97.計画実行の朝
97.計画実行の朝
翌日、大きなトラブルもなく無事に決行日の朝を迎えた。
マオのもちもち体操を聞いて起床する、いつもと変わらない朝。
一つだけ違うのは、ヤモとマオが禁足地という死地に向かうことだけだ。
今日は朝食を食べずに出発するとマクリール夫妻には昨日のうちに伝えてあるため、ヤモとマオは身支度を整えてかまどを出ようとしていた。
「コンラッド、ジーナ、行ってくるよ」
「コンラッドおじちゃん、ジーナおばちゃん、いってきます」
「ヤモ、マオちゃん!」
「ちょっと待ってね!」
カウンター越しに声をかけると、マクリール夫妻がヤモとマオを追いかけるようにしてキッチンから出てくる。
「これ、朝ごはんのロブスタルロールよ」
「これなら車台を待つ間や乗りながらでも食べれると思ってな、作っておいたんだよ!」
マクリール夫妻は持っていた紙袋をヤモとマオを渡した。
紙袋は重さがあり、閉じられていてもほのかな良い香りを中から漂わせている。
「コンラッド、ジーナ。ありがたくいただくよ」
「おいしいにおいがしますね!コンラッドおじちゃんとジーナおばちゃん、ありがとうございます!」
ヤモはロブスタルロールが入った紙袋を、荷物が一式収められているコルクリュックの中に収めた。
「ヤモ、マオちゃん、気をつけて行ってくるんだぞ!うまい飯たくさん作って待ってるからな」
「二人とも怪我に気をつけて、ちゃんと元気に帰ってくるのよ!この約束だけは守ってちょうだい!」
ヤモとマオを激励するマクリール夫妻だが、二人の表情は不安でいっぱいに染まっていた。
マクリール夫妻が心からヤモとマオを案じているのが伝わってくる。
「分かった、約束するよ」
「マオもやくそくします!」
マクリール夫妻の不安を払拭するように、ヤモとマオは力強く頷いて応えた。




