↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
法術装甲隊ダグフェロン 永遠に続く世紀末の国で 新年度の『特殊な部隊』  作者: 橋本 直
第十三章 『特殊な部隊』の新たな日常

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

76/146

第76話 真正幼女からの誘惑

 隊のゲートをくぐってそのままランの高級車はそのまま隊舎の裏の駐車所に乗り入れると見慣れぬ古めかしいこれもまた気品あふれる車の隣に停まった。


「日野の馬鹿がまた無駄遣いか?アイツ、三か月に一回は車を替えていやがるな。甲武貴族は金があって羨ましーや」


 ランはサイドブレーキをかけながら隣の見慣れない高級車を見て吐き捨てるようにそう言った。


「でも、あっちにある車……かえでさんのですよ。でもそうすると……この車は誰の車でしょうか?」


 誠はそう言ってその見慣れないデザインの高級乗用車の向こうに停まっている誠の乗り慣れたかえでの車の存在を確認してそう言った。


「こんな趣味の車……茜は買わねえな。アイツはここまで派手な趣味はねえ。西園寺?アイツはどこまでも実用重視だ」


 ランは助手席の手荷物を手に取るとそう言って車を降りた。


「あ!神前のお兄ちゃん!ごきげんよう!」


 後部座席から降りた誠の背後から突然子供の声が響いてきて誠は驚いて振り返った。


 そこにはどう見ても髪の毛の色が黒いだけのかえでをランと同い年くらいにした感じの紺のジャケットに半ズボンと言う姿の少年が立っていた。


 いや、少年ではない。誠は彼女がかえでの『マリア・テレジア計画』により鷹司華子が産んだかえでのクローンである風であることにすぐに気付いた。


「やあ、風ちゃん。おはよう」


 誠は目の前のいかにも人懐っこい笑顔で誠に歩み寄ってくる少年にしか見えない少女である風にむけてそう声をかけた。


「神前お兄ちゃんはクバルカ中佐みたいな人がタイプなんだね。あれだけ、かえでお母さんが迫ってるのにまるで反応しないなんて……じゃあ、僕にもチャンスがあるのかな?神前お兄ちゃんを独り占めする」


 目の前まで歩いてきて誠を見上げた風は誠に向けてそう言って手を差し伸べてきた。


「風君。それはね、東和では犯罪なんだよ。わかるかな?」


 かえでの関係者は性倫理が壊れている。誠はその事を学習していたので目の前の自分の顔と股間を見比べている風を見て警戒するようにそうつぶやいた。


「嫌だなあ、恋にはルールなんてないんだよ。法律?そんな無粋なものなんて僕には関係ないね」


 風の発言に誠はまた面倒な女性が一人確実に増えたことを実感した。


「風!何をしているの?お母さんの仕事をしているところが見たいと言って連れてきてあげれば……。誠君……風はまた変なことを言ってたでしょ?でも別にいいのよ……誠君が置く手で困ってるってかえで君からは聞いてるから。風の初めてと誠君の初めて。初めて同士でちょうどいいじゃないの」


 見慣れない高級乗用車から降りてきた鷹司はそう言って誠に笑いかけてきた。


『だんだんこの『特殊な部隊』の色彩は『特殊』になりつつある。それも原因は全部僕絡みだ……誰がそんなこと頼んだんだ?』


 誠は息子にしか見えない娘の教育方針が完全に間違えている鷹司を見て大きくため息をつきながらそんなことを考えていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。