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5.ヤモの休日
5.ヤモの休日
ただ、うまいと感想を伝えただけでこんなにも感謝されてしまう。こそばゆいような気持ちがして、ヤモはごまかすように食器をカウンターまで運ぶ。
「コンラッド、ジーナ。今日は、何か手伝う仕事はあるか?」
「お?今日は仕事の依頼はないのか?」
「ああ、特に依頼は来てないんだ」
ヤモは特定のパーティーには所属せずに、フリーランスの戦士として冒険者ギルドから依頼を請け負って仕事をしている。
初級冒険者ならば仕事にありつくのは難儀だが、ヤモは上級冒険者。フリーでの魔物討伐から初級冒険者パーティーへの同行と引く手あまたの上級冒険者なのだ。
普段なら仕事で埋まっていることが多いスケジュールだが、この日は珍しく丸一日休日になっていた。
「あらま。じゃあ、せっかくの休養日じゃない。あたしたちのことは気にしないで、ゆっくり休みなさいな」
「そうだぞ、いつも結構依頼受けてるだろ?たまにはゆっくりしろ」
心配そうに眉を下げるマクリール夫妻に、ヤモは頭を振った。
「丸一日休みでじっとしているのも落ち着かないんだよ。動き回っている方が、私にはいいんだ。朝飯の礼もしたいし、仕事があれば手伝わせてくれ」
自覚はあるが頑固な方だ。ヤモの性格を熟知しているからかマクリール夫妻は渋々ながらも頷いた。




