エリカの葛藤
ルナさんはテルさんと、
よく打ち合わせをしている。
『ルナさんは踊らないんすか?』
『ああうん、企画にまわるよ。』
ルナさんが昔踊っていたのをリアルで見たことがある。
ルナさんとりょーちゃんの息のあった踊り。
あれは本当にすごかった。
心臓を貫かれたのではないかと思う衝撃。
今回私は、いろいろあったが戻ってきた。
本当にいろいろあった部活だ。
ただ、母さんとの約束。
母さんに手向ける為、ダンサーであり続ける。
そう決めた。
ルナさんが私を性的な目で見ていたのは事実だ。
なぜなら私がそう感じたから。
でも、今私がダンサーになるにはこの舞台しかないのだ。
だとしたらなんでも利用した方がいい。
私と話をしているルナさんの視線はよくわかる。
私の胸元。
りょーちゃんもそれなりだが、
私のは発達がすごい。
自分でも感じる。
それがわかる服装もしている。
そうやって生きてきたから別にいいのだ。
ただなんだろうか、ルナさんに見られると何か
別の感情が私を揺さぶる。
氷山の一角だが、
何か熱湯をかけられて溶け始めてしまった感覚。
だめだ。
こういう思考の沼にハマったから眠剤を手放せなくなったのだ。
座っているルナさんに背を向けて鏡の前に立つ。
振り付けに集中する。
今回はりょーちゃんとのペアで行うイベントだ。
イベントはスキャンダラスな部活だからか、
今話題だからかそこそこチケットは捌けているみたいだ。
踊りながら青髪の女の子を見る。
こいつは一体何者なのだろうか。
こいつのプロデュースはツボを押さえている。
PRの手法、宣伝動画、チラシ。
そして職業は不明。
『調べてみるすっか、、、』
その日は振り付けに集中して調べてみることにした。




