↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
法術装甲隊ダグフェロン 永遠に続く世紀末の国で 新年度の『特殊な部隊』  作者: 橋本 直
第九章 名君が貧乏なゆえん

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

53/147

第53話 皇帝はしばらく先で、その前に敵をなんとか

「そこで話は戻るが……気の早いエリート官僚の鷹司さんのことだから今すぐにでもお前さんにかえでと結婚して皇帝になってくれとか言ったでしょ?それ、俺としてはちょっと困るんだよね」


 再び『駄目人間』の顔に戻った嵯峨はそう誠に尋ねてきた。


「どう困るんです……ああ、今月末にゲルパルトの選挙監視任務の出動があるからですか?別にそれくらいのことは鷹司部長も分かってるんじゃないですか?」


 誠は先ほどの鋭い視線から九に緊張感が目から消え去る嵯峨の顔がまるで魔法のようだと思いながらそう答えた。


「いいや、ちがうの。俺達には敵がいるじゃん。そいつ等をどうにかするのにお前さんとかえでの力はどうしても必要なの……あと一年……くらいは待ってくれない?俺の今のここの任期は3年有るから2年は皇帝が出来るんだ。その後も元皇帝としてハーレム生活を保障してあげるから……悪い話じゃないでしょ?」


 嵯峨のいつものように何を考えているか分からない発言に誠は戸惑っていた。


「そんな僕はハーレムとか望んでるわけじゃないですし、皇帝とかなりたいわけじゃないですよ」


 誠はそう言うが今のぎすぎすした女性同士の争いにつかれている誠にはハーレム生活が遠ざかるのは少し残念だった。


「まずは『廃帝ハド』だ……今のところは大人しくしてる……なんでも秀美さんが手に入れた情報では奴はなんとか『ビッグブラザー』との交渉のテーブルに着きたがっているらしい。アイツの娘……お前さんの姉さんであるリョウ・カラがしきりと『ビッグブラザー』とつながりのある民間企業を回って話をいるそうだ……そうなると厄介だよね……力を持った『廃帝ハド』。情報をすべて掌握する存在『ビッグブラザー』。この二つが手を結ぶとなれば俺達のしていることは『廃帝ハド』には丸見えってことになるんだから。まあ、この国を400年間戦争の無い、そして経済的に繁栄した状態で維持してきた『ビッグブラザー』が力を持てば間違いなく戦争を起こす『廃帝ハド』と対等な関係で手を結ぶとは到底思えないけどね」


 話していることの深刻さの割に嵯峨の表情はまるで茶飲み話でもするように緩く緊張感に欠けていた。


「そしてルドルフ・カーンだ……俺の情報網に引っかかってこないということはしばらくは根城のアステロイドベルトに戻って戦力の再編成中なんだろうけど……コイツは表に出ていてくれた方が俺の精神の健康には良いんだよね。アイツは根城に帰ったということはまた何か大きなことをやりだす証拠……いやだよ、『近藤事件』の二の舞なんて。しかも、今度はカーンの爺さんの手ごまには法術師がいることは確定事項なんだ。近藤の味噌頭が懐かしいよ」


 そう言うと嵯峨は静かにすい終えたタバコをテーブルの上の灰皿に押し付けた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。