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「A」  作者: みんと*
31/64

第31章


「ひどい。」


「え?」


「もぅ。・・・」なぎが、おれの隣に座ってぴったり、身体をくっつける。


「・・・・。」少しだけ。


なぎとの間に、隙間を作る。


「どうして、あんな風に言うの?」なぎさはそう言って、また。


「・・・・。」身体を、押し付けて来る。・・・なんだよ。



・・・やめろよ。・・・・・




「もぅ。僕の話、聞いてる。・・・?」


「・・・・。なに、?なんの話、してたっけ。」


「もう。」



もうもう言う、なぎを横目に。ベンチの。一番端にまで、きたおれは。


もう。行き場をなくし、なぎの体が密着する、ままになった。




「毅くんに、ストレートにあんな、事言って。」


「どうせさ、人間。」


「・・・・。」


「死ぬときゃ、死ぬんだよ。」おれは、前を見ながら言う。おまえの。顔が近すぎて。


横を見れない。だから、自然とまた。優しくない、言い方になる。



「遅かれ早かれ。だったら、本人が死にたいって言うならさ、死なせてやればいいじゃんか。」


「・・・・。」


「それを、死ぬなって言うのはおまえらの勝手だろ。どうしておまえ達に指図、されなきゃなんないの?」


「じゃぁ、あなたもそうなの?」


「・・・。」


「そう、思ってるの。・・・?」


「・・・・。おれは。」・・・初めて、おまえの顔を見た。


間近で。真剣な顔をしておれに、向き合う。その顔を見て。おれも真剣に答えた。




「おれの。命は父ちゃんと母ちゃんの。もんだ。」


「・・・・。」


「おまえらに指図される、筋合いは、・・・ない。」




「違う!!!」


「!!」




・・・びっくりした。


 おまえが。急に叫んだから。




「なんだよ。・・・」目を丸くして、おまえを見る。


「何が。・・・違うんだよ。・・・・」おれは、そのおまえの。勢いに気圧されて。


上体を、逸らす。その目が。・・・あの。いつもは優しいその瞳が。今は。燃えているように・・・赤い。




「あなたは、間違ってる。」


「何がだよ!!」


「ひとの、命は誰の、ものでもない。」


「・・・・。」


「神様の、ものだ。」




「は!!」おれは大げさに、笑ってみせた。


「神もほとけもあるかよ。」



「あって。・・・たまるもんか。」


「・・・・。」


 

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