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小さな妖精の恋の詩  作者: まるねこ


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16/20

16 剣のれんしゅう

 いつもの午後、食事を終えた私は部屋でゆっくりとくつろぎ、レノンは着替えていた。


「レノンー」

「マノノ様、どうしたのですか?」

「そろそろレノン、剣の練習の時間?」

「そうですね」

「たまにはマノノもレノンの剣の練習を見に行く!」


「見ているだけなんでつまらないと思いますよ?」

「いいの。レノンが頑張っているところをマノノも見て見たい」

「わかりました」


 レノンは帯剣し、準備を終えたところで私は彼の肩に止まり、彼と共に中庭へと出た。


「レノン様、本日もよろしくお願いします」


 中庭に出ると、既に剣の先生は来ていてレノンに挨拶をしている。


「マケイン先生、よろしくお願いします」


 どうやらマケイン先生も私の姿は見れないようだ。


「マノノ、そこの椅子に座って見ているね!」

「わかりました。マノノ様、勝手にどこへと飛んで行ってはいけませんからね?」

「大丈夫、大丈夫!」

「レノン様……?」

「マケイン先生何でもないです」


 私はふよふよと椅子へと飛んで移動し、レノンは先生と練習をはじめた。


 レノンは庭を何周も走ってから身体を動かしている。


 そのあと剣の持ち方や振り方の確認をしながら基礎練習っていうものを始めた。


 よかった。

 レノンの病気が治ったおかげで難なく動けているみたい。

 まだへっぴり腰なのは仕方がないよね!


 レノンの剣の練習を見ているうちに段々と手持ち無沙汰になってきた。


 天気もいいし、私も真似してみようかな。


 私は辺りを見回すと、大きな木がある。


 ふわりと飛んで木の枝を手折り、剣を作ってみた。


「これでばっちりよっ!」


 枝を携えて椅子まで戻り、レノンが練習しているのを見様見真似で私もしてみる。


「えいっ、えいっ!」


 まさか、この枝、私の本当の力が発揮されているんじゃないっ!?

 私って才能あるかもー!


「えいっ、とうっ! やー!」


 剣を振った後、こうやって蹴りを入れるとかいいんじゃない?


 私はひたすら椅子の上で枝の剣を振って頑張ったの。


「マノノ様?」


 いつの間にかレノンの剣の練習が終わったみたい。


 レノンは驚いたような顔をして私の名を呼んだ。


「レノンー。見て見てー。私も剣の達人になったの!」


 そう言いながら枝の剣を振り、宙をくるりと舞って枝を叩きつけるような仕草をする。


 レノンはその姿を見てクスリと笑った。


「マノノ様、とても可愛いですよ。これなら侵入者も撃退できそうですね」

「でしょう? えっへん!」

「さ、遊んでないでそろそろ部屋に戻りましょうか」

「うん。マノノ、いっぱい剣の練習したからお腹が減った」


「侍女がクッキーとお茶を用意してくれていると思いますよ」

「やったー」

 私はくるりと宙返りしてレノンの肩に飛び乗った。

「マノノ様、その枝は持って帰るのですか?」

「うん。素敵な剣でしょう? マノノにちょうどいい大きさなの」

「そうでしたか」


 私たちは部屋へ戻り、レノンはまた着替えている。


「レノン見てー。えいっ!」

「マノノ様、楽しいからって部屋の中で剣は振り回してはいけませんよ」

「わかった」


 私はそれもそうだと思い、クローゼットに剣を仕舞おうとしたが、クローゼットは既にドレスがいっぱいで入りそうにない。


「レノンー。剣が入らない。どうしよう」


 私の声に気づいたレノンはクローゼットを確認する。


「たしかに。そろそろマノノ様の家具も増やさないといけないですね」

「本当? 嬉しい」


 レノンは何を作ろうか思案しているようで机の引き出しから紙を取り、さらさらと設計図のような物を書き始めている。


「新しいのができるまで、ここに剣は置いておこうかな」


 私はそれからレノンの傍に行き、紙に書いているのを横で眺めた。


 レノンは真剣な表情で紙と私を交互に見ては唸ったり、頷いたりしている。


 カリカリとなる音を聞いているうちに段々とその音は心地よく私を眠りに誘ってきた。



 私はいつの間にか眠っていたみたい。

 気づいたらベッドの中だった。


 どうやらレノンがベッドまで運んでくれたようだ。


「レノン! おはよう!」


 既にレノンは起きて剣の早朝練習をして帰ってきたところだった。


「マノノ様、起こしてしまいましたか。おはようございます」

「ううん。ちょうど今起きたところなの」

「そうでしたか」


 私は今日の服を選んで早速着替え、レノンと一緒に食堂へ向かった。


「レノンおはよう。マノノ様、おはようございます」


 レノンのお母さんの顔色はとても良くて笑顔で手を振ってくれている。


 レノンのお母さんが元気になってきたおかげかな。どことなくレノンのお父さんにも笑顔が見えるようになってきている。


「レノン、無理せずにな」

「はい、父さん」


 食事を終え、自室に戻ったレノンは学院へ行く準備をしている。


 私はというと、開けられた窓からの風を感じてくつろいでいる。


 今まで身体が弱くて休みがちだったらしいけれど、マノノの踊りで元気になったレノンは毎日学院へ勉強しに行くことになった。


 午前は授業があり、午後は剣術や馬術なんかの倶楽部? っていうのがあるみたい。


 レノンはまだ剣を習ったばかりだから午後は帰ってくるの。


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― 新着の感想 ―
「見ているだけなんでつティーラないと思いますよ?」 4話でもティーラが出てきてた。 「まら」が「ティーラ」になってる?
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