第34話「キュートガール」
ようやく街に到着したな。なのに早々騒動とはついてない。
リフェアが言っていたのはやつらかねえ。見るからに野蛮だ。逆らえば殺すって無言の圧が凄い。
「こわいひとたち」
リフェアが身体を震わせている。怖がるのも無理はない。幼女には酷だろう。怖い怖い。
「ボクが関わりたくないタイプだ。威圧で人を支配するだなんて。1発殴って大人しくなるだろうか」
「暴力に頼るのは感心しないわ。話し合いで解決するべき。できればの話だけど」
ロリババアの言うことはもっともだ。けど悠長なことを言っていられないみたいでねえ。
「ミア様、くれぐれも平和的にお願いします。あまり派手に動くのは悪評を生むことにもなりますので」
リンさんも心配性だ。そこまで信用ならないかい。
とりあえず、威圧3人組と接触しないことには始まらない。筋肉隆々大男とイケメン細マッチョとキュートガールってところだ。
「ちょっといいか」
街の人たちが怯えている。ボクを心配しているのが表情で分かる。けど悪いねえ。簡単に引き下がるわけにはいかないんだ。
ボクの呼びかけに反応してくれたのはキュートガール。パッと見は同い年かな。
「誰なのなの」
「怖い人たちが街で暴れているって聞いてねえ。もしかしてアンタたちがそうかい?」
「暴れているとは聞き捨てならない。これは正義。ティル教の正義なのなの」
「一方的な正義はどうなんだ? それにティル教ときたもんだ。可哀想に」
「可哀想? ティル教を知ったような口を。ティル教を侮辱することは許されないなのなの!」
あのデタラメ教主に唆された憐れなキュートガール。見るとオレンジジュースが飲みたくなるポニテが眩しいねえ。なんとかして救い出してやらなきゃな。
筋肉隆々大男とイケメン細マッチョは傍観を決め込むらしい。なら、ボクも1人でいかなくちゃな。
「ビリビリ、なのなの!」
「話し合いは受け付けないってか。分かりやすくて助かる」
雷属性か。痺れないように気をつけないと。
万物創造――ハルバード! 振り回すぜ!
「無駄なことなのなの。痺れさせてあげる」
全身から雷を放出している……面倒な。少しでも距離を取らないと、危ないったらありゃしない。
「痺れるのは苦手なんだ。正座とか苦手だ」
「そうなのなの? それは朗報」
不敵な笑みを浮かべやがって。余裕綽々とは舐められたもんだ。後悔させてやる!




