119.混乱
119.混乱
「ヤモおねえちゃん、おめめがさめたのですね…!ヤモおねえちゃん、いっぱいちがでて、ずっとねんねしたままだったのですよ、もう、ずっとねんねしたりしないですよね?」
「大丈夫だ、もう寝たりしない。私は元気だよ」
ヤモにくっついて泣きじゃくるマオの頭をヤモは優しくなでた。
「シエル、迷惑をかけたな…すまなかった」
「かけたのは迷惑じゃなくて、心配だよ。もう、本当に肝を冷やしたんだからね」
「面目ない…」
しょんぼりと項垂れたヤモは、そこでふと気付いて辺りを見回す。
目覚めた際に自身の部屋でないことは分かったが、改めて見回すと室内は広く華美ではないが楚々とした気品が漂っている。
「そういえば、シエル。ここは…?」
「ん?ここはね」
答えようとしたシエルに続いて、部屋のドアをノックする音が響いた。
「みんな来たみたいだから、話はそれからにしよう。どうぞ、みんな入っていいよ」
シエルの声に応えてドアが開くと、次々と見知った人物が入って来る。
「ヤモー!」
「ヤモ!ああ、よかった…!!」
まず、なだれ込むように入ってきたのはマクリール夫妻。
マクリール夫妻はヤモの身体を気遣いつつも、慈しむように抱きしめた。
「ヤモ、目が覚めてよかったよ!身体の具合はどうだい?」
「ヤモ、まったく心配させてやがって!治ったら手合わせしてもらうぜ!」
「蘭丸はん、病み上がりのヤモはんに何を言わはりますの!ヤモはん、無理したらあきまへんよ」
マクリール夫妻にに続いたのは、シエルも所属するクレイドルのメンバーたちだ。
「いったいぜんたいどういう…」
矢継ぎ早に話しかけられたヤモは事情が呑みこめず、目を白黒させて混乱する。




