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ヒーローになりたくて頑張った結果警察から国の敵になりました〜丁度いいので復讐します〜  作者: ねぎマイト
旧友に会いに行くだけのごくごく普通のお話
12/31

11話 ヒーローさん攻略ですPart.1

 油断した。

 まさか、ハピネスが瞬の擬態を見破った?いや、一人で逃げた可能性も考えたほうがいいか?

 ……まあ、この施設から逃げるのは常人には不可能だから、先を急いでも問題ないか。

 探すのは後にしよう。


 二階に上がると、シャッターが降りていて、なにやら暗証キーを入力する装置が置かれているが、無視して、シャッターを蹴破り、進む。

 くぐってすぐに、迷路が現れた。


 壁が白色で、照明も白色。どこにいても景色は変わらず、壁が音を吸収しているのか、足音すら鳴らない。周囲が真っ白なせいで、天井が低いのか、それとも高いのかが、分からない。

 そういえば、長くここにいると精神が狂うと、昔ハピネスが言っていたな。

 少し手荒だが、ここは早めに抜けよう。


 俺は、手当たり次第に壁を破壊した。

 壁は鉄製だが、鉄くらいの強度なら楽々と壊せる。


『止まれ!』


 階の八割以上の壁を破壊しても階段がなかなか見つからないので、どうしたものかと思っていると、アナウンスが流れた。ハピネスだ。


『全部壊すやつがどこにいる!?少しは真面目に攻略しろよ!!まともなデータが取れないでしょうが!』

「友人を素直に通してくれないからだ」


 明らかにキレているハピネス。

 だけど、ハピネスだって俺を実験台にしているのだから仕方ないよね。


『ぐぬぬ……』


 表情は分からないが、悔しがっているのが声色で分かる。

 しかし……昔とは違うと言っていた割にそんな変わっていないな。

 このくだりを昔もやった。


『まあいい。切り札がこっちにはたくさんあるんだからな』


 まだ彼女には勝ち筋があるらしく、ふんと鼻を鳴らした。

 何が来ても正直、驚く気がしない。


『いでよ!ガーディアン!』


 ハピネスがそう叫ぶと、壁すべてが床に埋まり、階段が上から垂れてきた。そりゃ見つからないはずだ。

 同時に、巨大なロボットが、階段を降りてきた。

 ロボットは三メートルはあろうかという巨体を太い三本の脚で支え、人体でいう頭部の部分にコックピットのようなのが取り付けられていて、SFチックなフォルムをしている。

 だが、そんなロボットの手には大きな鎌のような武器が握られていて、製作者の殺意がかなり高いころが分かる。

 これは昔に無かった。


 ズシンズシンと、重い音をたて、こちらへ近づくロボットの中に人影が見えた。

 ぶっ壊そうかと思ったが、止めたほうがいいか。


「ガガ……ハピネス様の命令により、個体名G36kc、コード003を発動します」


 機械音声がそう告げると、その巨大な体躯からは考えられないほどのスピードで移動する。

 S3……ロボットは右へ左へ、はたまた上へと、縦横無尽に駆け回る。

 何がしたいんだ?


「目標……動かず。攻撃フェーズに移行し、即座に任務完了をパイロットに推奨」


 おいおいハピネス、こいつ欠陥品だぞ?俺の目の動きを視認、出来てないじゃないか。

 明らかに自分の行動が見切られてるのに気づいてない。

 中のパイロットも気づいてないのか……。

 ──とりあえず、簡単に胴体だけにしようか。


「来い」


 そう俺が言った直後、すぐさま鎌が首をとりに、右から迫ってきた。

 拳で、鎌を下から砕き、腕をそのまま引きちぎった。


 後退りするロボットに追い打ちをかけるべく、距離を詰める。


「中の人間の訓練をしとくべきだぞ!ハピネス!!」


 足払いで、片足をすくい上げ、上がった足を素早く上下に振った。

 二、三度振ると、簡単に取れた。

 これも要改造部分だな。


 片腕片足を失ったロボットはなんとかしようともがくが、抵抗虚しく、もう一組の腕と足をもがれた。

 うん。すっきり。

 なかなか可愛らしくなったんじゃないかな。


『ば、ばかな……そんなはずない!お前のデータを元にしたガーディアンなんだよ!?負けるなんてこと、あるはずない!!倒せなくても……致命傷くらいは普通……』

「忘れたのか?俺の英雄戦技(ヒーローズセンス)。あんだけ、家壊されたのに。案外、うっかりさんなんだな」

『ふざけるな!こんなの想定してるわけないだろ!もういい!上にはまだまだいるんだ!せいぜい良いデータをとれるように頑張ってくれ!!それじゃあな!』


 ブツッと、アナウンスを切るハピネスだったが、声が少し震えていた。

 あれは泣いてるな……。あいつ、事が上手く運ばないとすぐ泣くんだよな。


 一階をクリアしたので階段を駆け上り、二階へ向かう。

 二階の迷路はもう姿、形を残しておらず、あるのは三体のロボット。

 いずれも、先程のロボット同様で、手には武器を携えている。

 右から、槍、斧、そして弓。


 迷路要素はどうしたハピネスよ。


『ピー……個体名G37kc。侵入者悠里のデータをインストール完了。コード004開始します』

『個体名G38kcならびに、G40kc。インストール完了を確認。個体名G37kcに対し、コード004開始します』


 どうやら斧使いがG37kcって名前らしく、俺に猛ダッシュで近づいてきた。

 さっきの個体とはうってかわって、移動時の騒音が酷い。

 斧使いが一歩踏み出すたびに、振動で他二体から、ガタガタと機体から音が鳴って、かなりうるさい。


「射出準備完了。G37kc、G38kcの攻撃に合わせ、攻撃します」

「──うおっ!?」

『行動パターンの変化を確認。行動データ更新…完了。引き続き攻撃を続けます』


 弓使いのG40ckが、射ってはデータ更新、射ってはデータ更新と、こちらの行動に合わせて、いやーなところにピンポイントで狙撃してくる。その矢を避けても、斧と槍の猛攻が追いかけてくる。

 この戦法、なんかねっちこくない?


 放たれた矢が壁の形を変えていく中、槍が俺の足元を狙い、大振りの斧が胴体を裂こうとしてくる。

 数、膂力、申し分ないかに思えるが、足りない。


「そんなんじゃ、俺に勝てねーぞ!」

「データ更新……」

「──遅ぇ!」


 更新してる間に、俺は弓使いの懐に潜り込み、立て続けに四肢をもいだ。

 情報の処理なんかしてる間に、相手に先に動かれたら、鉄くずと同じだ。


「思考は大事だが、戦闘中に熟考なんて百年早いわ」

「ガガ……G40kcが行動不能。G37kcに提案。作戦を組みなお」

「だから遅いって──言ってるだろ!」


 槍使いの腕を蹴り下ろし、槍を奪った。

 腕と武器を失った元槍使いは一瞬、新しい行動の更新に移ろうとしたのか停止する。

 時間にして、約1秒。

 その間に足を槍で払い、破壊した。


 残るは斧使い、ただ一体。


「パイロットに推奨。データ解析のため、上階への撤退」


 それ、俺の前で言っちゃダメ。

 行かせるわけないでしょ。


「ガガ……拒否。ハピネス様に命令されているのは足止め。主のため、命懸けで命令を遂行する」


 男らしい声が漢らしいことを言った。


「パイロットの意見を受諾。コード007開始します」


 なんか向こうさんの雰囲気、格好良くない?また、俺悪者みたいじゃん。

持久戦に強い的なこと言ってますが、相手が互角のパワー、スピードだと短期決戦にも持ち込めて結構強いです。

悠里くんって悪者なんですかね

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