7.休日返上
7.休日返上
「フレデリカから…仕事の依頼か?」
「はい。詳細は、マスターからお話するとのことです。ご同行お願いできますでしょうか?」
「…ああ、いや、今日は」
マクリール夫妻との約束が頭を巡った。ギルドマスターからの呼び出しを断れば来てくれたリーシャに負担がかかる。かといって夫妻との約束を破るのことはしたくない。どうしたものかとヤモは頭を悩ませる。
「行って来いよ、ヤモ!ギルドマスターからの呼び出しなら仕方ねぇさ」
「そうよ、買い出しはあたしとコンラッドで行って来るから!」
そんなヤモの心情を考えてかマクリール夫妻が助け船を出してくれた。
「コンラッド、ジーナ、すまないな」
「いいってことよ、土産にオッティモのピザをテイクアウトしてくるからな」
「ヤモ、激辛ハバネロピザ好きでしょ?楽しみにしといてね!」
オッティモは王都でも指折りのピザの名店だ。数あるピザの中でも、激辛ハバネロピザはヤモのお気に入りのピザである。
「せ、先約があったんですね!ヤモさん、本当に申し訳ありません!」
ヤモたちのやりとりから察したのか、リーシャがあたふたと何度も頭を下げた。勢いが良すぎて眼鏡がずれるくらいだ。ジーナがリーシャに頭を上げさせ背中を優しく撫でる。
「リーシャちゃんも、気にしないでいいのよ!お仕事なんだから、ね!」
「フレデリカの奴も強引なところがあるからな。ま、じゃなきゃギルドマスターは務まらねえか」
コンラッドは、呆れと納得が入り混じった口調で言いながら腕を組んだ。
「それじゃあ、行って来る。リーシャ、行こうか」
「はい!あ、コンラッドさん、ジーナさん、後ほど改めてお礼に伺います!マスターも、絶・対・に連れてきますのでー!」
「お礼なんていいわよー、2人ともいってらっしゃーい」
「ヤモ!気張ってこいよー!」
マクリール夫妻に見送られ、ヤモはリーシャとともにキッチンかまどを後にして冒険者ギルドへ向かった。




