ダンス部乙です!!
文化祭が近づいてきた。
しかし私にとってそんなものは意味がない。
「はあ・・・・本当暇。」
駅前のショッピングモールも飽きた。
夏休み入り浸っていた図書館も学校が始まるとリア充どもの集いの場となっているだけだったから。
インターネットの世界に入り浸るには好条件でしかなかった。
「久々に掲示板でもあさるっすかね・・・」
インターネット掲示板は何時間いても飽きない。
「はあ・・・・うん?なにこれ?」
瑠璃大学ダンス部乙!まじメシウマ案件
と書かれた掲示板があった。
「うちのダンス部の掲示板すか・・・・まじ草。」
掲示板をクリックする。
近くにあるスナック菓子をあさる。
片手にはコーラ。
バリバリと音を立てながら、シュワシュワした砂糖水を流し込む。
これだけでリア充だ。
所詮リアルの世界なんぞ。
瑠璃大学ダンス部はDQNの巣窟であった。
2年前の出来事。
今回の出来事。
なんたって。
「殺人未遂とかまじ乙っすわ。」
われらが瑠璃大学ダンス部は週刊誌でも取り上げられて、
ネット掲示板にはご丁寧に掲示板が立ち上がっているくらいなのだ。
スレッドをざっと見ていく。
部員が画像を貼ったのだろう。
ルナさんが落ちた穴や、
合宿所の写真などダンス部の部員でなければわからない情報が貼られていた。
・瑠璃大ダンスまじ、メンヘラの塊
・今北産業。kwsk!!
・このニュース知らんとはお前も瑠璃大学ダンス部の部員のようにDQN乙
・そろそろこの掲示板もオワコンと化すか。
好き勝手書かれている。
もはや、この部活に未来はないだろう。
何のためのダンス部入部だったか。
単に、それはよい一流企業に就職していい生活を夢見ただけ。
私ができたのはダンスだけ。
だからそれだけ。
それくらいしか自分の未来を描くことができなかったから。
でも・・・・
致命的だったのは・・・・
私はコミュ障だったこと。
いや性格にはコミュ障というよりは空気が読めない奴。
そんな感じで生きてきた。
一芸に秀でていた。
それがダンスだった。
ダンスならば、うまくできたはずだったのに。
「こうやって。古巣の掲示板をROMってんのがお似合いなんすよね・・・・」
バリバリとスナック菓子を食べる。
ネットはいいのだ。
空気なんてものを読む必要はなく、
ただ書きたいことを書く。
書かなくてもROMっていれば何も問題ない。
居場所はここしかなかった。
「ん・・・・?」
気になる書き込みがあった。
・情弱どもへ送る。http・・・・
なんのリンク先だろうか。
動画サービスへリンクが貼られているようだ。
だいたいこういうリンクはウィルスとかハッキングされる可能性があるからいつもなら押さない。
だが、今日はどうしても押したい気分だったのだろう。
リンクが開かれる。
動画が流れる。
「何これ?リアタイ??」
LIVE配信であった。
「エ・・・・これも・・・・詰んだんじゃ・・・・」
私はそれでもその画面に食い入るように見た。
だって。
それは
瑠璃市の商店街をジャックして
ゲリラダンスをしているケイさんたちの動画が流れていたから。
しかも演目はイベントでやるはずだった、プログラムであった。




