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古代の大きな石柱にそれは刻まれていた。
ソーンのルーン文字。
警告、怪物、何かを伝えるためにあるはずだ。
「この石柱がそうだ、高さは三メートルってとこだな」
石柱は上辺が欠けており、ツタが全体に巻き付くように生えている。
ソーンの文字を指でなぞった私はナイフを取り出しツタを切っていく。全体を切り出すのは少し時間がかかりそうだ。
「手伝おう。」
ガロンが反対側の上の方からナイフで切り裂き始めてくれた。
十分か十五分程で石柱のほとんどのツタを除去することができた。嘗め回すように石柱を調べていく。
「どうだ、何かわかったか?」
「まだ何も。石柱には一文字しか彫られていないんですね。ほかにもなにか手がかりがあればと思ったんですが。」
「この階層のソーンは五か所発見されている。残り四か所も見てみようか。」
「そうしましょう。」
マップにソーンが書かれている方角を印たあと二か所目を目指す。
「大体でいいのでどのあたりに印された遺跡があるかわかりますか?」
「このあたりと・・・・・・」
ヘ、このように山なりになるようにソーンが配置されているような気がする。一つ目のソーンの方角も山の頂点に向かって印されていた。
頂点の先には二階層へ向かう階段があるだけだ。
「うーん。」
「どうしたイシュドラ。」
「単純に考えると二階層へ向けられているような感じの配置なんですよね。ほかのソーンを見てみないかぎりなんとも言えないですけども。」
「あぁ、それについては他の冒険者が調査済みでな。同じことを言っていたと記録されてる。」
「単純に地下の階層への誘いだけなんでしょうか?」
何かが腑に落ちない。見落としてるものがあるのではないか。単純に他の四か所を捜索したとしてもわかりきったことしか判明しないのでは面白みに欠ける。
「地下の階層もこれといって新しい発見はなされてないんだけどな。」
「ガロン、一番西の部分が欠けてるような気がするのでそちらを目指してみませんか?」
「一番西?」
マップを指す。へ、この形に印しを残したのなら西側の一辺が極端に短い。あるとすればその位置に何かが待っているのかもしれない。
「なるほどな。行ってみるか!」
笑うと少年のようになるガロンが楽しそうにそういう。同じパーティでよかった。
「西の端のソーンから一キロ程離れた地点だと思われます。行きましょう。」
探索魔法にはゴブリンが数体いることくらいしかわからない。だが何体出てこようが敵ではない。油断は大敵だが安心感とともに先へ進む。




