?だとしたらあの魔王が必要なのだが・・・死体が見つからず、やつの村にも墓がない。それに支障が出ているようには見えず皆生き生きとしていた。やつは・・・生きておるな。」そう言ってから・・・「なら、奴は何を・・・」とつぶやいた。王がその事に気づくのは・・・まだ先の話だった。


〜完〜

魔王転生Ⅱ第1巻、最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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