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時刻は15時36分。
車内に付いている時計が目に入る。
約一時間半で遂行された電撃作戦の余韻に、浸っている暇はなかった。
赤川を乗せた車は、徐々に速度を上げる。
電撃作戦の成果か、普段なら交通量の多いこの道に、通行人はおろか車一台すら見当たらない。
「鈴木、今日は素晴らしい一日だな」
赤川は、皮肉を込めてなのか、それとも作戦成功したことに対する嬉しさの表れなのか、運転している鈴木に聞く。
「はっ。お見事な作戦でした」
運転に集中していた鈴木は、不意をつかれて驚いたが上手く返事をした。
「ここまで静かな日は、なかなか無いな。人も車も走ってない。何故だろうね。鈴木」
「はっ。それは突然の……いや、歴史に残る作戦が同時に決行され、外に出るのが危険と判断したかと」
赤川の威圧が背もたれ越しに伝わってくる。
それと同時に鈴木は、ハンドルを強く握った。
バックミラーで赤川を見ると、不敵な笑みを浮かべ、思わず目を逸らした。
「今日は信号の意味がない日だ。時間がない。急ぐんだ」
「はっ。承知しました」
まるで我が道を往くかのように、鈴木は赤信号を無視して、車は風の如く走り、本部へ急いだ。




