102.干し肉サンド
102.干し肉サンド
「ヤモおねえちゃん、ほしにくはもぐもぐするといっぱいおいしいがでてきて、パンはあまくてふわふわですよ!」
干し肉サンドを頬張るマオは心底嬉しそうに幸せそうに笑う。
マオの屈託のない笑顔を見ていると、つられてヤモの頬も柔らかに緩んでしまった。
「そうか、うまいか…」
半信半疑ながらもヤモは再び干し肉サンドを口に運んだ。
「…うん、本当だ、うまいな」
マオの言う通りだ。味気なく思えた干し肉サンドは、噛めば噛むほど干し肉から旨味と塩気が滲み出てくる。
固いだけのはずのパンもよくよく噛めばほのかな甘みを感じる。
マオに教えてもらわなければ、ずっと気づかなかったかもしれない。
「フルーツもあまくておいしいですね!マオはさくらんぼがいちばんすきです!ヤモおねえちゃんはどれがすきですか?」
「私はデーツだな」
気に留めたこともないドライフルーツの味も、しっかり味わえば濃い甘さとほどよい酸味が凝縮されていて美味い。
食事を楽しみながら食べ終わったヤモマオは、明日の計画を確認する。
「マオ、明日は夜明けとともに出発しよう。今日は明日のことを考えてしっかり休もうな」
「はい!ヤモおねえちゃん!えいきをやしなうのですね!」
「そうだ。明日はラミア洞窟に入るからな。体力は十分温存しなければならない」
ガビ、ギド、ゴズの証言によると鬼門は魔物がいる最奥。気を引き締めて臨まなければ。




