表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
41/78

喧噪

朝。

りょーちゃんをうちに連れてきた。

願わくば、このままりょーちゃんに安らぎを。



そう考えてだ。



私はゆっくりと体を起こす。

床にしいた寝袋にくるまった私はゆっくりと体を起こす。


「今日は病院か・・・・・」



こんな体になってしまったのだ。

ただ、私はあきらめたくなかった。



そう言い聞かせて体を起こす。




ふとベッドの方を見る。

いつもはカチューシャで髪をあげているりょーちゃんの

髪をおろした寝顔。



ふと体の芯が熱くなるのを感じる。

じっと凝視する。










ぴぴぴぴぴ。


「わ・・・・」



携帯のアラームだ。


ふと我に返る。


自分が今何をしようとしたのか、何をたくらんだのか


自覚がなかった。




「いけない。いけない。。」



自分の両頬を手のひらで2度ほどたたく。



「今日は病院だ。」



今から出ればちょうど診察時間だ。



近くの椅子を支えに私は車いすの座った。








♦♦♦


「今日の実習は整形外科か・・・・」



この病院でのインターンもだいぶ長い。

医師の仕事というのはつくづく大変だ。



確かにそれなりの収入は見込めるのだと思う。

しかし、業務量や責任、プレッシャーに見合っているのだろうか。


当直なんかだと救急患者も入ってきて大変だ。



大変という言葉すら安っぽく聞こえてしまう。



整形外科病棟をまわっていく。


科目の特徴上、けが人が多い。





担当のドクターのあとをついてくるが、

この先生も一癖あるのか、それとも私がただの礼儀知らずなのか

非常に面倒くさそうに対応される。



(今日も早く帰りたいな・・・・)



大学を出たらこうやって大きな病院に入って、

医局の人間関係に悩まされて、

若手だからといって当直にたくさん入れられて・・・・




私はこのころは医師以外の道もおぼろげながら考えていた。





「今日の病棟回りはおしまいだから・・・・あとは外来の先生の

診察でも見て行ったら?外来終わったら帰っていいよ。」



担当のドクターにそう言われた。

病棟回りが終わりのはずがない。



半分もいってないのだ。




私はたじたじしているのを見ると



「1日やったことにしていいから。僕もそれで口裏合わせるからさ。」



言葉尻だけ見るとなんと気さくな学生にやさしいドクターだ。


彼がため息をついて、こちらをゴミを見るような目で見ていなければ

の話ではあるが。。。










整形外科の外来につく。


「失礼します・・・」


「ああ、先生から聞いているよ。」



外来のドクターの後ろに丸椅子がある。

ドクターはそこに視線をやった。











夕方になる。

昼を挟んでひたすら診察を見ているだけ。

何を学んだかよくわからない。




「じゃあ・・・・これで。」





ドクターは帰るよう指示してきた。







私は外来を出る。

「着替えて帰ろう・・・・」




ふと前方に視線を送る。




「あれ・・・・?見覚えがある人が・・・・」



ドクターではない。

患者だろう。

患者としてきているのだろうか。



「うーん?どこの外来だろう・・・・」



まあ、人間生きていれば病気の1つや2つ。


その時はあまり気にせず、岐路についた。


そのくらいこの病院に長居することに、辟易していたから。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ