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虚無

目を覚ます。


体中が痛い。




ここは・・・・いったい・・・。



天井は真っ白だ。

もしかしたら・・・・




「病院よ・・・ルナ。」


「ああ。りょーちゃん。おはよう。」



「おはようじゃないなわよ!!」



「りょーちゃん・・・・ちょっと頭に響くよ・・・」


「あ・・・ごめん」


りょーちゃんの顔がはっきりと見えてくる。



カチューシャでオールバックの金髪。

目はくりくりしている。


白いニットにGパン。

エリカほどではないが、艶やかな胸元。



「相変わらずプロポーションいいねえ・・・・」


「本当・・・・無事でよかった・・・」


りょーちゃんはなぜか泣いていた。



顔を真っ赤にしなから目からはひっきりなしに涙が出ていた。



「わたし・・・・何があったんだろ・・・?」


「覚えてないの・・・?」


りょーちゃんは思わず体を私に寄せてくる。

ぽよん。

豊かな胸元が腕にあたる。





なんだか嫌われていたと思っていたのに、スキンシップが激しい。

子犬のように甘えて、さめざめと泣く。



「ルナはね・・・ルナは・・・・5メートル近くそこに落ちたの・・・・」


「落ちた?」


「床に穴が空いて・・・・」


床にね・・・



ああ確か。






「食堂のおじさーん、練習場の電球が切れていて・・・なんとかなんないすかね?」


「うん?ああ・・・・」


のっそりとこちらを向く。

おじさんはなんだか顔が真っ青だ。


「ごめんねえ・・・今忙しくて・・・そうだ。これと脚立をもっていってもらえれば、自分で

やってもらっていいよ。」



「え・・・ああ。」


忙しかったのか。

だから私はおじさんのいう通り、脚立をもって電球の下にたった。


そこで記憶が飛んだ。




「ああ・・・あのタイミングで床が抜けたのか。」



「うん。でもメンテナンスはしているはずだし・・・・」


そうりょーちゃんがメンテナンスをしているはずの練習所だ。


そう簡単に壊れるはずがない。



「いたたた・・・・・・」


「立ち上がれる?」


「無理そう。。。合宿はどうなったの?」


「合宿はさすがに・・・・取りやめたわ。」


「そんな。私のけがなんて・・・もみ消せるじゃない。」


「そんなのわからないのよ。」




りょーちゃんは私から離れて視線を窓にやる。



「・・・・それもそうか。」




ダンス部に恨みを持っている者も多い。

だから、もみ消すのは難しいだろう。


エリカの時も。


だから、エリカの時は大変だった。




「はあ・・・どうしようかね。」


「どうするもこうするも。。。。」


「だって、イベントはもうすぐじゃない・・・・」


りょーちゃんはそのセリフを聞くや否や、うつむいて黙ってしまう。

表情がつかめない。


床を見る。


ぽたぽたと、床が湿っていく。


それは1つ1つは小さい雫であったが、

瞬く間に床に湖のように広がっていった。


泣いているのか。











「イベントは・・・・・無くなったわ。」

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