第27話「略して」
無事にユキとリンさんと合流。
村長とシスターを会わせて事情を話した。もちろん、シスターには正直に話すよう念押ししてな。
「…………」
「謝って納得するわけないんだけどな。まあ、そんなに落ち込むな」
村人からも村長からも非難の嵐。そりゃそうなる。
リンさんが上手くやってくれたから暴力沙汰にはならなかったけど、損な役回りをさせちまった。
「ワタシはどうなるの? 裁きなら受けるわ」
「アンタは直接誰かを殺したりとかはしてない――間違いないな」
「少なくとも直接はないわ。でも間接的にはあった」
「なら、ボクよりマシだ。ボクは直接殺したことがある」
「……きっと理由がしっかりしているんだわ」
「理由なんざ理屈にすぎない。殺したことには変わりないない。だから、アンタはマシなんだ」
「王様に突き出すのなら早く。楽になりたいわ」
「そんな簡単には楽にさせないぜ。アンタは知らなくても、ほかのティル教連中はアンタを知っているかもしれない。ボクたちと一緒に行動してもらうからな」
「わ、ワタシに生き恥を晒していけと!?」
「それも償い方の1つだ。頼んだぜ? デタラメシスター」
「ワタシはもう、シスターなのではないわ。いいえ、元から違ったの」
「なんだっていいや。けど呼ぶには不便だなあ。なあ、アンタの名前を教えてくれ」
そういえば名前を訊いてなかったなあ。
「ヴェルベルア・ロリ・バルバリア――ワタシの名前だわ。好きに呼んで」
長! っていうか舌噛みそう。
これは省略必須だなあ。どうしようかねえ。
「アンタ、歳は?」
「18歳」
「はあ? この期に及んで嘘つくなって。正直に言えってば」
「ワタシは18歳だわ! 見た目と年齢が釣り合わないなんて言わせないわ!」
マジかよ……!? ずっと年下だとばかり。
だって、どう見たってリンさんと同い年には……しょうがない。呼び名はこれでいこう!
「ボクはアンタを――ロリババアと呼ぶことにしたぜ」
「ろ……ロリババア!? ワタシはババアなんて歳じゃないわ!」
「バルバリアを縮めただけだ。エッヘン!」
「絶対嘘だわ! 絶対に悪意が混じっているわ!」
あはは! そういう顔もできるじゃないか。コロコロ変わって面白いし、かわいいじゃないかねえ。
「随分と賑やかですね。どうかされましたか」
「お姉ちゃん。あまり困らせちゃ駄目だよ」
「ユキ、リンさん。準備できたみたいだな」
用が済んだら長居は無用だ。ロリババアだって居づらいだろうしねえ。それじゃあ、行きますか。




