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第24話:新大陸の空中都市を発見! 翼を持つ民たちの悩みは「高所恐怖症」だった!?

昨夜の「限界突破なやりくり」のおかげで、俺もユカリも少し寝坊気味の朝だった。

浮遊島「ハウス・オブ・タナカ」が新大陸の霊峰を越えたその時、ナビゲーターの無機質な声が響く。

『報告。前方の雲海の中に、浮遊石の動力で維持されている居住区――空中都市【スカイ・ヘイブン】を確認。……おや、住人たちの様子が異常です。全員が地面に這いつくばっています』

「空中都市? ロマンがあるじゃないか。……でも、這いつくばってるってどういうことだ?」

俺とユカリ(まだ少し腰をさすっている)がデッキに出ると、そこには立派な翼を背中に持った「有翼人」たちが、震えながら建物の柱にしがみついている光景があった。

空の民の「切実すぎる悩み」

屋敷を都市の港に横付けすると、一人の長老らしき男が、ほふく前進でこちらに近づいてきた。

「お、おお……見知らぬ旅の方。どうか……どうか我らを、この『高すぎる場所』から救い出してはくれぬか……!」

「いや、あんたたち翼があるだろ。飛べばいいじゃないか」

「それが……我が一族、数世代前から深刻な**『遺伝的高所恐怖症』**に陥ってしまいましてな! 飛ぶどころか、窓から外を見るだけで気絶する者が続出しておるのです!」

聞けば、空中都市の浮遊システムが暴走し、高度が上がりすぎてしまったらしい。酸素は薄く、景色は絶景。有翼人たちにとっては、もはや「生きた心地のしない地獄」と化していた。

「なるほど。つまり、高度を下げて、ついでに彼らの『恐怖心』をどうにかすればいいんだな」

主夫のさばき:高度と恐怖のやりくり

俺は『神のナイフ』を抜き、空中都市の核である巨大な浮遊魔石を視た。

「ナビゲーター、魔石の過剰な出力をさばいて、予備エネルギーに回せ。それと、ユカリ、ちょっと手伝ってくれ」

「ええ、いいわよ! ――聖なる安らぎ(カーム・オーラ)!」

ユカリが優しく両手を広げると、都市全体を包み込むような温かい光が降り注いだ。

直後、俺はナイフを振るい、都市を縛る「過剰な浮力」と、人々の心にこびりついた「パニック」の概念を同時にさばき落とした。

『スキル【さばく者】発動。浮遊出力を50%カット。スキル【満たす者】連結――余剰エネルギーを人々の「平衡感覚の強化」へと変換し、再充填します』

翼、ふたたび空へ

ゆっくりと、空中都市が安定した高度まで降下していく。

それと同時に、今まで震えていた有翼人たちが、一人、また一人と立ち上がった。

「あ……あれ? 怖くない。怖くないぞ! それどころか、今すぐ飛び立ちたい気分だ!」

「お父さん見て! 私、飛べるよ!」

次々と翼を広げ、大空へと飛び出していく民たち。その光景は、新大陸の空に咲いた色とりどりの花のようだった。

「よかったわね、直人。あんなに喜んじゃって」

「ああ。……あ、長老。お礼はいいですよ。ただ、その空中庭園に生えてる『高山病に効くハーブ』を少し分けてもらえると助かるんだが。……昨夜、ちょっとユカリが疲れさせてしまったからな」

「ちょっ、直人!? 何言ってるのよ、バカ!」

ユカリが顔を真っ赤にして俺の脇腹を小突く。

長老は「ホッホッホ、若い方は元気でよろしい」と、山盛りのハーブ(と、なぜか空の民に伝わる精力増強の果実)を差し出してくれた。

『報告。有翼人の民、完全復帰。……直人様、頂いた果実を解析した結果、今夜のやりくりは昨夜の5倍の持久力が必要になる見込みです。……主夫として、気合を入れてください』

「……ナビゲーター、お前、さっきからニヤけてないか?」

空中都市に別れを告げ、田中家は再び新大陸の奥地へと進む。

夫婦の仲と、新大陸の謎。どちらも深まるばかりの旅路だった。

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