「タック、再度王様に謁見する」
後日、王宮の警備兵がメリンダの店へ直接来て、タックに“王宮への再謁見するように”と告げられた。
今回は、アレックスとメリンダは同行せず、タックをマークが警備するということで二人だけで行くことになった。
事前にアレックスとメリンダに何か王様に個人的に要望することはないか確認したが、今回二人は特に何もなかった。
謁見の日、玉座の前で片膝をつき頭をたれて王様のお越しを待つタック。前回は、不躾な態度をとったことを自省し、最低限のことしか告げないように決めてきた。
家臣や王族、そして最後に王様が登場し、ゆっくりと玉座に座りになりタックにつげた。
早速、「そちが提案した“ポスト制度”、市井ではなかなか評判みたいで他の商店もぜひ利用したい、設置してほしいとの要望がポストに届いておってのぅ」と、眼の前に分厚く重なった要望書を提示する王様。
どうやら、ポスト”制度は大変好評のようで、四方を城壁に囲まれた王宮の下の広大な城下町の住民の声が以前よりも王様の耳に入りやすくなったのが、王様自身とても満足しているようだった。
「再度の謁見の機会を与えてくださったこと、心より感謝しております。」と、自分になりにできるだけ敬意を払ったつもりの文言のあと、
「それにつきましては不躾ながら提案がございます。」と続けるタック。
「他の商店やその他の業種の方々が自由にポストを設置することで、町の美観が損なわれるおそれがございます。そこで・・」と、一息ためて、
「毎月、一定量の少額の“ポスト使用料”を各商店側が毎月、王国に支払うということでポストの共有と共同使用ができる制度を作ってはいかがかと存じます。これは私共も例外ではございません。」と述べたあと
「これにより、町の美観も損なわれることもなく、各商店側も更なるポストにかかる費用も抑えられ、国庫にも税金とは別の収入が入ることとなります。」と“三方よし”の
結論で締めた。
ざわつく家臣と王族たち。「確かに国庫にも更に収入が増えて良策ではないか。」と感心する声も聞こえてきた。
「う〜む。」と納得して顎髭をなでながら関心を示す王様。
「それでは更に付け加えてこうしよう。」
「毎月、各商店で新商品を考案し、朕に献上し食させて舌を満足させることができれば、翌月1ヶ月分のポスト使用料を免除しよう!」と提案する王様。
(グルメコンペか・・・)と考え込むタック。
「逆に朕を怒らせるような不味い料理を食させた場合は、翌月1ヶ月のポストの使用料を増額する。」との警告も付け加えた王様だった。
「そち達の3人の店がはじめに“コーバン制度”を立案して、この国も以前より治安もよくなったと住民たちより感謝の便りも届いておるぞ。そこで、そち達だけ特別にこの先1年間はポスト使用料は他の者達より格安にする措置をとらせてしんぜよう。」と、王様直々の特例措置に感謝するタック。
最後に王様は
「朕は、辛めの料理が大好きじゃ。甘い料理は甘味を除いて好きではない。ヘビなどのヌルヌルした動物の料理は苦手じゃ。」と、さり気なくヒントをタックだけに教えた。




