表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
貧乏辺境貴族令嬢の契約結婚から始まる事件簿  作者: 水海雫
第四章 後継者

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

49/54

大きいを通さず小さきを通す。

「久しいなリアリス殿」

「お久しぶりです。王」


私は王城に来ていた。

そこで王、王子、私とヴァンが応接室に集まっていた。


「王、今回の件はどうですか?」

「リアリス殿はわかってるのだろう?」

「選択肢は一つしかないですよね?」


王は静かに頷く。


「ここで貴族を取ることは不可能だからのう」

「ええ、それで問題ありません」

「その理由が今回わしに会いに来た理由かの?」

「はい」


私は人差し指を上げ告げる。


「私たちの選択肢は一つ。ですが、おそらく貴族たちは一つではありません」


「彼らの選択肢が一つでない?どう言うことかの?」


彼らは脅されていた。

それは確かだ。

しかし、脅迫の内容は公開されてない。

それはあえてなのか。

それとも貴族たちが言わなかったか。


そこが違和感の一つだった。

そして記事にはこうも書かれていた。


一部の貴族たちと書かれていた。

これの取り方が鍵なのかもしれない。

何故なら、一部貴族という書き方はどうとも取れる。


脅された一部の貴族。

それが私たちいや、新聞を見ている全員の認知だろう。

しかし、考え方によってはこうも取れる。

何かしら事情がある貴族とも言える。

そしてその事情が今回の全てだ。


「つまり、彼ら貴族はただ脅されてる被害者なだけではないと?」

「はい、なので私のメイド、フランに協力してもらってあるものを手に入れてもらいました」


私は机の上に一通の手紙を置く。


それを王が静かに開く。

それを読み静かに視線を下に向ける。


「なるほどの………」

「なるほど………」


それは貴族に来ていた脅迫状だった。

王子も読み納得する。


「彼らは脅されていた。しかしそれは命ではない彼らの不正な財政の利用記録なわけだ」

「はい、なので彼らは被害者ではありません」

「つまり切っても問題ないわけだ」

「はい………」

「どうしたリア、今回は俺たちの勝ちだぞ?」


勝ち。

いや、これは勝たされた。

ちゃんと道筋を立てて用意された通りに進み正解した。

これは用意されたものだ。

しかし、彼女たちにはなんと意味があったのか?


「王、これは貴族の皆様から届きました」

「これは………」


それは意見書。


「やられたのう……」


それは収穫祭について微収の増幅禁止をなくすようにする意見書。


「これが狙いでしたか………」


やられた………


普通王族の意見に反対するような意見を上げることはしない。しかし脅されることによって強制的に大人数での意見書ができる。


王もこれだけ多くの貴族からの意見書は無視できない。


何かしらしなくてはいけない。


「収穫祭の中止は囮だったというわけだね」

「大きな問題を挙げてそれより小さな問題を通した。彼女勝ちだな………」


「どうも、彼女の模倣はただの模倣じゃなかった。そういうわけですね」


雲によって太陽が隠れる。

影は濃くなり室内も暗なる。


後日、意見書に対して王が決定を下した。

増幅を許可はできない。

しかし普段の徴収を少しだけ上げるよう決断をした。


これで衝突することはないのだろう。

しかし、確実に衝突は近づく。

彼女は彼がしなかった革命を起こす。


遠い土地、そこでは新聞を読む男性がいた。


「彼女は決めたようですね………そうですか」


彼は少し悲しそうに遠くの王国の方向を見る。







読んでいただき、ありがとうございます。

気に入っていただけたら、ブックマークや評価で応援してもらえると嬉しいです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ