41.ノスタルジア・ミルティアプリン
41.ノスタルジア・ミルティアプリン
主食を食べ終わったところで、ヤモとマオはデザートに突入した。
ジーナお手製のミルティアプリン。
濃厚でつやのあるプリンはスプーンの先が触れただけでぷるんっと揺れる。
「わぁぁ…ぷるぷるです!いただきます!」
顔を輝かせたマオはスプーンを手にしてミルティアプリンをすくい上げ、パクリと一口食べた。
ジーナとコンラッドは緊張した面持ちでマオの反応を待つ。
特に、ミルティアプリンを作ったジーナは固唾を飲まんばかりの様子だ。
ヤモもスプーンを持ったままマオの反応に心臓を高鳴らせてしまった。
マオがプリンを飲み込む。緊張のせいかそれすらスローモーションに見えてしまう。
「マオちゃん、どうかしら…?」
ジーナの問いかけにプリンを見つめていたマオは視線を上げた。
マオの顔には笑みがいっぱいに広がっていた。
問いかけの答えは明白だ。
「とってもおいしいです…!ソフィおばあちゃんが作ってくれたミルティアプリンみたいです!ジーナおばちゃん、ありがとうございます!」
そう言ったマオは、再びゆっくりとプリンを食べ始めた。一口、また一口と食べていくマオの表情は、大事な大事な想い出を追憶するかのようだ。
「よかった…!マオちゃんに喜んでもらえて嬉しいわ!大成功よ、コンラッド!」
「やったな、ジーナ!」
ジーナとコンラッドは手を叩き合い、喜びを大炸裂させた。
マオの反応とマクリール夫妻の喜びように一安心したヤモも、ミルティアプリンを口にする。
「ミルティアプリンは初めて食べたが、これはうまいな…」
ミルティアプリンは柔らかに甘く口の中でとろけて素朴な風味が鼻を抜ける。
だが、素朴なこのプリンこそがミルティアの魅力と旨味を最大限に引き出す甘味ともいえよう。
食べていると、どこかノスタルジアな気分を感じてしまう。
マオの言う通り美味だ。ヤモは、マオのようにゆっくりとプリンを食べ進めていった。




