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法術装甲隊ダグフェロン 永遠に続く世紀末の国で 新年度の『特殊な部隊』  作者: 橋本 直
第十四章 親子丼ぶりと婚姻届

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第86話 誠と72人の妻希望者たち

 それからも婚姻届には『マリア・テレジア計画』でかえでに篭絡された女性とその娘の名が記されていた。


「次の『水戸菊子』という人と『水戸梅』ちゃん……さすがにこの子の年齢の欄には4歳って書いてありますから4歳で同意の上だなんて……」


 誠は冷や汗を流しながら確認するように鷹司にそう言った。当然、鷹司の手には二人が写った写真が握られている。


「私もそこまで無理は言わないわよ。誠君の30センチ砲が4歳女児に入るとは思っててないから。でも……梅ちゃんが求めてきたら応えてあげてね。それが夫としての務めよ。そんなことも私の前の宿六は出来なかった……男だったら当然できるわよね?」


 笑顔でそうつぶやきながら写真を見せて来る鷹司に誠は恐怖すら感じていた。誠の隣では時々誠にふざけたような調子でボディータッチをしながら風が親子丼を食べていた。


「次は『冷泉鶴子』さんと『桜』ちゃん。写真……見る?」


 鷹司はさすがに誠の心理状態がかなり混とん状態に陥っていることを察してか手にした写真を誠に見せることはしなかった。


「遠慮します……というか……数えていくと……72人?かえでさんの『マリア・テレジア計画』関係者が48人。それにかえでさんとその家臣が7人足しても55人のはずですよね……なんで増えてるんです?」


 誠はその欄が足りなくなって別紙まで用意された上に本人の記名捺印済みの婚姻届に呆れつつそう尋ねた。


「ああ、私達24人の素敵なサロンの話を聞いて未婚の貴族の女性達がぜひ参加したいということでお仲間が増えてるのよ。みんなかえで君のファンでかえで君の理想とする男性と関係を結びたいとこのサロンを仕切っている私に声をかけて来るだけじゃなくて被官をよこすの。これでも断るのに苦労したのよ……そんな200人を超える希望者を相手にするなんて性豪のかえで君ならともかく誠君には無理そうですもの。それに私も誠君との時が減るのは嫌。だから本人の意思が固くてどうしてもって人だけを面接してその合格者をえりすぐってくわえてあげたの……徳川将軍でも11代将軍家斉にはそれ以上の妻が居たそうだから平気でしょ?」


 笑顔でそう言って来る鷹司の顔に誠は恐怖しか感じなかった。


「72人……そんなにハーレムゲームでヒロインが出てきたらその会社破綻しますよ。と言うかリアルでその人たちと付き合ってそう言う関係になった時点で僕は死にます」


 弱弱しく誠はそうつぶやいた。


「大丈夫よ。誠君は毎日鍛えてるから平気だってかえで君が言ってたわよ。それに身体の結びつきより心の結びつきが大事……夫婦ってそんなものじゃない?」


 フォローするつもりなのかそう言う鷹司の笑顔が痛かった。


『これで僕の死因は決まったな……『腎虚』あるいは『腹上死』だ。それと何をどう鍛えればいいんだ?そんな鍛えているなんて話かえでさんにはしてないぞ。そもそもどうやって鍛えるんだ?』


 誠はこの婚姻届に署名捺印した時点で待ち受けているであろう自分の運命を悟って大きくため息をついた。

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