47.口座登録完了
47.口座登録完了
「マオ、どうした?」
「ヤモおねえちゃん…」
マオは不安気な表情で巾着袋を握りしめる。
少し躊躇っていたマオだったが、やがて意を決したように真剣な面差しで口を開いた。
「みけこさんは、おかねといっしょにマオをたべたりしませんか?もぐもぐして、ぷってしたりしませんか?」
ヤモとマグノリア、ホップ。そして、ギルド内の職員たちの間に意表を突かれたような沈黙が流れる。
余裕の表情を崩していないのはミケ子だけだ。
最初に笑みを堪えきれなかったのはヤモ。次いで、マグノリアとホップと職員たちも頬を緩めた。
みんなが、笑うのでマオは双眸をパチクリさせて視線をめぐらせる。
「ヤモおねえちゃん?」
「大丈夫、大丈夫だよ!ミケ子はマオを食べたりはしない」
「マオ氏、ミケ子は地下にある金庫にお金を送るだけだよ」
「マオは初めてミケ子を見るから、びっくりさせてしまったみたいだねぇ」
ヤモたちからそう言われたマオの表情から緊張感が削がれ、ふんわりと安堵の感情が広がっていく。
「大丈夫ですよ、マオさん」
「ミケ子は怖くないですよ」
職員たちも、マオを安心させるために優しく声をかけてくれた。
「みけこさんは、マオのことたべないのですね!」
みんなの言葉に安心したのかマオの顔に明るさが戻った。
再度、ヤモに近付けてもらいミケ子の口の中に巾着袋を投入する。
「みけこさん、よろしくおねがいします」
「オアズカリ」
ごくんっとミケ子は巾着袋を飲み込んだ。
ミケ子の腹の辺りから、チャリンっという涼やかな金属音が聞こえた。
地下の金庫にあるマオの口座にお金が保管された合図だ。
「アズカリイレカンリョウニャン。オヒキダシノサイハ、ワリフヲテイジシテニャン。ゴリヨウアリガトウゴザイマシタニャン」
右目でウィンクをし、ミケ子は静かに鎮座をする姿に戻った。
親指を立てたホップが、快活な笑顔をマオに向ける。
「これで全部の手続きが完了!マオ氏の口座が登録されて、お金も入金されたぞ」
「マオのこうざができたのですね!うれしいです!ヤモおねえちゃん、マオのこうざです!」
マオは大はしゃぎで手をパタパタと動かして喜びを表した。




