第24話「羞恥心」
出会って5秒で敵認定。この肌にピリピリくる感じ。これが戦いの空気ってやつだ。できれば平穏でいたいんだけどねえ。
「話は聞いている。アンタが村人を唆せたんだろう?」
「なんと酷い。唆せてなんていません。神のお告げを言ったまで」
「どうせ自称シスターなんだろう。いったいどこの神が言ったんだ」
「ティル教……ですが」
「ほーれみろ。アンタはデタラメシスターじゃないか。ティル教なんてデタラメなのは分かってるんだ」
ここでも登場とは。ティル教の教祖は天に召されちまったぜ。
「デタラメなんて酷いことを。今に罰が下りますよ」
「へん! やれるもんならやってみろってんだ!」
こちとら1度死んでるんだ。両親を殺されてるんだ。これ以上の罰ってのはボクを殺すってことか。上等だ。
「はあ。あまり気は進みませんが、ティル教を侮辱した報いは受けていただかないと。神の代わりにワタシが与える」
金髪サラサラロングストレートに碧眼で童顔。貧乳でチビなのが欠点――いや、一定の層には需要あるのか。まったくムカつくシスターだな。
「何をする気か知らないが、時間がもったいないんで速攻で決める!」
先手必勝だぜ。
「あらあら。真っ向から攻めてくるなんて大胆。そういう人、嫌いじゃない」
こっちは願い下げだ。きっと性格合わないと思うからな。
「せいっ!」
「ナイフ、ですか。女性に刃物を向けるなど言語道断では?」
「ボクも女だ。それに子どもを殺すように仕向けたアンタが言えることか」
殴ると見せかけてのナイフだったんだけどねえ。わりとあっさり避けられた。なかなかの動体視力じゃないかい。
「ワタシではありません。神のお告げ――です!」
「ごふっ!?」
なんて蹴りだ……舐めていた。どんな鍛え方をすりゃあ――。
「――まだまだ終わりませんわ!」
こ……このアマ……ぐはっ! なんて重い攻撃と速い技だ……! ボクが一方的に……。
「……っちぃ……」
「威勢のよさはどこへやら。ワタシを怒らせたのです。もっともっと楽しませてくれないと」
「人を痛めつけることに快感を覚えるタイプかい。ドMが喜ぶ属性も備えてるとはねえ……ぺっ!」
口から血を吐き出すなんて5年ぶりだ。容赦ないねえ。
ボクの銀髪を掴んで喜んでいやがる。心から笑顔を浮かべていやがる。シスター名乗るのは無理があるだろう。
「わ、ワタシの服に血を――!! 許しませんわ!!」
「悪い悪い。髪を掴まれているもんで。お詫びに新しいのをくれてやる」
ボクは優しいんだ。できれば女性を傷つけたくない。傷つけずに戦意を消失させる方々がある。アンタに羞恥心があるなら効果抜群だぜ。喰らえ――万物破壊!
「えっ……?」
「新しいのを着る前に、古いのを脱がないとねえ」
「きゃあああ――っ!!」
村人の面前でスッポンポン。どんな攻撃よりも効くだろう?




