↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
91/158

91.後悔

91.後悔


声の主は、ジョセフだった。


ジョセフは頭を抱えたまま悔恨を絞り出すように続ける。

「私が殺したようなものだ…感情のままに解雇をしなければ、ニックは無謀なことなどしなかった…私は、私は…何てことをしてしまったんだ…」

初対面での剣呑さや威圧感は微塵もない。震える声は弱々しく脆さを帯びている。


「お父様…」

「あなた…」

プリシラは涙で濡れた顔を上げ、セレナは夫の肩に手を置き慰めるようにさすった。


ニックの死はプリシラ達のせいではない。プリシラ達の中の誰か一人を責めるのは断じて違う。


「すまなかった、プリシラ…」

「違います、お父様!お父様のせいではありません!」

「あなた、ご自分を責めるのはおやめになって!」

声を振り絞るように詫びるジョセフにプリシラは泣きながら首を振り、セレナは強く夫を抱きしめた。

バートン親子は互いを庇い合うようにして身を寄せ合う。

そこには、当初の確執や溝などはない。あるのは互いを想い合う深い愛情だけだ。


バートン親子にどんな言葉をかければいいのか、どんな言葉をかければバートン親子の心を守れるのか、ヤモたちには分からなかった。


いや、ただ一つ守れる方法をヤモたちはちゃんと分かっている。


――ニックを連れ帰ること。


それがバートン家族の心を救う、唯一の方法であり、本来ならばヤモとマオがしなければいけないことだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。