第25話「泣いて震えて」
うわー。凄く面倒だなあ。
「もう駄目だわああ!! うわああん!!」
まさか泣くだなんて思わなかったぜ。想定外だ。
「泣くなって! すぐに新しいのを着せてやる」
「……ふぇえ……本当?」
「今すぐ証明してやる。ふん!」
服の創造なんてしたことなかったなあ。まあ、なんとかなるだろう。……これでよしっと。
「ワタシの服!」
「どんなもんだい」
服ならだいたい作れるな。1つ成長できた。
さて、このデタラメをどうしたものかねえ。
「アンタに訊きたいことがある。アンタは誰かに指示されているのか?」
「ワタシはただ、教主様に尽くしたまで。指示をされていたわけではないわ!」
「はあ。ってーことアンタは唆されたんだな」
「ワタシは唆されてなどいないわ!」
「ティル教だなんてデタラメって言ってもかい?」
「ティル教がデタラメ? 寝言は寝て言ってほしいわ」
こりゃ駄目だな。完全に信じきっているねえ。
「ティル教はデタラメで教主は死んだ。ボクは嘘なんか言ってない」
「教主様が……死んだ!?」
「アンタは善意のつもりでお告げを言ったんだろうが、そのせいで村は滅茶苦茶になってる。アンタがお告げを言ったあと、村で次々と人が亡くなっている。アンタが殺したのか?」
「ワタシが殺す理由なんてないわ。村で人が次々亡くなっているなんて初耳」
人の生き死にに耐性がないみたいだな。目から動揺がはっきりと分かる。嘘は言ってないねえ。
「分かった。アンタの言葉を信じよう。ただし、村人に謝ること。危うく子どもが殺されかけたんだ」
「子どもが!?」
目が大きく開いた。随分と動揺しているみたいだ。
「もう1つ訊こう。アンタの、教主の仲間の居所を知っているか?」
「ワタシには仲間などいませんわ。教主様に仲間がいたのかなんて知らない」
同じ反応だ。本当に何も知らないんだろう。
そんじゃ最後の質問としようかねえ。これを訊かないと収まらないだろう。
「神のお告げは誰かからの指示なのか?」
「教主様から言われていたわ。でも指示じゃない」
「アンタがどう捉えようが勝手だ。ボクからの質問は以上。神のお告げは嘘っぱちでしたと謝ってきな」
「…………」
神のお告げとやらを待っているのだろうが無駄だ。告げていた教主は死んでるんだからな。
ようやくボクの言葉を信じてくれたみたいだねえ。身体を震わせている。この村以外でもお告げを言っていたはずだし無理もない。
「謝れば許してくれる。アンタは騙されていたんだからな」
「……ワタシは……なんて愚かな……!」
まさかこの感じは!?
間に合ってくれ――万物破壊!




