黒ヤギさんからのお手紙
黒ヤギさんがお友達のヤギさん達にお手紙を書きました。
「明日の夜、とってもお星様が綺麗なんですって。だから一緒に公園で夜空を見ませんか?」
黒ヤギさんはお友達の白ヤギ親子にお手紙を渡し自分のお家に帰って行きました。
黒ヤギさんからのお手紙を喜んだ親子。
「ねぇママ、早くお手紙読んでよ」
強請る子ヤギの為に、お手紙を広げました。
「早く読んで読んで」とせがみ耳をピクピク。
するとポツポツと雨が降り出してきました。
「あ、黒ヤギさんからのお手紙が濡れちゃう」
ママヤギさんは開いたお手紙をくわえて、子ヤギと大きな木の下へ。
「あ、どうしよう。お手紙濡れてちょっと読めなくなっちゃった……」
「読める場所でいいから読んでよ」子ヤギは木の下で目を輝かせています。
「えっと……『明日のよ……お星様……一緒……こ、こうえ、、、ん』かな」
「どういう事かなぁ。ねぇママ。お手紙雨で濡れちゃったって黒ヤギさんに言う?」
「きっと明日お星様を一緒に見ましょうということよ、公園で。だから明日の夜公園へ行けばいいわ」
「本当かなぁ」
「ええ、間違いないわ。それに折角書いてくれたお手紙なのよ。雨だからって」
と、困り顔をしたママヤギ。
「わかった、でも誰と公園に行けばいいのかなぁ。パパも?」
「そうね、ママとあなたパパと……。それから黒ヤギさんは私たちとお友達のボーダーコリーさんも大好きだから彼女も一緒に」
「そうだね!きっとそうだ。明日の夜楽しみだね。あ、雨が止んだ」
「そうね、早く帰りましょう」
ママヤギが子ヤギにニッコリ言うと、ふたりは跳ねるように帰っていきました。
帰った白ヤギさんはパパヤギさんと、ボーダーコリーさんにも明日の夜の予定を伝えます。
「そのお手紙見せてくれない?」ボーダーコリーさんが言いうと「どうぞ」と、ママヤギが渡します。
「ふむふむ。そういう事ね。わかったわ」
「うん、じゃあまた明日」
そう言ってボーダーコリーさんと別れた、親子ヤギもお家に帰りました。
翌日の夜。
黒ヤギさんは、公園でニコニコと白ヤギさんを待っています。
「一番星が昇ったらとも書けば良かったかなぁ」とキョロキョロとします。
すると、白ヤギさんが子ヤギさんとパパヤギさんと楽しげにおしゃべりしながらやって来ました。
「こんばんは、黒ヤギさんいい夜ですね」
と、ママヤギさん。
黒ヤギさんはお目目をぱちくり。
「昨日はお誘いのお手紙ありがとう」
弾む声で白ヤギさんが言うと、黒ヤギさんも「みんなで招待を受けてくれてありがとう」。
「もうすぐ来るわよ」
白ヤギさんが黒ヤギさんに伝えると「?」とばかりに黒ヤギさんは首を傾げます。
「来た来た」子ヤギがはしゃぎ見つめる方向を見た黒ヤギさん。
するとボーダーコリーさんを先頭にたくさんのヤギさん達が続々とやって来ました。
黒ヤギさんはびっくり仰天。
言葉を失っている黒ヤギさんにボーダーコリーさんをはじめ皆が「こんばんは」とご挨拶。
黒ヤギさんは1度白ヤギさんを見つめました。
白ヤギさんは黒ヤギさんと目が合うと嬉しげに微笑みました。
「今夜はとってもお星様が綺麗なんですって。お月様も出ていないからいつもよりずっと皆で夜空を眺められるわ」
黒ヤギさんは空を見上げました。




