11.久しぶりとはじめまして
11.久しぶりとはじめまして
「ヤモ、久しぶり!五ヶ月ぶりかな、元気してた?」
底抜けに朗らかな笑顔を浮かべ、リィンがヤモに向かって手を上げた。
「ヤモはん、お久しゅう。お元気そうで何よりです」
「ほんと久しぶりだよな!あの後、すぐに別の依頼が入っちまったから打ち上げも出来なくて残念だったぜ」
「ヤモ、久しぶり」
葛の葉、蘭丸、シエルが次々に声を掛けてくる。
「五ヶ月前の大規模討伐以来だな。お前たちも元気そうで良かったよ」
クレイドルの面々と顔を合わせるのは五ヶ月前に共同で行った、トロール討伐任務以来だった。
トロールは非常に凶暴な巨人型魔物で危険種に分類される魔物だ。集団で村や町を襲い破壊の限りを尽くす。
「さあ、みんな掛けてくれ。リーシャ、お茶の用意を」
「かしこまりました」
フレデリカが勧められ、リィンたちがソファに腰を掛けた数分後にはリーシャはカップをテーブルに置いていく。
ケット・シーにはミルティアジュース。リィンとシエルには珈琲、葛の葉と蘭丸にはブランデーを垂らした紅茶。フレデリカには緑茶。
さすがの手際の良さだ。ヤモの紅茶もまた淹れ直してくれた。
ヤモはクレイドルメンバーとケットシーと向かい合い、フレデリカはヤモの隣に座った。リーシャはフレデリカ側のソファの横に控える。
全員が席に落ち着いたのを確認してからフレデリカは口を開いた。
「さて、ヤモ紹介するよ。彼女が、君に指導教育と護衛をお願いしたい…」
「はじめまして!マオのおなまえは、マオです!5さいです!」
フレデリカが言い終わる前に、ケット・シーが元気いっぱいに自己紹介をした。幼くほんのりと舌っ足らずな声と口調。
口元からのぞく上下で合わせて四本の牙は、ヤモの牙と比べると心もとないほどに小さい。
マオと名乗ったケット・シーはシエルの膝の上から下り、ヤモの前へ二足歩行で歩み出た。間近で見るとますますちんまりとしている。
「よろしくおねがいします!」
マオはぺこりと頭を下げた。




